close

2014年2月1日
繊維トレンド1・2月号 2014 No.104

■ファイバー/テキスタイル

上期の東南アジア 合繊原料・製品市況を読む  ―先進国の景気持ち直し、新興国は試練のとき―

向川 利和 特別研究員 繊維産業アナリスト

【要点(Point)】
(1)マクロ的には「先進国は持ち直し」、「新興国は試練のとき」。
(1)アメリカ:景気の回復に力強さを欠くものの、今年は先進国の中でも最高の成長率が期待できる。
QE3の出口(緩和縮小)は3月以降。
(2)ユーロ圏:2年続いた景気の後退からようやく脱出する(薄日広がる)。
(3)新興国:昨年は減速。試練のとき迎える。今年は事業環境に波乱要因目立つ。
(2)合繊原料の事業環境は総じて厳しい。PTAは中国での能力拡大で市況の先行きに不安。
(3)合繊ファイバーは全般的に小動き、もみ合い商状。
(4)アジア主要国の合繊産業近況。
(1)韓国  本格回復は輸出がカギ
(2)台湾  持ち直し
(3)中国  持ち直し
(4)タイ  減速、輸出・消費が息切れ
(5)マレーシア 来年4 月から消費税6%導入
(6)インドネシア 成長鈍化、心配なRp 安。深刻化する人件費の上昇
(7)インド 減速、通貨安定に総力

PDF : 詳細(PDF:2,857KB)

China Fashion Week レポート ―Toray 劉薇ショー、金頂奨(最優秀賞)受賞―

繊維調査部

 2013年10月25日~11月2日、北京にてMercedes-Benz China Fashion Week(以下CFW)2014/SSが開催された。中国最大のファッションイベントである同コレクションは今回で17回目となり、約50のショーやイベントが開催された。本稿では、コレクション中に行われる全てのファッションショーの中から選考される最優秀賞を受賞した東レのファッションショーと、素材プロモーションについて紹介する。

PDF : 詳細(PDF:1,281KB)

ミラノ・パリ2014/2015秋冬生地展示会に見る欧州市場のトレンドとグリーン化の動き

株式会社インテグレード 代表取締役社長 欧州繊維専門月刊誌『Twist』 在日特派員 永松 道晴

【要点(Point)】
(1)ミラノウニカでのトレンドは、一風変わったファンシーを前面に出した形で、レトロな伝統的パターンに明るい色を組み合わせて生気を吹き込むようなデザインが主流。
(2)パリのプルミエールヴィジョンは、ミラノウニカの延長で派手なチェック、ぼんやり毛羽だった風合い、水彩風プリント、そして大柄のモチーフが目立つ。
(3)2014/15FWのファッショントレンドをひと言で言えば、fancy & unusual(ファンシーで物珍しい)。ファッションで新たに明確な方向を打ち出すのではなく、欧州の服飾伝統文化に立ち返って、そのスタイル・色・風合いを再確認しながら、これをどう差別化するかに焦点が合わされていた。
(4)日本の素材メーカーも天然素材と化合繊とのハイブリッド技術を武器に差別化を目指しており、それに日本の伝統文化と匠の技を組み込んで独自のファッションを世界に発信する官民を挙げての動きが始まっている。
(5)衣食住すべてにグリーン化、すなわちライフスタイルと地球環境保全の持続可能性との調和が求められる時代を受けて、欧州のテキスタイル業界では繊維製品のサプライチェーンにサステナブルという要素が加わり、それが「ラグジュアリー」であることの必要条件となりつつあることが、このミラノとパリの展示会で明確に表明された。

■縫製/アパレル

中国のアウトレットモール

株式会社フランドル 上海事務所 所長 篠原 航平

【要点(Point)】
(1)中国でアパレル品の新たな販売チャネルとして注目を集めるのがアウトレットモールである。
(2)しかし実際成功しているアウトレットモールは一部で、多くのモールが中国ならではの理由で不採算に苦しんでいる。
(3)中国のアウトレットモールは、海外と比較すると、消費者、立地と周辺環境、商品の3 項目に関して違いが見られる。
(4)中国における新形態のアウトレットモールの先駆けと言える緑色米蘭・城市奥特莱斯の試みは、現状成功しているとは言えないが極めて興味深い。

中国におけるメイドインジャパン生地の販売チャンス

事業開発研究所株式会社 代表取締役 島田 浩司

【要点(Point)】
(1)中国で、生地を買う企業は?
(2)まだまだ短いファッションの歴史
(3)中国でのテキスタイル開発と縫製業の関係
(4)展示会で受注を頂く方法

■小売/消費市場

ファッションアパレル業界のSNS活用

東京ファッションプランニング株式会社 デザイン・企画カンパニー社長 山田 桂子

【要点(Point)】
(1)「ソーシャルメディア活用ランキング」を見ると、どの企業がSNSを売上に結びつけているかが分かる。
(2)ラグジュアリーブランドもSNSを大いに活用している。バーバリー、ルイ・ヴィトン、ディオール、グッチ、シャネルがベスト5だ。
(3)グローバル展開のファストファッション企業はフェイスブック、ツイッターを積極活用しているが、日本発の企業はラインに積極的だ。
(4)日本のアパレル企業は、SNSに消極的で、フェイスブックやツイッターにアカウントを持っている企業も少ない。

2014年NYが注目するファッションワールド

英字ファッション情報誌「NY Street Fashion: Multicultural Fashion & Lifestyle Magazine」 シニアエディター マヤ・カワムラ

【要点(Point)】
(1)第二期オバマ大統領就任式のファーストファミリーの装いに始まり、ヴォーグ編集長アナ・ウィンターの大使任命候補の噂、仏デザイナー、ジャン・ポール・ゴルチエ初の展示会開催、マイケルコースホールディングス社のS&P500 指数の1社に追加加盟等、NYのファション界は刺激的な話題の多い2013年であった。
(2)新年も米国で活躍する日本人デザイナー、Tadashi Shoji氏から始まり、ケイティー・ギャラガー、カルメン・マーク・ヴァルヴォ、イタリアからマニュエル・アルカリ等がNYファッションシーンを興味深い場としてくれ、5月開催を予定されるメトロポリタン美術館服装研究所の恒例展示会の目玉は、米高級仕立て服デザイナー「チャールズジェームズ」。米国ファッション史にも注目が集まる。
(3)ファストファッションもスペインからデシグアルがNYコレクションに参加し、米国内でも一層の市場拡大を目指す。カナダからのジョー・フレッシュは難しい冬を乗り越える創立百年老舗小売りチェーン、JCペニーの救世主としての重要な役割を背負う。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

EUの特恵関税制度 -アジアからのEU向け繊維品輸出環境に変化-

日本化学繊維協会 業務調査グループ 主任部員 鍵山 博哉

 EUの新しい一般特恵関税制度(GSP:Generalized System of Preferences)は2014年1月から適用が開始された。一般特恵関税制度とは、発展途上国の輸出拡大、経済発展の促進を図るため、主に先進国が、発展途上国から農水産品・鉱工業産品を輸入する際、通常より低い税率(特恵税率)を適用する制度のことであり、EUは、1971年以降、発展途上国に対し優遇措置を付与、数年ごとにその内容が見直されている。  通常、特恵関税制度では、一般の発展途上国を対象とした特恵(①GSP)と、後発発展途上国(LDC)を対象とした特別特恵(②LDC特恵)がある。LDC特恵は、一般のGSPと比較すると、適用対象品目が広く、有利な税率が適用されるケースが多い。

■統計・資料

Ⅰ.日本の合繊各社の主要海外繊維生産拠点リスト(2014年1月)

東レ/帝人/旭化成/三菱レイヨン/東洋紡/ユニチカ/ セーレン/東邦テナックス 

Ⅱ.日本の紡績各社の主要海外繊維生産拠点リスト(2014年1月)

ダイワボウホールディングス/シキボウ/クラボウ/ニッケ/ 日清紡/トーア紡コーポレーション/オーミケンシ/ 富士紡ホールティングス