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2019年5月20日
経営センサー5月号 2019 No.212

■今月のピックアップちゃーと

どこまで増える「薬局」 ~市場の飽和が進み、合従連衡の局面に~

産業経済調査チーム

■産業経済

水素は次世代のエネルギーたりうるのか? ―水素社会の実現可能性(前編)―

産業経済調査部 研究員 山口 智也

Point
(1)水素は究極のエネルギーとも目されながら、使い勝手の悪さからエネルギー源としての利用は進んでいなかった。しかし、ここ最近は水素をエネルギー源として利用する取り組みが盛んになっている。
(2)技術開発が進む一方で地球温暖化対策が模索されるようになり、水素をフルに活用する「水素社会」の実現に注目が集まっている。
(3)日本だけでなく、国際的な枠組みや、欧米、中韓などの各国・地域においても水素社会の実現に向けた取り組みが加速している。

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■世界情勢

所得主導成長から「包容国家」へ ―韓国・文在寅政権のパラダイムシフト―

亜細亜大学 アジア研究所 教授 奥田 聡

Point
(1)市場の実勢を無視した最低賃金引き上げが雇用意欲の減退と家計所得格差の拡大を招き、文在寅政権への支持率が低下。
(2)文政権は所得主導政策に代わって「包容国家」の新アジェンダにより社会・福祉政策の重視を打ち出す。
(3)経済政策の柔軟性が回復し、実情に合ったより現実的な政策立案に向けた環境が整う。政権と大企業の関係修復の兆しも。

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■技術・業界展望

成長続く動物用医薬品市場 ―新興国ペット需要がけん引―

チーフアナリスト(産業調査担当) 永井 知美

Point
(1)世界のアニマルヘルス市場(動物用医薬品と飼料添加剤の合計)は、規模は小さいが、畜産向けの堅調な伸び、新興国のペット向け市場拡大により、2017年から2025年にかけて年平均約6%の成長が予想されている。
(2)動物用医薬品はヒト用医薬品に比べて医療費抑制の圧力が小さい、特許切れのダメージもヒト用より少ない。
(3)現時点で、動物用医薬品の最大市場は畜産・ペット飼育が盛んな米州だが、ペット向けを中心に中国市場の高成長が予想されている。
(4)動物用医薬品の主要メーカーは、大市場を有する欧米メーカーが中心である。本稿では、動物用医薬品業界最大手の米ゾエティスを事例に市場を展望したい。

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■視点・論点

問題解決法の進化 ―「分解」から「つながり」の時代へ―

EQパートナーズ株式会社 シニアコンサルタント 講師 株式会社フローワン 代表取締役 若林 計志

Point
(1)物事をバラバラに分解する手法は、問題解決法の一部にすぎない。
(2)因果関係を無視した問題解決は副作用のリスクが大きい。
(3)「分析」と「つながり」をベースに、創造的な解決策を作る必要がある。

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■マネジメント

情報社会におけるブランディングとCSR(前編)

有限会社よろず表現屋 代表取締役 東京成徳大学 経済学部 非常勤講師 藤井 良彦

Point
(1)21世紀に入り情報社会化が進むと、企業コミュニケーションはありのままの姿をそのまま伝える「コンタクトポイント」視点が基本となった。
(2)これとともにブランディングも「ためにする」ものから、企業の全活動を通してステークホールダーが評価した社会的な企業の成績表となった。
(3)このような時代においてブランド力を維持するには、企業はその業務を通じて社会に貢献することで、生活者の信頼を得続けることが必要になる。

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社史を読めば、会社の未来が見える(後編) ―課題解決のための社史活用術―

東レ(株)社友 斉藤典彦

Point
(1)前編では、2018年5月に発行した『東レ90年史』編纂に携わった筆者が、発行の目的、制作体制、執筆方針、執筆者が込めた想い、新たに明らかにした史実などについて触れつつ、社史編纂の課題、読んでもらう工夫、史料の更新に向けた提案、などに言及した。
(2)後編では、社史の活用法を提案する。役員・社員が過去の経営を深く知ってその風土を継承するために学ぶ、いわば温故知新的な効果を期待しつつ、企業と社員のアイデンティティーの確立や、ブランディング、リスクマネジメントの教科書として活用してほしい。
(3)また、投資先や転職先の会社の歴史を知れば、将来の経営判断に影響を与えるであろう一定の規範性を見いだすことができ、内在するポテンシャリティーに触れることでその会社の発展性や可能性に期待する糸口をつかむこともできるので、社史や沿革に注目してほしい。

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■ヒューマン・ディベロップメント

目標管理制度(MBO)の限界 ―OKRに学ぶ発想の転換―

株式会社アジャイルHR 代表取締役社長 松丘 啓司

Point
(1)目標管理制度(MBO)はバブル経済崩壊後の経営環境の必要性から導入されたが、この20年間で日本企業に深く浸透したため、その存在意義が疑われることはあまりない。
(2)従来の目標管理制度は一定の歴史的な使命を終えたと考えられ、もはや制度を維持することの弊害の方が大きくなっている。
(3)最近、注目されているOKRと従来の目標管理制度とは発想が大きく異なるが、今後の組織マネジメントのあり方を考えるための参考にすることができる。

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■ちょっと教えて!現代のキーワード

「デジタルヘルス」 「中国経済のデレバレッジ」

産業経済調査部門

■お薦め名著

『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』 ─10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣─

ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド著 上杉周作、関美和訳

■ズーム・アイ

「揺らぎ」を探して

ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部 金子 真弓

澄んだ空気に満天の星。パチパチと音を立てる炎の傍らでひとつ、あたたかいコーヒーでも。昨年の秋頃からそんな光景を求めて休日にキャンプに行くことが増えました。