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2008年11月1日
ドイツ太陽光発電市場現地調査報告
-“国家政策原理”が生み出す“新・市場原理”-
主席研究員(市場調査担当)
岩谷 俊之

【要点(Point)】
(1)ドイツをはじめとした欧州の太陽光発電市場は、いまや年間設置量で日本に大きく水をあけて圧倒的成長をみせているが、それを誘導するのは「技術」でも「市場原理」でもなく、大胆な国家政策=フィードインタリフ(FIT)制度に他ならない。
(2)太陽光発電に「有利な投資商品」としての性格を付与し、大量の投資資金を集めて市場を拡大させるFIT制度は、太陽電池市場拡大施策の切り札とみなされ、欧州中心に導入国が急増している。
(3)一方、これまでの太陽光発電助成策を打ち切った日本の市場はむしろ縮小傾向。導入補助は来年度にも再開される見通しだが、従来の「イニシャルコスト助成型」制度ではフィードインタリフほどの効果は期待薄。
(4)しかし、投資需要が中心を占めるFIT 制度は、経済環境・投資マインドの変化による影響も考えられる。日本のように住宅所有者による屋根設置型の需要は極めて“健全な”市場とも言える。
(5)欧州では市場の成長性を保ちつつ、需要の健全性を高める動きが既に見られている。わが国は需要の健全性を保ちつつ、市場成長を促進する施策を投入できるかがカギ。

PDF : 詳細(PDF:339KB)