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2018年3月14日
力を出し切っていますか
企画管理部
日比野 淳一

先日、12年前に購入したステレオセットを売却しました。当時6万円ぐらいだったと記憶していますが、売却価格は200円。市に回収を頼めば逆に500円必要だから十分です。しかしこのステレオ、音楽CDの再生しかできないと思っていたら、DVDプレイヤーがついていました。主に長男が使っていたこともあり、処分するまで気が付きませんでしたが、もっと以前に把握していれば、稼働率が上がったかもしれません。  最近のオーブンは、電気式でも5分間程度なら350度をキープできます。ウルトラマンのカラータイマーのようですが350度なんて何に使うのか考えたことありますか。小生が趣味の製パンは180度から210度ぐらいで十分。クッキングシートだって量販品の耐熱温度は250度ぐらい。皆さん、インド料理のナンをご存じかと思います。そこで使われているタンドールという窯は350度~500度。ナンは一見パンと似ていますが同じように焼くのではありません。もちもち感を残してあのように膨らませるには短時間で中までほどよく火が通り、表面は香ばしくなるタンドールが合うのでしょう。家庭用オーブンでも、天板も含めて350度まで予熱して、ナンの生地を滑らすように手早く送り込んで焼くと多少はそれっぽくなります。  最近はCtoCのインターネット仲介サイトが好調です。わが家の子供たちも不用品を売りまくっていました。時流に乗ってうまく利用しているように見えますが、よく聞いてみると、結局は、購入したが使い切れなかったものを売っています。トータルで考えるとやはり失敗でしょう。時間に余裕があればうまく利用できるインフラかもしれません。  物であってもその力を出し切るのは難しい。大抵は使い方に幅がなく、一部の機能しか利用しようとしていないからです。食事を温めるのとグラタンを作るだけでは、オーブンレンジもその力を余すことでしょう。  力を出し切れていないのは、自分も同様です。趣味でもそうだし、仕事もやれることを全てやって、自分を試してきたかと問われると、とてもイエスとは言えません。「継続して成長し続けている人間は少ない」というのは、昔の嫌いな上司の口癖でしたが、この点は今でも共感しています。仕事をそれなりにこなしていても、常に成長に向かっているかと問われると、自分自身とてもうなずけません。  職場が変わったり、初めての趣味に挑戦したりして、新しいことができるようになるのは楽しいことです。やはり成長を感じるためでしょう。個々の人間の潜在力は無限です。「新しいことへのチャレンジをやり尽くした」「自分の力を余すことなく使い切った」、となる人はほとんどいないと考えられるからです。オリンピックで金メダルを取ったところで、その先の長い人生ではまだまだチャレンジし続けなければいけません。  ある調査によれば、人類の寿命は延び続けるとのこと。今は人生100年時代と言われていますが、健康に配慮して自分が運よく100歳になるころには、人生120年時代になっているかもしれない。そう考えると私はまだ人生の半分も生きていないことになります。自分の長男が今度結婚するそうです。先日相手の方が挨拶に来られましたが、2人を見ていると、正直眩しい。使い切れていないのは物ばかりではありません。老後の不安ばかり考えず、まだ50年もチャンスがあると考えよう。