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2013年4月1日
繊維トレンド3・4月号 2013 No.99

■特別レポート

日本繊維産業連盟 役員総会について

繊維調査部

 日本繊維産業連盟は、2013年1月17日、東京プリンスホテルにて平成25年日本繊維産業連盟役員総会を開催した。ここでは、当日の下村会長挨拶と、平成25年活動方針を紹介する。

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■ファイバー/テキスタイル

2012 年の世界の化繊生産動向

日本化学繊維協会 業務調査グループ 主任部員 戸円 真弓

【要点(Point)】
(1)2012年の世界の主要繊維生産(推定)は7,962万トンで、史上最高を更新。
(2)化繊生産は前年比6%増の5,229万トンと、初めて5,000万トンを上回った。
(3)主要国・地域別では、中国が10%増、米国が4%増となった他は横ばいもしくは減少。

欧州のテクニカル・テキスタイル最前線 −アーヘンテキスタイル研究所−

東レ株式会社 繊維加工技術部 塩谷 隆

【要点(Point)】
(1)ドルンビルン会議など、欧州の有力な国際学会においても際立った存在感を持ち、産学官連携、異業種・異分野連携の核となっているアーヘンテキスタイル研究所(ITA)について紹介する。
(2)ITAは、1870年創立、学生数35,000名を擁するドイツでも有数の総合大学であるアーヘン工科大学の機械工学部に属する研究機関である。
(3)ITAは、繊維製造、テキスタイル製造、コンポジット、組み合わせ、仕上げなどの連続した工程を一貫して研究しており、解析(基礎)、生産技術、製品開発などの幅広い領域を含む。
(4)ITAの対象分野は、「医療」「建築・土木」「スマートテキスタイル(情報・通信)」「エネルギー」「不織布」「自動車」と多岐にわたっている。

Milano Filo の糸素材展示会に見る2014 年春夏のトレンド −その裏で進行する欧州の物つくり体制の国内シフト−

株式会社インテグレード 代表取締役社長 欧州繊維専門月刊誌『Twist』 在日特派員 永松 道晴

【要点(Point)】
(1)ミラノで開催されたFiloは2014年春夏シーズンのトレンドを糸素材から提案するシーズン最初の展示会で、新たな高級素材ブレンド、新機軸の加工技術、オーガニック素材の3点に焦点が合わされていた。
(2)白や透明な明るい色にブルー、グリーン、オレンジをスラブやノットでピンポイントにおくことで風合いと表面効果を同時に表現している。
(3)カシミヤやシルクの高級天然素材にビスコースなどの化合繊をブレンドして素材感を落とさずにコストを抑えて魅力的な風合いを訴求している。
(4)防シワ、透湿、ウオッシャブルなど夏素材に欠かせない加工技術をモヘア等の天然素材に付与した新提案が目立つ。
(5)多くの紡績がオーガニック糸やグリーン製品に注目してさまざまな新素材を提案している。
(6)H&MやZARAなどファッション衣料でもグローバルに大量生産して販売している業態とは一線を画して、イタリアや英国の繊維素材メーカーでは低コストに惹かれていったんは海外に移した工場を本国に持ち帰る傾向が加速しているようだ。日本に先行して繊維事業の盛衰をくぐり抜けた欧州の物づくり企業が再生に向かって進めている戦略はその後を行く日本にとって参考になるだろう。

繊維リサイクルの現状と可能性 

京都工芸繊維大学大学院 先端ファイブロ科学部門 教授 木村 照夫

【要点(Point)】
(1)循環型社会、持続可能社会を形成するために繊維製品のリサイクルシステムの構築が望まれている。
(2)繊維製品の廃棄物は年間170万トン近く発生しているが、そのリサイクル率は20%程度にとどまっている。
(3)繊維廃材を用いてプラスチック製品や木材代替材料を成形でき、さらに繊維製品の色を利用したリサイクル手法も提案されている。

■小売/消費市場

中国ファッションビジネスの戦い方が変わった

事業開発研究所株式会社 代表取締役 島田 浩司

【要点(Point)】
(1)増え続ける商業施設
(2)デザインから価格へシフト
(3)商品から、ブランドへシフト
(4)ブランディングが、勝負を決める

中国の紳士服市場

株式会社フランドル 上海事務所 所長 篠原 航平

【要点(Point)】
(1)中国の紳士服小売市場は日本をはるかに上回る巨大な市場。その概況と特性を、現地の第一線で活躍し、市場に精通する4名の日本人キーマンの意見を中心に考察する。
(2)ベーシックなデザインテイストが多くの支持を得ているようであるが、近年はトレンドを意識したブランドも勢いがある。
(3)消費者の支持を得る商品、販売力のあるスタッフ、商品展開における適切な価格と構成、微博を利用した効果的な広告宣伝に関して。
(4)中国の男性のトレンドとしては、スポーツブランドという流れがある。

2013 年NY が注目する最新のデザイナーとブランド

英字ファッション情報誌「NY Street Fashion: Multicultural Fashion & Lifestyle Magazine」シニアエディター マヤ・カワムラ

【要点(Point)】
(1)ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館、NYファッション工科大学美術館でもテーマに取り上げられながらも、スタイルの定義を模索するニューヨークファッションであるが、ファッションウィーク、ファッション合同産業展示会では常に新たなブランドが米国内外から続々と出展されファッション業界も進化し続ける。
(2)婦人服向けには、スペインからのクスト・バルセロナ、カナダからキャサリン・バークレー、イタリアのジアンビトロッシーなど海外派、テキサス出身のシェリー・ヒルズは米国内派と、多種のブランドが注目を浴びている。
(3)紳士服向けは、ジーンズショップ・ニューヨーク、ローグ・テリトリー等、日本製のデニムが根強い人気で、「ハイエンドジーンズ」という新たなジャンルを築きながら、流通網拡張を世界に向けて広げようと張り切る若いデニム専用アパレルメーカーも目立つ。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

ファッションをアーカイブするということ(1)

京都服飾文化研究財団 アソシエイト・キュレーター 蘆田 裕史

 1年に2回のサイクルで更新され続けるファッション業界。時間をかけて作られた服がシーズン終わり頃にはセールにかけられ、店頭ではほとんど無価値なものとして扱われてしまう。このように、服は流行の名の下に消費されるだけでよいのだろうか。

■統計・資料

主要商品市況

1. 原油 2. ナフサ 3.PTA 4.EG 5. カプロラクタム 6. アクリロニトリル 7. ナイロンフィラメント、同織物 8. ポリエステルフィラメント、同織物 9. ポリエステルステープル 10. アクリルステープル、同紡績糸 11. 綿花 12. ポリエステル綿混(T/C)紡績糸および織物