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2010年5月1日
経営センサー5月号 2010 No.122

■特別レポート

今、日本人に必要なのは、チャレンジ精神、実践力

株式会社桝一市村酒造場 代表取締役 セーラ・マリ・カミングス

東レ経営研究所では、2009 年10 月13 日、経団連会館にて、「『日本の改革』-経済、企業、個人の視点から-」と題し、2009 年度特別講演会を開催しました。本号では、桝一市村酒造場代表取締役セーラ・マリ・カミングス氏の講演をご紹介します。

 

トヨタからテスラへ-自動車産業大転換

東京大学 総長室アドバイザー 村沢義久

【要点(Point)】
(1)「スモール・ハンドレッド」の旗手テスラ・モーターズが上場申請し、自動車革命に火がついた。
(2)「覇者」トヨタが直面する試練は更なる飛躍への試金石。
(3)21 世紀に勝ち残るカギは、自己変革と迅速なアクションである。

■経済・産業

アメリカ経済動向 -雇用の低迷長期化により腰折れ懸念が残る状態続く-

大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社 金融市場調査部 債券調査グループ チーフエコノミスト 永井靖敏

【要点(Point)】
(1)米景気は回復局面に入っている。ただ、回復の主因は景気対策と2008 年秋のリーマンショック後に落ち込んだ反動で、今後回復ペースは鈍化しそうだ。
(2)先行きをみる上でのポイントとして、雇用情勢が挙げられる。中小企業の回復の遅れ、生産性の上昇持続、信用不安問題の余波により、雇用はしばらく停滞した状態が続きそうだ。
(3)不良債権問題は根深いと考えている。ストレステストは「臭い物に蓋(ふた)」をしたのに過ぎないかもしれない。
(4)目先10 年に1 回行われる国勢調査により雇用が押し上げられようが、2010 年にアメリカ景気が自律回復軌道に乗ることはないと予想している。

 

日本の景気回復は本物か? ~ Q&A で読み解く景気の現状と見通し~

増田貴司 産業経済調査部長 チーフ・エコノミスト

【要点(Point)】
(1)このところ国内景気に明るさが出てきており、日銀が4 月1 日発表した3 月の企業短期経済観測調査(短観)では企業の景況感の大幅改善が確認されました。一方で、今の回復は中国などアジア向け輸出の好調や政府の景気刺激策の効果に依存した部分が大きく、自律回復にはほど遠い状態であるため、景気回復の持続性について不安を抱いている人も多いのが現状です。
(2)本稿では、日本の景気の現状を正しく理解し、先行きを予測するに当たって重要と思われるポイントを、10 の質問に答えるQ&A 形式で分かりやすくまとめてみました。
(3)取り上げた質問は次の10 個です。
Q1. 景気の現状と2010 年度の日本経済の見通しをどう考えたらいいですか?
Q2. 最近、景気の二番底懸念が薄らいでいますが、それはなぜですか?
Q3. 中国が成長しても、高価格品が中心の日本企業はあまり恩恵を受けないのではないですか?
Q4. 日本は外需主導の成長を続けていますが、内需主導への転換を図るべきではないですか?
Q5. 内需の柱である設備投資と個人消費はこの先順調に回復するのでしょうか?
Q6. 住宅投資は低迷していますが、2010 年度は増加に転じるでしょうか?
Q7. 最近、海外生産移転が進み、産業空洞化懸念が高まっていますが、大丈夫でしょうか?
Q8. 景気が回復しているのに日本はデフレの状態です。物価の下落は今後も続くのでしょうか?
Q9. 日本の財政が悪化していますが、財政リスクが経済に悪影響を及ぼすことはないでしょうか?
Q10. 日本の景気を左右する海外経済の見通しを簡単に教えてください。

PDF : 詳細(PDF:789KB)

 

新興国市場としての中東地域・日本企業にチャンスはあるか (前編) -中東の市場としての特性と自動車市場の状況-

永井知美 産業経済調査部 シニア産業アナリスト

【要点(Point)】
(1)金融危機後、新興国市場への関心が高まっている。だが、中国・インドへの関心の高さに比べ、中東地域への注目度は低かった。日本企業にとって中東諸国は産油国、あるいは政治的動乱の続く遠い国々であり、市場として見る向きは少なかったのである。
(2)だが、中東地域は、(1)人口増加率が高い、(2)若年層が多い、(3)一定の富裕層が存在し、今後中間層の増加が見込まれる、(4)(トルコを除いて)地元企業との競合がほとんどない、(5)日本製品を高く評価している、などの特徴もあり、日本企業にとって有望市場に成長する可能性がある。
(3)中東地域は経済格差が大きいことから、どの国のどのような消費者をターゲットとするのか、明確にする必要がある。本稿では、所得水準が高く人口規模が比較的大きいサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、人口規模が大きく、今後経済成長が期待されるエジプト、トルコの4 カ国を分析対象とする。
(4)中東4 カ国の自動車市場を見ると、所得水準の高いUAE とサウジアラビアでは、日本の自動車メーカーのプレゼンスが高いものの、所得水準の高くない(つまり、典型的な新興国市場である)トルコ、エジプトでは韓国メーカーに押され気味である。韓国メーカーは、現地ニーズを徹底的に研究し、「値段の割には高品質」を武器にシェアを拡大している。
(5)日本メーカーは、新興国市場の中間上位層~富裕層には一定の支持を得ているが、今後市場拡大が期待される中間層からは「高品質ではあるが値段が高い」とのイメージを持たれている。日本製品に寄せられている高い信頼を保ちつつ、新興国市場の中間層でも手の届く製品の投入を検討する必要があるだろう。

PDF : 詳細(PDF:591KB)

■視点・論点

「議論の本位を定る事」が欠落していないだろうか -「鳩山批判」を新たな視座から再考する-

元・日本経済新聞社 論説副主幹 宮智宗七

■マネジメント

中国事業環境の最近の変化と日本企業の課題 -台頭するインドを視野に入れて-

浦上アジア経営研究所 代表 浦上清

【要点(Point)】
(1)最近の中国事業環境は、人材の領域、中国市場開拓の領域、そして外資優遇政策調整の領域などを含め、全体として、外資系企業の経営者に難しい課題への対応を迫っており、企業経営の難易度は増している。
(2)アジア各国に目を向ければ、近年、インドの台頭には著しいものがあり、日本の対インド直接投資は着実にかつ大幅に増加している。ASEAN 地域では、例えばベトナム向けの投資は増加の一途をたどっている。
(3)日本企業は、中国事業の推進に当たり、東アジア地域やアジア地域全体の動きを視野に入れた活動を行う必要がある。中国事業でも、アジア地域の企業との連携を強化することで、共存共栄の道を探る姿勢が大切な時代を迎えている。

PDF : 詳細(PDF:544KB)

■人材

新入社員を花開かせるコミュニケーション -新入社員研修、若手社員研修の現場から-

人材開発部 プランナー 川畑由美

今年も新社会人が入社する時期がやってきた。厳しい就職戦線を勝ち抜いた精鋭たちは、希望と不安に満ちて組織の一員となる。とりわけ今年は、「ゆとり教育世代」が大学卒で新たに入社してくる年でもあり、テレビや雑誌などで関連する特集が多く組まれるなど、関心が持たれているように思う。 筆者は毎年数社の新入社員研修を企画・支援しているが、そこで新入社員と接する中で感じたことをお伝えする。

PDF : 詳細(PDF:314KB)

■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワード

「植物工場」「ファウンドリ」

■お薦め名著

『アフリカ 動きだす9 億人市場』 -インド・ロシアを上回る世界第10 位の経済規模-

ヴィジャイ・マハジャン著 松本裕訳

■ズーム・アイ

子どもに好かれるには

産業経済調査部 福田佳之

■今月のピックアップちゃーと

東アジア域内経済はやっぱりカップリング ~中国輸出に先行するNIEs・ASEAN の輸出の動き~

■TBR の広場

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