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2013年12月3日
企業誘致と地域産業振興の新展開 ― 地域活性化のために何をすべきか  -
チーフエコノミスト
増田 貴司

・本稿では、最近の日本の企業立地の特徴、企業立地促進を図る地域の課題を整理した後、米国のジャーナリスト、都市研究家のジェイコブズが約30年前の著作の中で指摘した「地域経済が自立、発展するための処方箋」を4つの論点にまとめ提示した。 ・ジェイコブズの論点(①国単位でなく都市(地域)単位、②安い労働力を売りにした企業誘致の限界、補助金頼みの企業誘致の限界、④「漂流」の重要性)は、現在の日本の地域活性化策として、そのまま通用する。 ・地域活性化のためには、企業誘致を地域の内発的発展につなげる必要がある。 ・地域が外部との関係を強化しながら内発的発展を遂げるためには、企業がその地域に存在する必然性を構築し、アピールする必要がある。 ・地域の強みを見極め、模倣困難な魅力を形成することが重要である。その方策として、産業集積の構築、地域のブランド力の確立を推進すべきである。 ・これからの産業集積は、「効率よくものづくりを行う場」であるだけでなく、「環境変化に柔軟に対応できる場」でなければならない。 ・国や自治体は、高度な産業集積を生み出すために、多様なネットワークの形成やクラスターの形成を支援すべきである。外資系企業の誘致はクラスター形成の起爆剤になりうる。

【キーワード】

企業誘致、国内立地、地域の内発的発展、漂流、地域活性化策、産業集積、クラスター

PDF : TBR産業経済の論点 No.13-08(711KB)