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2014年10月27日
菅公学生服株式会社 
東レ株式会社
「ESDに関するユネスコ世界会議」の併催イベントでの取り組みについて

 菅公学生服株式会社(本社:岡山県岡山市、社長:尾﨑 茂、以下「菅公学生服」)と東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、11月4~12日の間に岡山県岡山市と愛知県名古屋市で開催予定の「ESD(Education for Sustainable Development、持続発展教育)(*1)に関するユネスコ世界会議」の併催イベントに共同で参加します。公募採択されたセミナー発表やパネル展示、ブース出展を通じて、民間企業の立場から将来を担う子供たちに向けて、菅公学生服と東レが過去に進めてきた出張授業などの具体的な活動事例をご紹介するとともに、ESD活動に最適な部分植物由来ポリエステルを世界で初めて使用したスクールウェアを提案します。  今回、菅公学生服が提案するスクールウェアは、廃棄物系バイオマス(*2) を再資源化してつくる植物由来エチレングリコールと通常の石油由来テレフタル酸とを重合・溶融紡糸した植物度(*3) 約30%の部分植物由来ポリエステル繊維“エコディア®PET”を使用したものです。菅公学生服は昨年の体育着に引き続き、この“エコディア®PET”を使用したブレザーやカッターシャツなどの学校制服を世界で初めて開発しました。今回、菅公学生服が提案する学校制服、体育着は、昨年 4月から適用開始されているグリーン購入法 のBIO-PET(バイオペット)基準(*4) に適合し、さらには、資源有効利用促進法の再生資源(*5) や食品リサイクル法の食品循環資源(*6) にも適合する廃棄物系バイオマスを粗原料とした世界初のスクールウェアです。

<“カンコーエコスクールBIO”の学校制服>

<“カンコーエコスクールBIO”の学校制服>

 東レは、“エコディア®PET”の本格販売にあたり、原料をつくる企業の製糖工場や植物由来エチレングリコールの製造工場を訪問・監査することで、資源までのトレーサビリティ(追跡可能性)を確実にしました。  “エコディア®PET”は、これまでに体育着や作業服、大型イベントのスタッフウェアなどで採用されており、今回の世界会議においても、参加者に配付されるノベルティー(人工皮革「Ultrasuede®(ウルトラスエード)」製モバイルクリーナー)やボランティアスタッフのユニフォームにも採用されました。また、東レは部分植物由来ポリエステルのみならず、2011年に全て植物由来の原料を用いた「完全バイオマス原料由来ポリエステル繊維」の試作に世界で初めて成功するなど研究・技術開発を進めています。  菅公学生服は、学校制服・体育着の国内トップメーカーとして、子どもたちの夢と学びを育み、より良い未来をつむいでいくため、「カンコーエコスクール」という活動を展開し、先生方が取り組む環境教育の支援を目的に、子どもたちの環境保護意識を高めるお手伝いをしています。  このたびの世界会議では、“エコディア®PET”の優れた環境性能が認められており、ユネスコスクール加盟校約700校に対して、セミナー発表やブース出展などのご案内とともに提案商品の概要を事前紹介しています。今後も提案商品をESD活動テーマとした出張授業や新たな製品規格での上市を目指した研究開発を引き続き進めてまいります。  東レは、「全ての事業戦略の軸足を地球環境に置き、持続可能な低炭素社会の実現に向けて貢献していく」という経営方針のもと、植物由来ポリエステルをはじめ、バイオマス由来ポリマーの研究・技術開発およびバイオマス由来ポリマー事業の拡大を推進しています。また、中期経営課題“プロジェクトAP-G 2016”で掲げる「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」において、バイオマス由来ポリマー事業の拡大は中核を成す重要な取り組みであり、今後も新素材の研究・開発を通じて社会に貢献し続ける所存です。  「ESDに関するユネスコ世界会議」併催イベントでの取り組みの詳細は次ページのとおりです。



Ⅰ.「ESDに関するユネスコ世界会議」併催イベントでの提案商品
商品名:カンコーエコスクールBIO(バイオ)
1.学校制服長袖上下(カシミアドスキン)
混率ポリエステル100%(“エコディア®PET”100%)
特徴ウォッシャブル
2.学校制服長袖上下(サージ)
混率ポリエステル100%(“エコディア®PET”100%)
特徴ウォッシャブル
3.学校制服長袖カッターシャツ
混率ポリエステル65%(“エコディア®PET”100%)綿35%
特徴ノーアイロン、ウォッシャブル
4.体育着長袖上下・ハーフパンツ
混率ポリエステル100%(“エコディア®PET”40%)
特徴吸汗速乾性、防風性
5.体育着半袖シャツ
混率ポリエステル80% (“エコディア®PET”100%)綿20%
特徴UVカット性、防透性

Ⅱ.「ESDに関するユネスコ世界会議」併催イベントへの取り組み概要
1.岡山市イベント
(1)ブース出展
① 出展日時11月7日(金)12:00~17:00、11月8日(土)10:00~17:00
② 出展場所岡山コンベンションセンター 1階ロビー
③ 出展物[菅公学生服ブース]カンコーエコスクールBIO製品ほか
[東レブース]“エコディア®PET”繊維製品ほか
2.愛知県・名古屋市イベント
(1) セミナー発表
① 発表日時11月12日(水)11:30~13:00
② 発表場所名古屋国際会議場 1号館3階(会議室名:131&132)
③ テーマ「東レの取組事例とスクールウェアでのESD活動提案」について
(2)パネル展示
① 出展日時11月10日(月)13:00~18:00、11月11日(火)~12日(水)8:30~19:00
② 出展場所名古屋国際展示場 1号館3階ロビー
③ テーマ「東レの取組事例とスクールウェアでのESD活動提案」について
(3)ブース出展
① 出展日時11月10日(月)13:00~19:00、11月11日(火)~12日(水)10:00~19:00
② 出展場所名古屋国際会議場 西駐車場(東レブース:小間番号E1)
③ テーマカンコーエコスクールBIO製品ならびに“エコディア®PET”繊維製品他
愛知県・名古屋市で開催されるイベントへの参加には、事前申込が必要です。
◆「ESDユネスコ世界会議」関連イベント参加申込:
https://convention-net.jp/cg/esd_reg/index.html
以 上


<用語説明>
※1.ESD(Education for Sustainable Developmentの頭文字で、略語は「持続発展教育」)
持続可能な社会づくりの担い手を育む教育。環境、貧困、人権、平和、開発といった様々な現代社会の課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組む(think globally, act locally)ことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動。
◆文部科学省:http://www.mext.go.jp/unesco/004/1339970.htm
※2.廃棄物系バイオマス(主に紙や食品廃棄物などの持続的管理が必要な有機性廃棄物)
2009年6月に成立した「バイオマス活用推進基本法」にバイオマス活用の基本理念が定められ、2010年12 月に閣議決定された「バイオマス活用推進基本計画」にバイオマスの種類毎の利用率等や2020年度における数値目標等が定められた(紙の利用率:85%、食品廃棄物の利用率:40%等)。このため、環境省は、2013年6月に「廃棄物系バイオマス活用ロードマップ」を策定・公表している。
◆環境省:https://www.env.go.jp/recycle/waste/biomass_roadmap/
※3.植物度(バイオマス由来ポリマー配合率)
ISO(国際標準化機構)のTC61(プラスチック)技術委員会で国際標準規格ドラフトが協議されているISO/DIS 16620-1に定義される予定の用語”biobased synthetic polymer content”の呼称。
◆ISO(国際標準化機構):http://www.iso.org/iso/home/store/catalogue_tc/catalogue_detail.htm?csnumber=63766
※4.グリーン購入法のBIO-PET(バイオペット)基準
グリーン購入法は、「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(正式名)の略称。2001年 4月から施行され、国等の機関にグリーン購入を義務づけるとともに、地方公共団体や事業者・国民にもグリーン購入に努めることを求めている。 BIO-PET基準は、2013年2月に閣議決定されたグリーン購入法・基本方針の「制服・作業服」、「カーテン」、「ニードルパンチカーペット」品目等に新たに基準追加された「植物由来の非生分解性プラスチックから製造・加工される合成繊維の使用等の判断の基準」である。
※5.資源有効利用促進法の再生資源
資源有効利用促進法は、「資源の有効な利用の促進に関する法律」(正式名)の略称。再生資源は再資源化とともに、同法第二条に「4 この法律において「再生資源」とは、使用済物品等又は副産物のうち有用なものであって、原材料として利用することができるもの又はその可能性のあるものをいう。… 6 この法律において「再資源化」とは、使用済物品等のうち有用なものの全部又は一部を再生資源又は再生部品として利用することができる状態にすることをいう。」と定義されている。
※6.食品リサイクル法の食品循環資源
食品リサイクル法は、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(正式名)の略称。食品循環資源は、同法第二条に「2 この法律において「食品廃棄物等」とは、次に掲げる物品をいう。一 食品が食用に供された後に、又は食用に供されずに廃棄されたもの 二 食品の製造、加工又は調理の過程において副次的に得られた物品のうち食用に供することができないもの 3 この法律において「食品循環資源」とは、食品廃棄物等のうち有用なものをいう。」と定義されている。


<ご参考>
菅公学生服株式会社 概要
(1)代表者代表取締役社長 尾﨑 茂
(2)所在地岡山県岡山市北区駅元町15-1 岡山リットシティビル5階
(3)設 立1929年(創業:1854年)
(4)売上高334億4880万円(2014年7月31日現在)
(5)従業員数(グループ全体)2,683名(2014年7月31日現在)
(6)事業内容学校制服、体育着など各種衣料の製造販売
東レ株式会社 概要
(1)代表者代表取締役社長 日覺昭廣
(2)所在地東京都中央区日本橋室町2-1-1
(3)設 立1926年1月
(4)売上高1兆8,378億円(2014年3月31日現在)
(5)従業員数(単体)7,123名(2014年3月31日現在)
(6)事業内容繊維、プラスチック・ケミカル、情報通信材料・機器、炭素繊維複合材料、
環境・エンジニアリング、ライフサイエンス、その他の製造・販売

「ESDに関するユネスコ世界会議」開催 概要
1.「ステークホルダーによる主たる会合」
詳細:https://www.esd-jpnatcom.jp/conference/20141104_okayama/index.html
2.「閣僚級会合及び全体の取りまとめ会合、フォローアップ会合」
詳細:https://www.esd-jpnatcom.jp/conference/20141110_kakuryoukyu/index.html