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2016年8月1日
“エネルギー自立ビル”が建つ日は来るか?
―ネット・ゼロ・エネルギービル=ZEBの普及可能性と課題を考える―
主席研究員(市場調査担当)
岩谷 俊之

【要点】
(1)
ZEB(=ネット・ゼロ・エネルギービル)という言葉は、わが国ではまだ広く浸透してはいないが、日本のみならず欧米各国も導入を目指しているもので、エネルギー収支がゼロもしくはマイナスという、まさに究極の省エネビルといえる。
(2)
ビルの省エネというと、業務部門のCO2排出削減、地球温暖化防止という効果と結びつけがちだが、ZEBの本質は環境貢献よりもむしろエネルギー自立、エネルギーリスクの100%排除にあると言ってよい。
(3)
エネルギーリスクを排除したビルが普及することの意味は、特にわが国においては非常に大きい。しかし完全なエネルギーゼロのビルを作ろうとすれば、現状では技術的制約が大きいのも事実。
(4)
地球温暖化防止への貢献だけにとどまらない、エネルギー自立ビルの持つ意味を認識した上でZEBの普及に向けた、息の長い技術開発が必要。そのためには電機や設備だけではなく、材料や化学といった業界も含めた幅広い取り組みが求められる。

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