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2020年8月5日
【論点シリーズ】No,20-05
コロナ後の新常態をどう捉えるか~デジタル変革加速の原動力である「非接触」ニーズに注目 ~
取締役 エグゼクティブエコノミスト
増田 貴司

・新型コロナウイルスのパンデミックは、経済・産業のパラダイムや社会システムが転換するきっかけになる。現在起きているのは単なる総需要の縮小ではなく、需要の中身の変質である。コロナ前とは市場が変わり、ビジネスの前提が変わることを認識する必要がある。 ・新型コロナウイルスがもたらした大きな変化の一つに、デジタル変革の加速が挙げられる。ほぼ全ての分野で大規模なデジタルシフトが進み始めた。コロナ禍で導入が進んだテレワークなどは、コロナ後も定着する可能性が高い。 ・コロナ禍は、デジタル化の遅れという日本の弱点を浮き彫りにした。 ・コロナ後にデジタル化が急加速した根本的な原因は、人(または人が触ったもの)との接触を避けたいというニーズ(「非接触」ニーズ)である。 ・「非接触」がコロナ後の新常態となるため、景気回復後も従来よりも人の動きが鈍いまま経済活動が活発化していく展開になる。 ・非接触ニーズの広がりは、多くの既存事業に負のインパクトをもたらすが、一方で人との接触を避ける技術やサービスが、新たな成長領域として立ち上がってくることに注目すべきだ。接触を回避しつつ業務を遂行することを可能にする技術やサービスがすでに多数登場している。 ・コロナがもたらすインパクトとコロナ後の新常態の姿をしっかり見据えて、それに対する準備を先に整えた国や企業が、新時代の主導権を握ることになる。

【キーワード】

新常態(ニューノーマル)、デジタル変革、データ駆動型社会、テレワーク、「非接触」ニーズ、移動水準、ロボットの需要拡大、非接触型サービス、「3密」回避、タッチレス、安全・安心・衛生の「見える化」、VR(仮想現実)、アバターロボット

PDF : TBR産業経済の論点 No.20-05(842KB)