close

2019年3月25日
東レ株式会社
革新的なフレキシブル透明フィルムを開発
-超高硬度と優れた耐屈曲性を実現-

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、この度、ガラス並の硬度を有し、屈曲半径1mmの折り曲げに耐える透明アラミドフィルムを開発しました。本開発品は、フレキシブルディスプレイ用光学フィルムや透明回路基板などの幅広い分野への適用が期待されます。既にパイロットスケールでの技術確立が完了し、今後、量産化に向けた検討を進めてまいります。  近年、折り畳みや巻き取りが可能なディスプレイの開発が進んでおり、ディスプレイ最表層のカバーウィンドウには、従来のガラスに代わる素材として、高い硬度と耐屈曲性を持ったフィルムが求められています。  アラミドは優れた剛性と耐熱性を有するスーパーエンジニアリングプラスチックであり、東レはアラミドフィルムミクトロン®を世界で唯一商業化しています。東レは、この技術を基に、独自のポリマー設計と製膜技術により、高剛性、高耐熱性で無色透明となるアラミドフィルムを開発しました。  さらに、この透明アラミドフィルムへ専用設計の表面加工を施すことにより、硬度9Hの超高硬度と、屈曲半径1mmで100万回以上の折り曲げに耐える耐屈曲性の両立を実現しました。本開発品をカバーウィンドウに使用することで、ガラス同等の傷つきにくさを有しながら、薄く、よりデザイン性の高いフレキシブルディスプレイの実現が期待できます。  本開発品の技術ポイントは以下のとおりです。

1.アラミドポリマー設計技術
 通常のアラミドは着色したポリマーですが、独自のポリマー設計技術により、剛性と耐熱性は維持しつつ、無色透明となるアラミドポリマーの開発に成功しました。
2.精密製膜技術
 溶液製膜技術の深化により、アラミドの特性を極限まで引き出す事に成功し、透明フィルムで世界最高レベルのヤング率10GPa、熱膨張係数5ppm/K以下となる高剛性と高耐熱性を実現しました。
3.表面加工技術
 透明アラミドフィルム専用コート層を開発しました。このコート層は高硬度ナノ粒子と高分子分散剤を組み合わせた有機無機ハイブリッド層です。高剛性で変形しにくいアラミドフィルム上にナノ粒子を緻密充填・均質配列することにより超高硬度化を実現し、アラミドフィルムと分散剤間の親和性を制御することで耐屈曲性を両立しました。
 東レは今後も、「有機合成化学」、「高分子化学」、「バイオテクノロジー」そして「ナノテクノロジー」という東レのコア技術を駆使して、社会を本質的に変える力のある革新的な素材の研究・技術開発を推進しています。当社は今後とも創業以来の東レグループ企業理念である「私たちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の具現化に取り組んでまいります。
以 上