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2012年1月19日
2012年の日本産業を読み解く10のキーワード
~ この底流変化を見逃すな ~
チーフエコノミスト
増田 貴司

・本稿では、年頭に当たり、2012年の日本の産業を読み解く上で重要と思われるキーワードを筆者なりに10個選定し、解説してみたい。 ・キーワード選定に当たっては、マクロ景気や業種別の動向よりも、広く企業経営や産業全般にかかわるテーマを中心に選んでいる。また、巷でよくある「今年のトレンド予測」や株式市場で材料となる流行のテーマ探しとは一線を画し、現在日本の産業の底流で起こっていて、企業の経営に影響を与えそうな構造変化や質的変化をとらえることを狙いとしている。 ・2012年の10のキーワードを列挙すると、以下のとおりである。 1.スマートシティ 2.風力発電 3.クラウド 4.異業種間競争 5.パッケージ型インフラビジネス 6.先端素材 7.地産地消 8.ネット通販 9.日本の強みの再発見 10.欧州危機と日本産業 ・2012年の日本経済は、復興需要に支えられて緩やかな成長軌道をたどる見通しであるが、欧州発「世界危機」が起こり、日本も景気後退局面入りするリスクシナリオも念頭に置く必要がある。しかし、今の日本の経済・産業が閉塞感を打開できるかどうかは、マクロの景気動向よりも、本稿で掲げたキーワードの各項目がどのような展開を見せるかにかかっている。 ・日本はバブル崩壊後のバランスシート調整と長期のデフレを経験した国であり、世界中で日本企業だけがそうした厳しい環境下でも生き抜き、成長する術を身につけている。この点を踏まえれば、欧州発「世界危機」は日本企業にとっては強みを発揮できるチャンスと言える。

PDF : TBR産業経済の論点 No.12-01(630KB)