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2009年11月1日
経営センサー11月号 2009 No.117

■経済・産業

リーマン・ショックに翻弄された韓国経済 ― 露呈した外的ショックへの脆弱性と韓国政府・企業の対応―

みずほ総合研究所 アジア調査部 主席研究員  平塚 宏和

【要点(Point)】
(1)2008年秋のリーマン・ショックから1 年余りが経過したが、その間、韓国経済は急激な変動に見舞われ、外的ショックに対する脆弱さを露呈した。
(2)経済・金融の両面で海外への依存度が高かった韓国は、リーマン・ショック後に急激なウォンの下落と経済の落ち込みを余儀なくされた。
(3)一方で、韓国政府・企業は、世界的な経済・金融環境の変化に素早く対応した。その対策が実を結び、韓国経済・企業はいち早く立ち直った。
(4)今回の危機を受けて韓国でも内需振興の必要性が指摘されているが、国内市場の規模が小さく、少子高齢化問題を抱える韓国の国際化が後戻りすることはなかろう。

“個性が輝く大学”を目指して・・・ 崖っぷちからの脱出大作戦(第2回)

長岡大学 学長  原 陽一郎

【要点(Point)】
(1)定員割れ大学の生き残りは、教育の特徴化、個性化しかない。長岡大学は大学教育に対する社会の要請に積極的に対応する方向で個性化に挑戦。
(2)弱みを強みに変える逆転の発想で、小さい大学だから、長岡立地だからできる「幅広い職業人としての人づくりと実学実践教育」を追求。
(3)戦略構想力と組織能力と科学的アプローチの3点セットで、ものづくりマネジメントの「良い設計から良い流れ」を。
(4)4年連続で入学者が増加した、完全黒字化が見えてきた、特徴ある大学として全国的に知られるようになった、だが、成功感はない、不安は増すばかり。

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我が国の新たな太陽光発電普及支援策の内容・効果を検証する ― 政権交代による影響は? そしてCO2排出25%削減目標への寄与は?―

岩谷 俊之  産業技術調査部

【要点(Point)】
(1)太陽光発電市場は「政策主導型マーケット」の性格が強い。市場拡大のためには強力な公的施策の投入が必要であり、それがFIT 制度であることは今や明白。
(2)欧州の後を追って我が国もFIT 制度導入を決め、11月から制度スタート。だが、その制度内容を検証すると、市場拡大効果という面で疑問が残る部分もある。
(3)政権交代によって日本版FIT制度が改訂される可能性はある。普及支援策の成否は我が国の太陽光発電システム市場の行方を左右するだけではなく、新政権の「2020年にCO2排出25%削減」という目標における家庭部門排出量削減にも大きく影響する。

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■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワード 「G20会議」「パワー半導体」

■視点・論点

大学のキャリア教育を考える

慶應義塾大学SFC  研究所キャリア・リソース・ラボラトリー 上席所員(訪問)  古畑 仁一

小中学校の「キャリア・スタート・ウィーク」(5日間以上の職場体験)をはじめとして各学校段階に応じたキャリア教育が推進され、多くの大学においてもキャリア教育が実施されている。キャリア教育とは、「望ましい職業観・勤労観及び職業に関する知識・技能を身に付けさせるとともに、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育」である。

■マネジメント

2009年アメリカ点描 ― バブルの行く末とニューヨークのお金持ちの群像―

東レ(株)アメリカ地区全般統括・代表兼東レアメリカ社長  村上 洋

【要点(Point)】
(1)2009年のアメリカは、オバマ政権誕生、未曾有の大不況、新型インフルエンザの猛威、と激動の一年となった。ウオール街の高額ボーナス問題もその1つである。
(2)景気底入れの兆しはあるものの雇用情勢改善の目処がたたない。そうした状況下でも、ニューヨークのお金持ちは健在である。
(3)今年4月に生まれ変わったヤンキースタジアムはまさに“バブルの象徴”であると同時に“バブルの遺産”でもある。ニューヨークのお金持ちの群像とその生活ぶりを庶民の目線でスケッチして見た。

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■ダイバーシティ&ワークライフバランス

シリーズ:経営戦略としてのダイバーシティ&ワークライフバランス 第4回 不況期におけるワークライフバランス

ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長  渥美 由喜

【要点(Point)】
(1)昨秋のリーマン・ショック以降、仕事と生活の調和、いわゆる「ワークライフバランス」をめぐる企業の対応は、大きく二極化している。
(2)多くの企業では非効率な業務慣行を残したまま、「サービス残業」が急増している。特に、大企業では対前年比30%増だ。
(3)一方で、不況を機に業務効率を上げている企業では従業員満足度も向上している。実は、不況の今こそ、業務の見直しをする絶好の機会だ。

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■人材

次世代経営者の条件 筑波大学大学院システム情報工学研究科住田潮教授インタビュー

インタビュアー:法政大学大学院 政策創造研究科 教授  特別研究員 北原正敏 取材・写真:人材開発部 内藤陽子

【要点(Point)】
(1)超高度グローバル資本主義における日本企業の方向性
(2)今後の企業戦略の枠組み
(3)企業は誰のものか
(4)手本無き時代の経営者の役割
(5)高い志と戦略の実行

■お薦め名著

『ディープエコノミー』 -誰のための何のための経済なのか-

ビル・マッキベン著 大槻敦子訳

■ズーム・アイ

中国旅行はお金がかかる

産業経済調査部 永井 知美

「中国旅行はお金がかかりますねえ」 ある大学教授からこの言葉を聞いたときは、思わず笑ってしまった。中国は物価が安い。お金がかかるとは変ではないか。 先日、桂林ツアーに参加した私はこの言葉を実感することとなった。漓江下りで有名な桂林は世界中から観光客が集まる。その観光客を狙って物売りが出没するのである。しかも、その売る気たるや半端ではない。

■今月のピックアップちゃーと

相次ぐ企業参入により世界の水市場は競争激化 ~給水に占める「水メジャー」のシェアは低下の一途~

■TBRの広場

ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部のご案内