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2016年2月1日
東日本大震災後の中小企業BCP を考える
-「技術力」「コスト競争力」に加えて「事業継続力」が問われる時代へ-
主席研究員(市場調査担当)
岩谷 俊之

【要点(Point)】
(1)BCP(事業継続計画)の策定は大企業の間では震災前から進んでいたが、中小企業への浸透率は低く、中小企業の事業継続対応アップが求められていた。
(2)しかし東日本大震災によって、例えば放射能被害や電力不足などのように「企業では対処しようのないリスク」の存在に気付かされたのも事実であり、BCP策定に対する無力感が高まってもおかしくない状況が生じた。
(3)これまで中小企業が目指してきた「自社技術でしか作れない製品を提供」という考え方は、これからは逆にユーザーから調達リスクと見なされる。技術力やコスト競争力とともに「事業継続力」が問われる時代が始まろうとしている。
(4)そういった状況にあって、中小企業に求められるのは中小企業同士が連携して最悪の事態に際して代替製造の体制を準備しておく“ものづくりバックアップ”など、中小企業だからこそ進められる取り組みであろう。