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2017年2月24日
経営センサー1・2月号 2017 No.189

■今月のピックアップちゃーと

オーストラリア、カナダが高評価 ~評価の分かれ目は治安と医療~

産業経済調査部門

■今月の<特別企画>

年頭所感 新年のご挨拶

代表取締役社長 吉田 久仁彦

新年あけましておめでとうございます。 会員の皆様、日頃お取引をいただいている皆様方には弊社活動に対してご支援・ご指導を賜り誠にありがとうございます。新春にあたり、弊社の状況や私自身が昨今思うところを述べ、ご挨拶とさせていただきます。

2017年 新春対談 AIの夢と課題

東京大学大学院工学系研究科 特任准教授 松尾 豊 東レ経営研究所 代表取締役社長 吉田 久仁彦

今のAIブームについて 吉田:今は第3次AI(人工知能)ブームと言われ、新聞を見ても「AI」という言葉を目にしない日はないほどです。先生は、今回は過去50年来のブレイクスルーであるとのお考えのようですが、今回のブームの特徴、意義などについてご説明いただけますでしょうか。

■特別講演会抄録

Robot of Everything ―人が運転するあらゆる機械にロボット技術を―

株式会社ZMP 代表取締役社長 谷口 恒

はじめに 皆さん、こんにちは。ZMPの谷口です。私は外見では実際の年齢より若く見られますが、もう52歳になります。10年程度の会社勤めの後、今のロボットの会社を起業して16年になります。最近ロボットや人工知能が話題になっていますが、私が起業した2001年当時も人型ロボットで日本中が沸いていました。ロボットブームには波がありますが、AIやロボットがここにきて再び話題になっています。ZMPも流行に乗りまして、自動運転やドローンに取り組んでいます。本日はこのような私の活動や経験が皆さまの事業やご商売のご参考になればと思い、これから講演をさせていただきたいと思います。

■経済・産業

2017年の日本産業を読み解く10のキーワード ―この底流変化を見逃すな(前編)―

理事 産業経済調査部長 チーフエコノミスト 増田 貴司

【要点】
(1)
本稿では、年頭に当たり、2017年の日本産業を読み解く上で重要と思われるキーワードを筆者なりに選定し、解説してみたい。
(2)
キーワード選定に当たっては、個別セクターの動向よりも、幅広い業種の企業経営や産業全般にかかわるテーマを中心に選んでいる。また、巷でよくある「今年のトレンド予測」や株式市場で材料となる一過性のテーマ探しとは一線を画し、現在、世界の産業の底流で起こっていて、日本企業の経営に影響を与えそうな構造変化や質的変化をとらえることを重視している。
(3)
2017年のキーワードを10個挙げると、以下のとおりである。本号では1~5を取り上げ、次号(「経営センサー」2017年3月号)で6~10を取り上げる。
1.IoT・AI・第4次産業革命への対応
2.サイバーセキュリティ
3.コミュニケーションロボット
4.VR(仮想現実)・AR(拡張現実)
5.宇宙ビジネス
<以下、次号>
6.3Dプリンター
7.セルロースナノファイバー
8.インフラ投資
9.越境EC
10.反グローバリズム

PDF : 詳細(1,784K)

■アジア・新興国

インドネシアのイスラム金融 ―発展の可能性を探る―

独立行政法人 日本貿易振興機構 アジア経済研究所 開発研究センター 貧困削減・社会開発 研究グループ長 濱田 美紀

日本人にとっては不思議な言葉 最近では、日本でもイスラム金融という言葉を聞いたことがないという人は少なくなったと思われる。それでもやはり、イスラム金融やハラルビジネスなどの言葉を耳にすると、一瞬身構える人が多いのではないかと思う。イスラム金融で使われる、「ムダーラバ」や「ムシャーラカ」などという耳慣れないアラビア語を聞くと、「アラジンと魔法のランプ」とまではいかないものの、日本人の多くは、どこか遠い異国のエキゾチックなイメージを抱いたまま、具体的な「金融」に結び付けるのはなかなか難しいのではないかと思う。

■産業技術

「ポスト京」が開く“最先端の先”に広がる世界 ―指数関数的な進歩を続けるスーパーコンピュータ開発がもたらすもの―

調査研究・コンサルティング部門 主席研究員 岩谷 俊之

【要点】
(1)
2011年にスーパーコンピュータ(スパコン)性能ランキングで世界一の座を獲得したわが国の「京」だが、その座を守ったのはほぼ1年。現在のトップは中国製であり、スパコンの世界は今や米中2強時代の様相を呈している。
(2)
現在わが国では「京」の100倍の性能を持つ「ポスト京」の開発が進められている。これが完成すればスパコンの性能はさらに進化し、計算速度を表す指標で「エクサ」という新しい単位に突入することが予想される。
(3)
「ポスト京」が運用開始されれば創薬や新素材開発などのための分子レベルのシミュレーションから地球レベルのマクロな気候変動予測まで、これまで手が届かなかった新たな研究開発フィールドが拓かれると期待される。
(4)
他国ではスパコンが軍事用途に用いられる例もあるとみられるが、わが国は「ポスト京」を民生技術開発や学術研究でほぼ“独占”できる。「ポスト京」の登場がスパコンの性能単位だけではなく、我が国の科学技術レベルそのものを新しいステージに導くことが期待される。

PDF : 詳細(1,389K)

■視点・論点

クイズとエピソードで学ぶビジネスモデル

一般財団法人 日本経済研究所 チーフエコノミスト 鍋山 徹

“Bet on the Jockey, Not the Horse.”……米大統領選挙でトランプ氏を選んだ米国の人たちの心境をことわざで表せば、こういうことらしい。政策=Horse(馬)はよく分からないが、人物=Jockey(騎手)は“やり手”なので、ここは彼に賭けてみよう。一つただし書きがあって、戦争にならなければ……。

■マネジメント

【青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科 シリーズ③】 ソーシャル・ネットワークと組織のデザイン ―事業部制組織のコミュニケーション・マネジメント―

青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科 教授 中野 勉

【要点】
(1)
企業の戦略を具体化するための組織のデザインとして、組織構造と組織管理に、コミュニケーションの調整システムとしての人のネットワークを戦略的に組み込む必要がある。
(2)
インフォーマルなネットワークでは、個人の「評判」による競争原理が働き、仲間を大切にし、品格を保つなど、「掟」、すなわち、行動規範としての暗黙のルールがあり、集団の儀礼や儀式として文化を創出する可能性を持つ。
(3)
情報化とグローバル化により、変化への素早い対応が求められる市場においては、境界をまたぐ仕事が多く、「弱いつながりの強み」を応用し、知が多極的に存在する「ヘテラルキー型」の組織が有利となる。
(4)
インフォーマルなネットワークが、マクロの組織構造とミクロの組織管理に補完的に働くオープンな文化を持つ組織のデザインは、コミュニケーションの活発化によるイノベーションを可能にする。

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■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワー

「GDP基準改定(研究・開発の資本化)」「コールドチェーン」

■お薦め名著

『限界費用ゼロ社会』 ―<モノのインターネット>と共有型経済の台頭―

ジェレミー・リフキン 著 柴田 裕之 翻訳

■ズーム・アイ

「理不尽」の持つ意味

企画管理部 髙月 順一郎

昨年、ラグビー界に多大な貢献をし、「ミスターラグビー」と呼ばれた平尾誠二氏が亡くなりました。平尾氏には弊社の2011年の特別講演会で講師として、「リーダーシップ」をテーマに貴重なお話をしていただき、その抄録は「経営センサー」2011年12月号に掲載されています。