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2007年11月1日
ケネディ暗殺は複数犯?

 1963年11月22日(金)、ケネディ米大統領(当時)の暗殺は、小生が高校2年生の時、初の日米テレビ宇宙中継として飛び込んできた衝撃的なニュースでした。勤労感謝の日の早朝、父親が「ケネディ大統領が暗殺されたとテレビが報道しているよ」と、まだ寝ていた小生を起こしに来たことを今でも鮮明に覚えています。  今年5月21日付け読売新聞に、「ケネディ暗殺は複数犯? 命中弾丸3発以上…米大チーム新説」という見出しの記事があり、早速、興味津々で読み始めました。ところが、記事を読んでいくうちに、真犯人探しの内容より、もっと驚いたことがありました。それは、この新説の発表元です。一体、どこだと思いますか?何と、米専門誌「応用統計学年報」なのです。お堅いイメージの「応用統計学会」の年報に、ケネディ暗殺犯に関する研究論文が掲載されるなんて、信じられませんでした。わが国では、こうした論文は「不真面目な論文」とされ、権威ある学会の年報に取り上げられることはないでしょうね。  小生は、エコノミスト業務が長く、また、政府の統計関係の専門委員もしていますので、「統計」については日頃から興味・関心を持っており、「応用統計学会」に目がとまったのでしょう。そこで、早速、わが国の「応用統計学会」の発表論文をブログで見てみました。すると、「人口増加に伴う森林減少の空間モデル」(2003年)、「痴呆老人病棟におけるQOL(クオリティオブライフ)の構造分析」(2001年)など、いわゆる応用統計学的なイメージの論文がごくたまにありましたが、それ以外は「双曲線正分割分布の応用」(2006年)、「分割表における多重比較法とその評価」(2006年)など、小生も頭が痛くなるような学術専門的なテーマがほとんどでした。  米国の学会は応用統計学会に限らず、ユニークな発想の論文に寛容で、自由な雰囲気を感じさせます。イノベーションを生み易い環境にあるのもこうした背景があるからでしょう。わが国の学会も、常識人が思いつかないような奇抜な発想の論文を受け入れるようになれば、もっと活性化するのではないでしょうか。  ところで、気になるケネディ暗殺犯ですが、テキサス農工大などの研究チームによると、「これまでの2発説の決め手となっていた化学分析には根本的な欠陥があることを突き止め」、「狙撃手1人による犯行とされていたが、当時の銃の連射に要する時間を考慮すると、命中した銃弾が実際には3発以上あり、狙撃手も複数だった可能性がある」と結論しています。研究チームは、犯行に使われたのと同じ54年製マリンヒアー・カルカノ銘柄の銃弾を古物市場で入手、計30個を「最新の化学、統計手法で分析」した結果だそうです。