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2016年2月1日
繊維トレンド1・2月号 2016 No.116

■ファイバー/テキスタイル

China Fashion Week レポート -メディア発信を強化-

繊維調査部

 2015年10月27日~11月1日、北京にてMercedes-Benz China Fashion Week(以下CFW)2016/SS が開催された。今回で20回目となる同コレクションは、中国最大のファッションの祭典であり、順調に規模を拡大し、約60のショーやイベントが開催された。本稿ではそのうち10月29日に行われた東レのファッションショーと、メディア発信について紹介する。

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テキスタイル輸出 -日本の現在地と可能性- 

ダイセン株式会社 編集グループ グループリーダー代理 吉田 武史

【要点(Point)】
(1)「 プルミエール・ヴィジョン」「ミラノ・ウニカ」両見本市の概要を、日本企業の出展状況とともに紹介する。
(2)日本製テキスタイルは世界的に高い評価を受けている。その理由は円安だけではない。日本製テキスタイルの魅力とは。
(3)世界から受ける高い評価ほどには、テキスタイル輸出は伸びていない。そこには日本ならではのビジネス実務・プレゼンテーション技術等の課題がある。

PITTI IMMAGINE FILATI 2016/17 年秋冬物の糸の展示会

デザイナー 小川 健一

 私は物を作るのが大好きな在伊(ミラノ)のニットデザイナーです。今回もFIRENZE(ITALIA)で開催されたPITTI IMMAGINE FILATIに行ってきました。今回で77回目になる歴史ある糸の展示会です。今は糸だけではなく編機やニッター、付属屋、編地、後加工、メディアとニットに関連するさまざまな企業を紹介する展示構成になっています。私なりに今回の展示会で感じたことを報告します。

ミラノとパリから2016/17 年秋冬生地素材のトレンド -そしてウールマーク社の発信した ウール素材・組織とパターン・色調の傾向を見る- 

株式会社インテグレード 代表取締役社長 欧州繊維専門月刊誌『Twist』在日特派員 永松 道晴

【要点(Point)】
(1)ミラノウニカではラグジュリーと独創性を強調する動きが会場全体にあふれていて、織編み構成・色調・表面効果と複雑な風合いに焦点が当たって、ブラッシュ・毛羽立ち・ブークレ調・ベルベット・ダブルフェースの巧みな利用等多彩な展開となっている。
(2)ラグジュリーとエレガンスを旨とする高級ブランドも伸縮性や撥水性などの機能性を付加してイージーケア性を強調することでアメリカ等への市場拡大を目指している。これは彼らのターゲットがスポーツ志向の若い消費者層にまで拡散していることをも示している。
(3)パリでも2015/16 年に引き続き英国調が生地トレンドの本流で、格子縞と伝統的なタータンにリッチな暖色、特に赤のスペクトラムにイエロー、ブルー、パープルのオーバーチェックが注目されている。
(4)グローバルに女性がビジネスで高い地位に就く傾向が加速しており、レディースウエアのバイヤーからラグジュリーなメンズ織物の引き合いが増えていることは今後の素材トレンドを占うポイントのひとつとなるだろう。
(5)英国ウールマーク社のまとめたWool Lab 報告書は、2016/17年秋冬のトレンドを7項目の切り口に分けて、それぞれインスピレーション・素材・組織とパターン・色調などを巧みに分析してまとめており、ミラノとパリでの展示会と合わせればウールに限らないトレンドの行方が明確に見えてくる。

第54 回ドルンビルン国際化合繊会議(MFC2015)報告 

東レ株式会社 繊維加工技術部 塩谷 隆

【要点(Point)】
(1)第54回ドルンビルン国際化合繊会議は2015年9月16~18日に開催され、30カ国から621名が参加した。日本からは19名参加(前回13名)。
(2)発表件数は計105件で例年並み。日本からの発表件数は6件(前回5件)であったが、ドイツ、オーストリアに次ぐ3位であり、欧州以外では、近年、最も目立つ存在となっている。
(3)今回のコンセプトを端的にまとめると、「サステナビリティ」と「革新プロセス」であった。また、全体を通して多かったテーマは「バイオベース材料」「炭素繊維」「不織布、コンポジット」「加工技術」である。
(4)加工技術の中では、「センサー技術を含むスマートテキスタイル対応技術」や「プラズマ、インクジェットなどの環境対応技術」などが目立っていた。また、用途では、「医療用途」「防護用途」などに注目案件が多かった。

■縫製/アパレル

中国のアパレル産業に関する展示会

株式会社フランドル 上海事務所 所長 篠原 航平

 筆者は上海市に居住しているが、必ずといっていいほど毎週何らかの展示会の案内をダイレクトメールやe-mailで受け取る。展示会の会場によく利用される上海世貿広場(上海マート)1の前を出勤時に通ると、入り口が来場者で賑わっている光景を目にすることも珍しくない。中国(大陸)で2015年に開催された展示会は、ジェトロのホームページで調べると458ある。しかしそこに計上されていないものも含めると、実際はその2倍以上は開催されているかもしれない。いずれにしろ、平均すると毎日中国のどこかで少なくとも1つ以上の展示会が開催されている、ということである。今回は2015年に中国で開催された展示会の中でも、アパレル産業に関連し、規模も比較的大きなものを中心に調べてみた。

"中国スポーツ市場" 大手5 社の戦略 

牛田(上海)投資咨詢 有限公司 総経理 牛田 賢

【要点(Point)】
(1)中国スポーツ産業は、今後、大きく成長する見通しである。
(2)中国スポーツ市場における業界大手は2012~ 2013年「マイナス成長期」を経て、2014年に回復基調となった。
(3)中国スポーツ市場における業界大手は、独自の戦略により「攻めの経営」を行っている。グローバル大手NIKE、adidas は、中国市場向け"ローカライズ戦略"を実行中である。

■小売/消費市場

2016 年NY が注目するファッションワールド

英字ファッション情報誌 「NY Street Fashion: Multicultural Fashion & Lifestyle Magazine」 シニアエディター マヤ・カワムラ

【要点(Point)】
(1)メンズファッションウイーク会場の移転問題もありNYのファッション業界にとっては不安な一年であったものの、2018年に向けてハドソンヤード・プロジェクトが着々と前進するとともに、NY市の増資もあって、秋になってようやくNYファッションシーンにも明るい将来性が見えてきた。今年もリチャード・チャイ、シンシア・ローリー、ジョナサン・コーエン、クレア・マッキニーをはじめ、新進デザイナーからベテランまで変わらず華やかにファッションショーが行われた。
(2)昨年は、Tadashi Shoji、Yumi Katsura、VISVIM、Triple4tune 等、日本国内でもなじみのジャパニーズネームが頭角を現す年でもあった。
(3)ロリータを筆頭に、オルタナティブファッションの動向は西側のマスコミ、社会学者にもサブカルチャー現象として注目されている。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

IoT 推進コンソーシアム

日本化学繊維協会 理事 杉原 克

1.IoT 推進コンソーシアム  近年のIoT、ビッグデータ、人工知能等の発展により、産業や社会構造が大きく変革する可能性が指摘されている。データを活用した新たなサービスが生まれる一方、既存のビジネスが急速に陳腐化する懸念がある。

■統計・資料

Ⅰ.日本の合繊各社の主要海外繊維生産拠点リスト(2016年1月)

東レ/帝人/旭化成/三菱レイヨン/東洋紡/ユニチカ/セーレン/東邦テナックス/カネカ

Ⅱ.日本の紡績各社の主要海外繊維生産拠点リスト(2016年1月)

ダイワボウホールディングス/シキボウ/クラボウ/ニッケ/日清紡/トーア紡コーポレーション/オーミケンシ/富士紡ホールティングス