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2015年4月1日
繊維トレンド3・4月号 2015 No.111

■特別レポート

日本繊維産業連盟 総会について

東レ株式会社 経営企画室 産業政策・調査グループ

 日本繊維産業連盟は、2015年1月15日、東京プリンスホテルにて平成26年日本繊維産業連盟役員総会を開催した。ここでは、当日の下村会長あいさつと、平成27年活動方針を紹介する。

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国際表示認証制度「J ∞ QUALITY」について

経済産業省 製造産業局 繊維課 課長補佐 渡邉 宏和

 2月2日、一般社団法人日本ファッション産業協議会(以下、「協議会」と言う)が「J ∞ QUALITY 認証事業」の運用を開始した。「J ∞ QUALITY 認証事業」は、織り・編み、染色整理加工、縫製の3 工程を日本国内で行っているアパレル商品を対象として、企業から申請のあった商品に対し、認証ラベルを付す事業であり、海外にシフトした生産拠点の国内回帰を促す一助となる、また、消費者が高品質で感性豊かな商品を選ぶための一つの指標になることが期待されている。経済産業省も制度設計の議論に参画しており、ここでは、「J ∞ QUALITY 認証事業」が生まれた背景や制度の狙い等についてご紹介する。

■ファイバー/テキスタイル

2014 年の世界の化繊生産動向

日本化学繊維協会 業務調査グループ 主任部員 戸円 真弓

【要点(Point)】
(1)2014年の世界の主要繊維生産(推定)は前年比3%増の8,833万トンで、史上最高を更新した。
(2)このうち化学繊維は同5%増の6,096万トン。内訳でみると、合繊が5%増の5,594万トン、セルロース繊維が同じく5%増の502万トンとなった。
(3)主要国・地域別では、最大生産国の中国が前年比7%増となった。その他の主要生産国・地域が一部を除いておおむね減少したことから、中国の伸びは鈍化したものの同国への一極集中傾向が続いている。

PITTI IMMAGINE FILATI(FIRENZE) 2016 年春夏糸の展示会 

デザイナー 小川 健一

 私はモノづくりが大好きなデザイナーです。そのために、素材をチェックするのも大好きです。そこで今回も2015年1月28日から30日までイタリアのFIRENZEで開催されたPITTI IMMAGINE FILATI(2016年春夏物の糸の展示会)に行きましたのでご紹介します。

2015 年秋冬向け生地のトレンドと2016 年春夏向け糸のトレンド -2020年に向けた英国大手衣料小売店マークス&スペンサーのエコ戦略-

株式会社インテグレード 代表取締役社長 欧州繊維専門月刊誌『Twist』在日特派員 永松 道晴

【要点(Point)】
(1)2015年秋冬向け伊・仏・独の生地展示会では、総じてブラッシュ、キルト、ループ、ブークレ、フェルト等の厚手生地で埋め尽くされ、色調も暖色のブラウン、赤、黄、オレンジ中心である。
(2)厚手生地の中でもツイード調が再び主流となっている。伝統的な色柄を乗り越えて新たな発想や今までになかったチェック柄、カントリーとアーバンスタイルのミックスなど自由な作品が多く提案されている。
(3)ミラノのFiloは2016年春夏向けとして最初に発表される糸の展示会であるが、環境維持(サステナビリティ)に貢献する糸の生産体制が価格・品質に加えて競争力を構成する要素であると、イタリア官民一体となって強調している。Filo のトレンドテーマは“Perpetuum Mobile”(永続的な活動)と題してイノベーションを追求するのに欠かせない絶えざる機動力を地元紡績に期待している。
(4)色調は、春らしいがデリケートなピンク、グリーン、ライラック、くすんだ黄色である。それらを従来にないコントラストとファンキールックで新鮮味を演出している。ノベルティと新規開発品を求め来場するバイヤーに対応して医療用やコスメ効果やエコを謳った素材などバラエティーに富んだ内容だ。
(5)前号のH&Mに続いて英国のマークス&スペンサーが、2020年に向かって取り組んでいるBetter Cottonプロジェクトと小売店頭でのリサイクル「シュウォッピング」制度の拡充で製品調達と販売でエコとエシカル(倫理)を推進する戦略の進展状況を紹介する。

欧州のテクニカル・テキスタイル最前線(その3) -ホーエンシュタイン研究所-

東レ株式会社 繊維加工技術部 塩谷 隆

【要点(Point)】
(1)欧州で盛んなテクニカル・テキスタイル開発において、特に評価技術に強みを発揮している「ホーエンシュタイン研究所」を紹介する。
(2)「ホーエンシュタイン研究所」は1946年に創立された民間の研究所であり、ドイツ南西部・ハイルブロン市の郊外に位置する。テキスタイルの安全性規格“エコテックス” の創設メンバーとして世界的に有名である。
(3)テキスタイル評価技術において、「ホーエンシュタイン研究所」は世界の最先端を走っており、「機能性評価」と「快適性評価」が2本柱となっている。また、商品や技術の開発においては、機能性付与、医療用途、バイオ材料などに戦力を集中させ、ユニークな検討を進めている。
(4)評価技術によって物作りを支える「ホーエンシュタイン研究所」は、欧州や国のプロジェクトに積極的に参画し、産官学連携、異業種連携を基盤にした希有な研究ビジネスモデルを構築している。

生体情報検知機能素材“hitoe” ― 独自の特性と今後の用途展開の可能性 東レ株式会社機能製品事業部東京ユニフォーム課 勅使川原課長に聞く―

繊維調査部

 東レの機能素材“hitoe(ヒトエ)” は、ウエアラブル製品への関心の高まりとともに、高注目を集めている。本稿では、東レ株式会社機能製品事業部東京ユニフォーム課の勅使川原課長に、数あるスマートテキスタイルの中で、“hitoe” が持つ独自性や、新規事業としての用途展開の可能性について聞いた。

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■縫製/アパレル

中国で支持されるアパレルブランド

株式会社フランドル 上海事務所 所長 篠原 航平

 国内の寝具寝装市場は2014年以降、拡大基調にある。訪日外国人の増加などを 受けてホテルをはじめとした業務用途が伸びているほか、小売市場は睡眠への関 心の高まりを追い風にして、“健康”や“美容”を切り口とした新たな寝具寝装 が注目されている。一方、流通構造や販売チャネルの変化が著しく、寝具寝装業 界のリーディングカンパニーである製造卸などにとっては厳しい環境にあり、再 編が進んでいる。

【要点(Point)】
(1)広大な国土の中国は、多様な民族、気候風土、経済発展段階による地域経済格差などにより多面的な消費構造を持つ市場であることから、そこで販売される衣料品は多種多様であるが、それでもなお全国レベルで消費者から支持されるブランドがある。
(2)婦人服、紳士服(スーツ、シャツ)、子供服、スポーツアパレル、下着の6カテゴリーに関して、2013年に消費者に支持されたブランドに関して見ていく。

■小売/消費市場

新市場ドメコン

東京ファッションプランニング株式会社 デザイン・企画カンパニー 社長 山田 桂子

【要点(Point)】
(1)昨年来浮上したファッションキーワード「ドメコン」は、ドメスティック・コンテンポラリーの略である。意味は、「日本発のコンテンポラリーブランド」。
(2)キャリア市場の停滞ムードを背景に、「ドメコン」は新風を吹き込む存在として注目されている。
(3)キャリアの世代交代と堅実消費志向の強まりから、ミディアムプライス市場が活性化している。
(4)大手アパレルがドメコンに続々と参入しているが、成功しているのは、バロックジャパンリミテッドの「エンフォルド」だけだ。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

技術生かし、エレクトロニクスで活躍 -ロボットからウエアラブルまで-

ダイセン株式会社「繊維ニュース」 記者 西田 貴夫

 繊維は一般的に衣料と捉えられがちだ。しかし、衣料用繊維は中国など海外からの安価な輸入品との競合もあり、日本企業は厳しい状況が続いている。一方で非衣料の世界では材料の1 つとして、その重要性が高まりつつある。その好例が炭素繊維であり、航空機を大きく変える役割を果たし、自動車をはじめとする各産業界においても注目を集めている。ただ、注目されるのは炭素繊維だけではない。エレクトロニクス産業もその1 つで、同分野に関連した繊維素材の開発がこの数年相次いでいる。

■統計・資料

主要商品市況

1. 原油 2. ナフサ 3. PTA 4. EG 5. カプロラクタム 6. アクリロニトリル 7. ナイロンフィラメント、同織物 8. ポリエステルフィラメント、同織物 9. ポリエステルステープル 10. アクリルステープル、同紡績糸 11. 綿花 12. ポリエステル綿混(T/C)紡績糸および織物