2015年10月5日
東レ株式会社
世界初、部分植物由来ポリエステル繊維 エコディア®PETが
タイプⅠ環境ラベル(エコマーク)新基準で商品認定されました。
~植物由来の再生資源を粗原料とした合繊素材として世界初の適合~
東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)の部分植物由来ポリエステル繊維 エコディア®PETは、このたび、植物由来の再生資源を粗原料とした合繊素材として世界で初めて制定された、植物由来合成繊維の新基準に適合し、タイプⅠ環境ラベル(※1)(エコマーク)の商品に認定されました。
今回、東レが世界初のタイプⅠ環境ラベル新基準に適合したのは、エコマーク№104「家庭用繊維製品」の紡織基礎製品であるエコディア®PETの生地です。
エコディア®PETが適合した新基準は、今年8月1日に公益財団法人日本環境協会(以下「JEA」)が、植物由来合成繊維の基準として世界で初めて制定したもので、この基準に適合した商品にはタイプⅠ環境ラベル(日本ではエコマーク)を表示することが出来ます。この新基準は、当社がJEAの基準提案公募へ応募し、当社の提案が公募採択され、JEAが検討して基準を制定したものです。当社が提案した植物由来合成繊維の基準は、現在、3つの商品分野(№103「衣服」、№104「家庭用繊維製品」、№105「工業用繊維製品」)の新基準として採用されています。
新基準には、食糧との競合回避を目的に、現地の再生資源(サトウキビ廃糖蜜など)を優先的に使用することなどを定めた、植物由来プラスチック(原料樹脂)のトレーサビリティ基準(※2)が設けられています。そのため、グリーン購入法(グリーン公共調達)以上に環境負荷の低減に配慮したグリーン調達基準になっています。
エコディア®PETは、植物由来エチレングリコールと、通常の石油由来テレフタル酸を重合・溶融紡糸したバイオベース合成ポリマー含有率(植物由来分)約30%の部分植物由来ポリエステル繊維です。東レは、粗原料をつくる企業の製糖工場や植物由来エチレングリコールの製造工場をISO規定に基づいて監査し、植物由来の再生資源(サトウキビ廃糖蜜)を粗原料としていることのトレーサビリティを確実にするなど、第一者適合性評価活動(※3)を行い、今回、エコディア®PETがエコマーク商品に認定されました。
エコディア®PETは、既にミドリ安全㈱のユニフォーム「プランテックス」(※4)などに採用されています。今回、エコディア®PETがエコマーク認定商品となり、お客様が展開される最終商品でグリーン購入法に適合するだけでなく、エコマークにも適合することになり、安心・安全でより信頼性が高い先進的なグリーンイノベーション製品になっています。
東レは、長期経営ビジョン"AP-Growth TORAY 2020"に基づき、地球環境問題や資源・エネルギー問題に対するソリューションを提供する製品・技術の開発に取り組んでいます。また、中期経営課題"プロジェクトAP-G 2016"で掲げる「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」では、環境低負荷素材の拡大及びバイオマス由来ポリマー素材・製品であるエコディア®の拡販などに取り組んでいます。今後も東レは、先進的なグリーンイノベーション製品の開発などを通じて持続可能な低炭素社会の実現に貢献し続ける所存です。