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2021年3月16日
経営センサー3月号 2021 No.230

■今月のピックアップちゃーと

5Gでも中国がリード? ~5G契約数で他を圧倒する中国~

産業経済調査チーム

■産業経済

2021年の日本産業を読み解く10のキーワード ―この底流変化を見逃すな―(後編)

取締役 エグゼクティブエコノミスト 増田 貴司 産業経済調査部研究員 山口 智也

Point
(1)本稿では、2021年の日本産業を読み解くうえで重要と思われるキーワードを筆者なりに選定し、解説してみたい。
(2)キーワード選定にあたっては、個別セクターの動向よりも、幅広い業種の企業経営や産業全般に関わるテーマを中心に選んでいる。また、ちまたでよくある「今年のトレンド予測」や株式市場で材料となる一過性のテーマ探しとは一線を画し、現在、世界の産業の底流で起こっていて、日本企業の経営に影響を与えそうな構造変化や質的変化を捉えることを重視している。
(3)2021年のキーワードを10個挙げると、以下のとおりである。後編の本号では、これらのうち6~10を取り上げる。
1.デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速
2.5Gの利用が本格化
3.ロボット新時代の到来
4.3Dプリンター・AMの利用が活発化
5.非接触社会への移行
<以上は前号(「経営センサー」2021年1・2月号)掲載。以下は本号掲載>
6.XR(VR/ARなど)の実用化が加速
7.SDGsへの取り組みの本格化とグリーンリカバリー
8.水素社会構築の動きが世界中で進展
9.2050年実質ゼロに向けた取り組みが加速する脱炭素化とエネルギー転換
10.MaaSとスマートシティの新展開

PDF : 詳細(1,362KB)

サーキュラーエコノミーの名の下、変革を迫られるプラスチック業界

産業経済調査部 研究員 川野 茉莉子

Point
(1)脱炭素化やESG投資など近年のサステナビリティの潮流が、サーキュラーエコノミーへの移行を加速させており、日本においても企業がサーキュラーエコノミーを収益の創出の機会と捉え、事業戦略として位置づける時代に入った。
(2)EUではサーキュラーエコノミーをEU全体の競争力強化と雇用創出のための成長戦略として位置づけるとともに、国際社会に対してサーキュラーエコノミーへの転換を迫っており、今やグローバルスタンダードになろうとしている。
(3)プラスチックはサーキュラーエコノミーの最重要分野とされるが、EUでは2021年から使い捨てプラスチックの禁止やプラスチック税など新たな規制が発効することを受け、プラスチック業界は変革を迫られている。
(4)欧米では、新たな技術を用いてリサイクル率を高め、プラスチック廃棄物を二次原料に変換し、容器包装を再利用可能にするビジネスへの取り組みが進んでいる。本レポートでは、新技術を用いたマテリアルリサイクルや国内外でのケミカルリサイクルの動向、プラスチックから非プラスチックへの置き換えが進む新たなビジネスモデルに関して紹介する。

PDF : 詳細(1,370KB)

■世界情勢

V字回復を遂げた中国経済と今後の注目点

株式会社大和総研 主席研究員 経済調査部担当部長 齋藤 尚登

Point
(1)中国経済がコロナショックからV字回復した背景には、PCR検査能力の拡充やスマートフォンのアプリケーション「健康コード」の活用によって新型コロナウイルス感染症の早期収束に成功したことがある。
(2)2020年の実質GDP成長率が前年比2.3%にとどまった反動もあり、2021年は同8.0%程度となろう。飲食や文化・娯楽といった接触型消費など内需主導の回復が期待できる。
(3)3月5日に開幕予定の全人代では第14次5カ年計画と2035年までの長期目標を決定する。前者においては、消費主導の経済発展を目指す「国内大循環」に関する政策に注目したい。

■視点・論点

ダイナミック・ケイパビリティ論における謎の原理 ―ドラッカーに学ぶオーケストレーションの意味―

慶應義塾大学 商学部 教授 菊澤 研宗

1.コロナ禍の中で求められるケイパビリティ これまで、人、モノ、カネ、情報が国境を越えて動くグローバル化が世界的な潮流であった。ところが、突然、世界は一変した。新型コロナウイルス問題である。感染の拡大を阻止するために、各国は国境を閉鎖し、今日、企業活動は大きく制約されている。

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■マネジメント

盛り上がるオンライン授業の作り方 ―学びの「ゲーミフィケーション」が成功のキーを握る―

EQパートナーズ株式会社 シニアコンサルタント・講師 株式会社フローワン 代表取締役 若林 計志

Point
(1)対面授業をそのままオンライン授業にするのは、オンライン化の第1歩にすぎない。
(2)オンライン授業でのモチベーション維持のヒントはゲーミフィケーションにある。
(3)ソーシャルラーニングがオンライン授業の未来の形になる。

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経営感性とフィージビリティスタディ ―アフターコロナの経営戦略―

信州大学名誉教授 大谷 毅

Point
(1)今回の新型コロナウイルス感染拡大はラーメン店廃業のごとく、ギリギリで維持してきた無理のある事業の欠陥(例:高い固定費負担)を明示させた。
(2)公的保障措置が対処すべき欠陥を隠蔽させるなら、その持続は事例の公営スキー場のように不健全な事業になるであろう。
(3)新常態に向けた事業再編の検討は、先の第2次世界大戦後の東京やパリでのファッションの復活や1990年前後のバブル景気と開発投資の判断が参考になろう。
(4)定番とトレンドは混在する。両面を持つ「在宅勤務」「巣ごもり」市場の採算予測は、ある程度計算可能だが、結果の解釈が重要である。

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■ヒューマン・ディベロップメント

ニューノーマル時代における人事評価のトレンド ―変わりつつある人事評価の常識―

株式会社アジャイルHR 代表取締役社長 松丘 啓司

Point
(1)ニューノーマル時代には、従業員の自律的貢献を支援するマネジメントが求められるようになる。
(2)従来の人事評価制度にも見直しが必要とされるが、一律的な解はなく、それぞれの企業が創造的に考えることが重要である。
(3)今後、人事評価制度を検討する際には、これまで当たり前と考えられていた固定観念を疑う姿勢が必要とされる。

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■TBRカナリアレポート

日本企業とTCFDへのコミットメント 気候変動対応に関する積極的な情報開示で日本は世界を牽引できるか

TCFDとは、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の略で、企業や機関投資家に対して気候変動が及ぼす影響の開示を求める国際的な枠組みです。気候変動は金融市場に危機的な影響を及ぼしうるとの認識が広がったことから、G20の要請を受け、金融安定理事会(FSB)*により2015年に設立されました。機関投資家に対しては投融資・保険の対象企業の業務が気候変動から受ける影響への考慮を求め、企業に対しては「ガバナンス、戦略、リスク管理、指標・目標」の4項目について、自社への財務的影響のある気候関連情報の開示を求めています(図表1)。

PDF : 詳細(703KB)

■お薦め名著

『ニューノーマル時代のビジネス革命』

日経クロストレンド・藤元 健太郎 共著

■ズーム・アイ

故郷の味

企画管理部 植松 千尋

2020年は新型コロナ一色の1年でした。友人や家族になかなか会えなかった方も大勢いらっしゃったのではないでしょうか。例に漏れず私もその1人です。故郷の新潟に帰ることができず寂しく感じていましたが、故郷の友人や親戚たちが帰ることのできない私を気遣ってか地元のものをいろいろと送ってきてくれました。