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2007年5月1日
繊維トレンド5・6月号 2007 No.64

■特別レポート I 

繊維産業シンポジウム 北陸産地の復権を目指して』 中国、インドにも負けないモノづくり

タビオ株式会社 代表取締役社長 越智直正

 去る3月9日に、金沢市の石川県立音楽堂コンサートホール(2階)において、東レ株式会社と株式会社東レ経営研究所の共催で、繊維産業シンポジウム『北陸産地の復権を目指して』を開催しました。当日は、タビオ株式会社の越智直正代表取締役社長、ノーツ株式会社田山淳朗常務取締役、東レ株式会社武田敏之取締役の3人の講師に、それぞれの視点からの競争力強化に向けた提言として講演いただきました。本号では、そのうち、越智社長と武田取締役の講演内容を、また次号では田山常務の講演内容をご紹介いたします。

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東レの繊維先端材料開発状況と今後の拡大戦略

東レ株式会社 取締役生産本部(繊維生産)担当 武田敏之

■特別レポート II

勃興する上海のサービス産業 -2006年上海商業発展報告第3回-

東レ経営研究所客員研究員上海市商業経済研究センター副主任教授 斎暁齋

 本論の執筆者である上海市商業経済研究センターの斎副主任(上海市商業情報センター副主任兼務)は、東レ経営研究所『中国繊維ファッションビジネス研究会』客員研究員も務めており、ここでは、その活動の中でまとめた上海市の商業発展調査のレポートをご紹介します。中国では行政で業界の質的量的情報の全てを集約し、施策の一つ一つに反映させています。斎先生はその最も中心的な役割を担われています。  なお、本調査レポートの全体構成は、序文、第一部総論、第二部 小売業、飲食業、第三部 卸売業、物流業、第四部 サービス業となり、今号ではその最終回として第三部、第四部を掲載します。

■海外動向

親会社による中国子会社の財務モニタリング体制について

あらた監査法人 内部統制アドバイザリー部 公認会計士 齊藤公彦

【要点(Point)】
(1)投資規模の大小にかかわらず、親会社による中国子会社のモニタリングは、海外事業リスクの軽減に欠かせず、中国子会社の財務面でのモニタリングの実施は有効である。
(2)中国子会社の財務モニタリング体制の整備面としては、人材の確保、コミュニケーション手段、財務報告パッケージの整備、異常事態の対処方針や内部監査の実施などが留意点となる。
(3)中国子会社の財務モニタリング体制の運用面としては、財務報告の入手及び分析、分析結果の検討及び問題点の対処策などが留意点となる。

China News CHIC 2007(第15回中国国際服装博覧会)

本化学繊維協会 業務調査グループ グループ長 杉原 克

今回は日本企業も初参加した北京の第15回中国国際服装博覧会(CHIC 2007)の様子を写真を中心にリポートします。CHICは中国服装協会、中国国際貿易中心股 有限公司および中国国際貿易促進委員会紡織行業分会の共同開催による国内最大のアパレルブランドの展示会。今年は3月18日~20日がメンズ・カジュアル中心、24日~26日はレディース・キッズ中心でした。ちなみに、筆者は去年に引き続き2回目の参観です(昨年の様子は弊社中国繊維ファッションビジネス研究会のHP『中国ビジネスレポート』をご覧ください)。 

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日本発プレタポルテラグジュアリーブランドの創造に向けて -その1 ビジネスモデルの根幹からの変革-

小林 元 特別研究員

【要点(Point)】
(1)日本の繊維産業は製造技術やデザインは優れているのに、世界で認められるラグジュアリーアパレルブランドがないのは、それを創り出そうという長期的経営戦略に欠けるからである。
(2)自らリスクをとって商品をつくり、売るという厳しいビジネスに挑戦していくべき時が来ている。
(3)明治維新から140年経過した今、欧米のビジネスモデルの選択的な取り込みと日本のオリジナリティーとを結びつける時がきているのではないか。そこに日本発のラグジュアリーブランドが生まれる。

■国内動向

ハイテク繊維化を進めるフランスローヌ・アルプ地方と福井産地 -ファッションからハイテクへ転換を進める両産地の比較-

小山英之 特別研究員

【要点(Point)】
(1)リヨンを中心とするローヌ・アルプ地方の繊維産業は、オートクチュール業界に素材を提供する産地として世界的に知られているが、1990年前後から宇宙航空、自動車、スポーツ・レジャー等のハイテク繊維へ転換、産地再生が着実に進行している。
(2)国内産地の中で、非衣料分野へ最も積極的に転換している福井産地は、2000年代に入って、産業資材を開発する企業を中心に高収益企業の増加が顕著になっている。
(3)ローヌ・アルプ地方と福井産地は2001年から技術交流を行っている。本稿では、日・仏両産地のハイテク繊維の動向と特徴を比較分析する。

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百貨店ITリニューアルの勧め -新世代無店舗販売戦略に見る次世代戦略-

ヘリオット・ワット大学経営大学院ロジスティクス・リサーチ・センター 研究員 東 伸一

【要点(Point)】
(1)東京、大阪を中心に、百貨店の大型リニューアル投資が計画されている。しかし、リニューアルの目玉となり得る新しい商品MDはあるのだろうか。
(2)商品MDの刷新には、百貨店の取引システムを変革しなければならない。リスクは避けながら、編集だけに依存するリニューアルで効果があるのか。効果があったとしても半年程度しか持続しないだろう。
(3)ITを活用した非店舗型販売という新しいビジネスモデルが登場している。都心の一等立地に巨大店舗を所有する百貨店とは対照的な存在である新ビジネスと比較することで百貨店の問題点が明確になるのではないか。ゼイヴェルを事例に考えたい。
(4)百貨店では、売れない責任を商品に転嫁することが多いがそれは正しいのだろうか。むしろ、「百貨店の商品は良い」という前提に立ち、商品以外の問題に目を向けるべきではないか。百貨店の最大の問題点は、商品を自宅から検索できないことだ。
(5)リニューアルは明確な事業目標を設定し、そのための投資でなければならない。店舗のリニューアルよりも、独自の情報発信メディアを構築し、そのコンテンツを取材、編集、発信するための組織を作り、百貨店のコンテンツをどこからでも検索できるようにすることを提案したい。

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シリーズ高コスト先進国における企業生き残りのKey Factor -第1回 ファッション・マーケティングの分析視点-

青山学院大学経営学部専任講師

【要点(Point)】
(1)他の先進的工業国の多くと同様、日本のファッション産業も国際的競争力の低下に直面しているが、その活性化の方策には、どのような特徴と潜在的な問題点が存在しているのであろうか。
(2)イノベーションの範囲が限定される性格をもつファッション産業では、組織間のネットワーキングのあり方を多様に解釈することによって、イノベーション創発の可能性が増大する。
(3)概念としてのファッション・マーケティングを包括的に捉え直すことにより、企業の知識創造のメカニズムに多様性が生まれ、様々な形態のマーケティング実践の機会が見出される。

プレバブル世代 vs ポストバブル世代 -生活者の価値観を大きく二分したバブル景気崩壊-

伊藤忠ファッションシステム株式会社 情報フォーラムチーム チーム長 小原直花

 

【要点(Point)】
(1)バブル景気崩壊をどの時点で見たかで、価値観は大きく2 つに分けられる。
(2)伊藤忠ファッションシステム(株)では、バブル景気崩壊前に高校を卒業した世代をプレバブル世代。崩壊後に高校を卒業した世代をポストバブル世代と命名。前者は、「頑張ったら頑張った分だけ報われる」という価値観、後者は、「頑張っても報われない」という価値観をベースに持っている。
(3)8つの世代で区分する前段階として、この価値観での違いが、まずは、生活意識や消費志向に大きな影響を及ぼしている点に留意したい。

■新市場・新製品・新技術動向

ブランドストーリーシニア市場開拓・ワコール「ラヴィエゼ」「グラッピー」 -アクティブでおしゃれな団塊世代に贈るメッセージ-

フリージャーナリスト 土井弘美

 東レセハン株式会社から、不織布に関する今後の市場展開について、レポートをいただきましたので、ここでご紹介します。

【要点(Point)】
(1)団塊の世代の女性はそれ以前の世代と違い、ミドルエイジになってもアクティブでおしゃれだった。「ラヴィエゼ」「グラッピー」は彼女たちに向けたブランドである。
(2)これらはヤング向けのそれとは違い、機能性を重んじ、女性の体の変化を考えてこれに対応したソリューションブランドである。
(3)しかし、おしゃれな団塊の女性の好みに合うよう、レースを多用したエレガントさも失ってはいない。
(4)販売方法は特殊で、「クラブ型マーケティング」という手法を使用。広い会場でトークショーを展開、そこから口コミで広めた。これが大ヒットを生んだ要因でもある。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

東京ガールズコレクション

坂口昌章客員研究員 有限会社シナジープランニング 代表取締役

■「中国繊維ファッションビジネス研究会」インフォメーション

「中国繊維ファッションビジネス研究会」第8 回オープンセミナー開催報告 CHIC レポート

■統計・資料

主要国の合繊主要4 品種の需給動向

日本/韓国/台湾/アメリカ/中国/インドネシア/タイ/インド