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2020年3月18日
【論点シリーズ】再生可能エネルギーの安価・大量調達がCO2利用のカギ
―カーボンリサイクル技術の現状と課題―
部長(産業経済調査部)
 チーフエコノミスト
福田 佳之

・日本政府はカーボンリサイクルの実現に向けて動きだした。カーボンリサイクルは二酸化炭素(CO2)排出を削減するだけでなく、資源として利用することで資源問題解消にもつながる。カーボンリサイクルは、用途によって、化学品、燃料、鉱物等への転換に分けられる。 ・カーボンリサイクルが実現すれば(技術的障壁や経済性等は度外視して)、世界においてCO2排出全体の67%、日本において同54%が資源として利用されることになる。 ・ただし、カーボンリサイクルの技術的障壁は高い。CO2は化学的に非常に安定していてかなりのエネルギーを投入しないと他の製品に変換できないからだ。また水素など他の原料も安価かつCO2フリーでの入手が不可欠である。技術ロードマップを見てもその実現は早くて2030年以降である。近年、内外でカーボンリサイクル実現に向けての取り組みが出てきている。 ・用途によってはコンクリート製品のように経済性等を克服すれば普及していくものもある。中長期的なCO2排出削減を二酸化炭素回収・貯留(CCS)だけに頼ることはできず、今からカーボンリサイクルに関する要素技術開発を進めておく必要がある。

【キーワード】

カーボンリサイクル、二酸化炭素(CO2)、メタネーション、人工光合成、鉱物(炭酸塩)、Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage(CCUS)、BECCS(Bioenergy with Carbon dioxide Capture and Storage)、DACS(Direct Air Capture and Storage)、石油増進回収法(Enhanced Oil Recovery :EOR)、メタノール、CO2フリー水素、二酸化炭素中毒、ニオス湖

PDF : TBR産業経済の論点 No.20-03(995KB)