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2005年11月1日
繊維トレンド11・12月号 2005 No.55

■特別レポート

日本の繊維産業が変わる! -新ビジネスモデル開発とアジア市場開拓の課題-

第1部 自立事業を通じて、真の製造業のあり方を考える パネルディスカッション -繊維製造業のビジネスモデルを考える-  コーディネーター 有限会社シナジープランニング 代表取締役 東レ経営研究所 客員研究員 坂口 昌章 パネリスト マツマル株式会社 代表取締役社長  松丸 喜一郎 株式会社ドゥ・ワン・ソーイング 専務取締役  土井 順治 辰巳織布株式会社 代表取締役社長  辰巳 雅美  第2部 アジアスケールで製造業の再構築を考える  アジアにおける商社の新たなビジネスモデル構築  三井物産株式会社 執行役員 ライフスタイル事業本部長 北村 透

アジアスケールで挑戦する繊維製造小売業のビジネスモデル

株式会社サンエー・インターナショナル 代表取締役社長 三宅 正彦

■海外動向

インドの“繊維力”の現状と将来 -中国との競争に勝てるか?-第一回 

東レ株式会社 専任理事 御法川 紘一

【要点(Point)】
(1)インドは、この10年間で成長率6.1%(年平均)を達成してGDPは1.9倍に拡大したが、依然として低開発国レベルを脱していない。
(2)中国とほぼ同じ時期に開発路線をスタートしたが、経済の基本政策、運営の差からこの10年間で中国との格差は拡大した。
(3)発展を加速するためには、外資導入が不可欠であるが、外資が入りやすくするために規制緩和が要る。

中国投資の重要な税務リスク 

税理士法人中央青山 マネージング・ディレクター 簗瀬 正人

中国ビジネスの誤解と現実 -反日デモショックと異文化コミュニケーション- 

坂口 昌章 客員研究員 有限会社シナジープランニング 代表取締役

【要点(Point)】
(1)中国製品は価格、品質のバランス等、強い国際競争力を持っている。中国市場も急激な成長を続け、世界中の注目を集めている。中国には巨大な資本が流入し、大量の製品を世界に輸出しているが、そのビジネスをコントロールしているのはほとんどが外国企業だ。
(2)日本の繊維産地の構造と中国は似ている。日本の工場が世界の工場に、大資本の紡績や合繊メーカーが外国企業に置き換わっているだけだ。事業が成功している限り、新たにビジネスモデルに挑戦することは困難である。
(3)中国が日本に求めているのは「ブランド」ではなく「流行」である。常に新しいトレンドを発信し続けるノウハウ、短サイクルで変化するファッションに対応するノウハウを学びたいと考えている。
(4)中国の反日デモは日本人に大きなショックを与えた。しかし、反日デモは中国人の自信の現れでもある。日本はポスト中国を模索しているが、そのことが中国人にとっては不満だ。ブームは冷えるかもしれないが、経済の相互依存を強めている事実は変わらない。
(5)中国ビジネスの難しさは国際ビジネスの難しさでもある。日本国内だけで完結したビジネスからグローバルなビジネスに脱皮するときには必ず経験する通過儀礼とも言える。
(6)東レ経営研究所が主催する『中国繊維ファッションビジネス研究会』では、「中国のことは中国人に聞く」「中国人との交流、人脈づくりを重視する」「具体的な問題解決」を重視した活動を行い、日中のビジネス交流を推進していく。

ポストATCのもとでの貿易環境

日本化学繊維協会 業務調査グループ 国際担当 主任部員中村 巌

世界の繊維品貿易は、本年1月1日から、枠による輸入数量規制の撤廃によって完全に自由化された(ポストATC)。 ポストATCのもとでの、 (1)欧米における中国からの繊維品輸入急増とその対応 (2)日本の繊維品輸入動向 (3)WTO新ラウンドにおける繊維品を含む非農産品の市場アクセス(NAMA)交渉の進捗状況 の3つについて、下記にまとめた。

マルコ・ポーロ賞受賞記念論文 第3回 日本のアパレル業界はビジネスモデル戦略を根本的に見直す時

小林 元 特別研究員

■国内動向

生活者の気分2005 -Lifestyle to put me into shape 自分を整える生活 -それぞれの“楽しい”を形にする- 

伊藤忠ファッションシステム株式会社 情報フォーラムチーム チーム長小原 直花

【要点(Point)】
(1)巷では景気回復と言われているが、生活者にその実感はなかなかない。閉塞感・不安感がつのる中で、せめて「人生楽しくなくちゃ・・・」といった空気が漂い始めている
(2)2004年から2005年での生活者の気分の変化は、「楽しい」「のんびり・まったり」が増加。「無駄のない・合理的な」が微増している。
(3)「のんびり・まったり」で、まずは自分の心の“ゆとり”を取り戻す。その“ゆとり”があれば余裕が生まれ、求めている「楽しい」気分が広がると考えられる。

■新製品・新技術動向

「エコディアケナフボード」のマーケット創造 -オフィス家具用途へのソリューションビジネス構築- 

東レ株式会社 産業資材事業部 産業資材課 産業資材グループ 木村 喜昭

【要点(Point)】
(1)石油資源枯渇、CO2濃度上昇、森林伐採規制など地球環境問題について声高に叫ばれている。その中でポリ乳酸は、バイオマスを原料とするカーボンニュートラル材料の代表樹脂としてその環境貢献意義が市場で評価され始めている。
(2)ポリ乳酸をバインダー(接着剤)として活用し、従来の木質系ボードには必ず含まれている石油系接着剤を全く含まない植物原料由来100%の「エコディアケナフボード」を開発した。
(3)厚み、密度が自由自在に調整できる商品性能を活用し、オフィス家具業界への参入を試みる。さらにはボードリサイクルシステムを確立し、オフィス家具メーカーとのソリューションビジネスの構築、並びに他用途展開が今後の課題である。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

輸出振興の課題と成果 -日本繊維輸出機構、苦闘の足跡- 

日本繊維輸出機構 代表 米良 章生

 

インフォメーション

『中国繊維ファッションビジネス研究会』オープンセミナー抄録

■統計・資料

主要商品市況

1.原油 2.ナフサ 3.PTA 4.EG 5.カプロラクタム 6.アクリロニトリル 7.紡績原料 8.ナイロンフィラメント、同織物 9.ポリエステルフィラメント、同織物 10.アクリルステープル、同紡績糸 11.ポリエステル綿混(T/C)紡績糸及び織物