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2016年6月23日
変革を続ける欧州重電メーカー
― インダストリー4.0の中核企業・シーメンス -
チーフアナリスト
永井 知美

・独シーメンスは、売上高で欧州最大、世界でも米ゼネラル・エレクトリック(以下GE)に次ぎ第2位の重電系コングロマリットである。「ドイツ、重電、1847年創業の老舗」から連想される保守的で動きの鈍い大企業の印象とは異なり、時代の変化に応じて果敢に事業ポートフォリオを入れ替える経営の巧みさで、業界のトップ集団を走り続けてきた。 ・シーメンスの事業の柱はエネルギー、ファクトリー・オートメーション、交通、ヘルスケアである。GEと競合する事業が多い。 ・1990年代末頃業績停滞に陥ったシーメンスは、大胆な経営改革に乗り出す。改革の骨子は、コスト削減とGEをベンチマーキングした事業ポートフォリオ再構築である。 ・一連の改革が奏功し、シーメンスの売上高純利益率は03年度の3.3%から15年度には9.8%に上昇した。次の注力分野はインダストリー4.0である。 ・インダストリー4.0の目標は、ドイツ製造業の生産性向上と競争力強化である。インダストリー4.0と並ぶIoT活用の有力な取り組みとしては、GEが音頭をとる「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム」がある。IoT分野で注目されるのは、どの企業が標準化のキープレイヤーになるかである。

【キーワード】

シーメンス、重電、ゼネラル・エレクトリック、インダストリー4.0、IoT、インダストリアル・インターネット・コンソーシアム、標準化、エネルギー、ファクトリー・オートメーション、ヘルスケア、事業ポートフォリオ、発電用ガスタービン、スマート工場、マスカスタマイゼーション、プラットフォーム

PDF : TBR産業経済の論点 No.16-04(635K)