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2019年9月26日
気候関連財務情報開示・TCFDの可能性と方向性
主席研究員(市場調査担当)
岩谷 俊之

Point
(1)TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)とは、企業のGHG(温暖化ガス)削減貢献を可視化・定量化する新しい枠組み。このTCFDが注目されるのは、「自社製品のライフサイクルを通じて」「グローバルバリューチェーン全体を通じて」GHG削減貢献を評価するという新しい企業価値判断基準になり得るからである。
(2)従来、企業にとっての環境貢献活動は「余計なコストと手間がかかるが、やらないと評価が下がる」という性格が強かったが、TCFDでは自社製品の環境性能をより高め、それをより多く売るほどGHG削減貢献への寄与も高まるという期待が持てる。
(3)わが国では経済産業省や環境省など、どちらかというと官主導でTCFDの普及が進められてきたが、ここに来て日本企業のTCFD賛同表明ラッシュといえる状況が生じている。
(4)自社製品の環境性能や耐用年数といった要素がTCFDのGHG削減貢献定量化手法としてデファクト化すれば、わが国の環境技術の国際的地歩拡大にもつながる可能性が出てくる。

PDF : 気候関連財務情報開示・TCFDの可能性と方向性(1,020KB)