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2015年10月1日
繊維トレンド9・10月号 2015 No.114

■ファイバー/テキスタイル

ミラノから2016/17年秋冬糸素材のトレンド 上海から中国市場を目指す欧州紡績のアプローチ

株式会社インテグレード 代表取締役社長 欧州繊維専門月刊誌『Twist』 在日特派員 永松 道晴

【要点(Point)】
(1)ミラノで開催された2016/17年秋冬向け糸素材展Filoは「テキスタイルアート」をテーマに、色調と風合いと天然素材の斬新な組み合わせで来場者を魅了した。
(2)オーバーコートがトレンドのハイライトとして強調され、ウール・カシミヤ・アルパカ・モヘア等の獣毛繊維とその混紡がファッションの要として注目を浴びている。
(3)アルパカ・モヘア・極細メリノとその混紡で粗ゲージの糸や、よく目立つブークレ風の表面効果を狙った糸で冬の暖かさを感じさせるジャージーがもう一方のフロントランナーとしてバイヤーを惹きつけている。
(4)展示品が多様な色相のグリーン、ブラウン、ブルー、ピンク、レッドによってロマンチックなインスピレーションをかき立て、バラエティーに富んだ色調が活発な雰囲気で会場全体を華やかにしている。
(5)3月に上海で2016年春夏向けインターテキスタイル上海アパレルファブリックス展示会が開催された。中国政府が「新常態」として内需拡大を政策の柱としたことで、イタリア・英国を中心とした欧州の紡績が中国市場を繊維素材と製品の主要販売市場として位置づけている活動を概観した。

テクテキスタイル展2015(フランクフルト)報告

東レ株式会社 繊維加工技術部 塩谷 隆

【要点(Point)】
(1)2015年5月4~7日の4日間、ドイツ・フランクフルトのメッセ(国際見本市会場)にて、テクテキスタイル展2015が開催された。出展社・機関数は1,389、来場者数は28,500名と報告されており、過去最高を記録した。また、同時開催のテックスプロセス展を合わせると、約42,000名が来場した。
(2)革新賞(Techtextil Innovation Award 2015)などの受賞製品・技術は、テクニカル・テキスタイルの最新動向を捉えているものが多く、スマートテキスタイル、3D構造体、メディカル用途、土木・建築用途などが中心であった。
(3)企業からの展示が大多数を占めたが、大学や公的機関の展示もあり、中長期に向けた産官学連携研究のシーズ、特に、医療用途、コンポジット、スマートテキスタイルの紹介が目立っていた。
(4)来場者の59%は海外(ドイツ国外)からであり、国際的なイベントとして定着している。その中で国際的なプロジェクト、異業種連携、産官学連携、クラスター活動などが脚光を浴び、ますます重要となっている。

中国のアパレル業界におけるO2O

株式会社フランドル 上海事務所 所長 篠原 航平

【要点(Point)】
(1)モバイル通信の高速化に伴い、現在中国でもO2Oはあらゆる産業で試行錯誤が続けられている。
(2)中国におけるアパレル企業のO2O成功事例としては、ユニクロ、Meters/bonwe(美特斯・邦威)、BESTSELLER の3社/ ブランドがよく知られている。
(3)北京依文服装服飾(EVE GROUP)、ワコールも微信をうまく利用して、効果を上げている。
(4)O2Oで成功している企業/ ブランドは、比率は異なるものの、オンラインとオフライン、共に重視している。

■縫製/アパレル

若手パタンナー育成プロジェクト「Horus(ホルス)」 -技術継承から、新たな地位の確立まで「ホルス」発起人である久保事務局長に聞く-

繊維調査部

 若手パタンナー育成プロジェクト「Horus(ホルス)」の目的は、国内アパレル産業にとって喫緊の課題である若手パタンナーへの技術継承であり、日本ブランドのクリエーションにも大きく影響する。海外でも、ファッションの第一線で多くの日本人パタンナーが活躍していながら、一般にはあまり知られていないパタンナーの重要性や歴史、また「ホルス」の具体的な活動内容や、教える側、教わる側のモチベーションなどを、設立者であり事務局を担当する久保氏にお聞きし、技術継承の危機で誕生しながら、同時に今後の発展のチャンスともなった本活動について考察する。

PDF : 詳細(PDF:1,807KB)

■小売/消費市場

米国コスメ市場の現状

英字ファッション情報誌 「NY Street Fashion: Multicultural Fashion & Lifestyle Magazine」 シニアエディター マヤ・カワムラ

【要点(Point)】
(1)120億ドルの米国婦人コスメ市場は、一般的に高価なプレステージゾーンとお手頃な価格のマスゾーンに分類され、商品カテゴリーは、メーキャップ、スキンケア、フレグランスの3種に分けられる。
(2)米国最大手のコスメメーカーは、洗剤、石鹸、歯磨き粉等の生活必需品トイレタリーメーカーのプロクター&ギャンブル。他社ブランドの買収で事業を拡大してきた。
(3)コスメ市場の拡大に大手薬品専門ディスカウンターを介した大量販売は不可欠。コスメ専門チェーン店の発展は目覚ましい。
(4)コスメメーカーの世界最大手は、フランスのロレアル社。日本の老舗資生堂は、世界第5位で健闘。中国、台湾メーカーも米国市場進出には前向き。
(5)婦人市場が主力であるものの、NYメンズファッションウイークを目前に、紳士コスメ市場の変革、拡大にも期待がかかる。
(6)利益率が最も高いとされるフレグランスの分野で一役買うNYファッション工科大学では、「フレグランスとコスメティックマーケティング」学科、学士を用意。修士コースから実践に役に立つ人材の育成にいそしむ。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

繊維製品のエコマーク認定基準見直し

日本化学繊維協会 常務理事 杉原 克

エコマーク制度について  エコマークは、公益財団法人日本環境協会が推進する、環境に係るラベル認証制度である。「生産」から「廃棄」までライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品に、エコマークを貼付することができる。

■統計・資料

主要合繊別・国別・メーカー別設備能力(現状及び増設計画)  合繊原料編

・カプロラクタム・テレフタル酸・DMT・エチレングリコール・アクリロニトリル

主要合繊編

・ナイロンフィラメント・ポリエステルフィラメント・ポリエステルステープル・アクリルステープル・レーヨンステープル・スパンデックス・スーパー繊維