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2013年10月1日
繊維トレンド9・10月号 2013 No.102

■ファイバー/テキスタイル

テクテキスタイル展2013(フランクフルト)報告

東レ株式会社 繊維加工技術部 塩谷 隆

【要点(Point)】
(1)2013年6月11~13日の3日間、ドイツ・フランクフルトのメッセ(国際見本市会場)にて、テクテキスタイル展2013が開催された。出展社・機関数は1,322、来場者数は27,500名と報告されており、過去最高を記録した。また、来場者の57%は海外(ドイツ国外)からであり、国際的なイベントであることが定着している。
(2)今回の展示製品、特に革新賞などの受賞製品は、テクニカルテキスタイルの最新動向を捉えているものが多く、軽量構造体、機能性、サステナビリティ、モビリティなどが主要コンセプトとなっていた。
(3)企業からの展示が大多数を占めたが、大学や公的機関の展示もあり、中長期に向けた産官学連携研究のシーズ、特に、医療用途やコンポジットの紹介が目立った。
(4)分野としては、医療(メディカル)、環境、土木・建築、防護、輸送(自動車など)が多く、幅広い分野に関係するスマートテキスタイル(E- テキスタイル)の存在感が年々高まっている。これらに対応して、多様な産業に繊維材料を適用するための異業種連携が必須となっている。

PDF : 詳細(PDF:1,687KB)

グローバルファッションの最前線 デニム特集 ―Denim by Premiere Vision, Paris に見る世界のデニムメーカー―

株式会社インテグレード 代表取締役社長 欧州繊維専門月刊誌『Twist』在日特派員 永松 道晴

【要点(Point)】
(1)今年2月に第12回目となるDenim by Premiere Vision がパリで開催された。デニムは労働者の作業ズボンから若者のカジュアルパンツを経てファッションアイテムの中心的役割を果たすポジションまで進化してきた。
(2)素材は綿100%からテンセル・麻・ウールとの混紡など用途や季節に応じて、デニム本来の素材感を保持しつつファッション性と機能性を付加する努力がなされている。
(3)用途はパンツからドレスやシャツに広がりつつあり、目付の軽い薄物のデニムが数多く提案されている。現在のファッショントレンドを反映して、細身で軽いストレッチの利いたデニムにコーティングやプリントや刺繍等で各社差別化を競っている。
(4)先進国に限らずインド・トルコ・中国等においてもデニムについて環境に優しい生産ラインを整備することが各社のCSRの重要課題となりつつある。
(5)Denim by PV に出展した主な企業についてアメリカから中国まで順に注目点をまとめた。

PITTI IMMAGINE FILATI 2014/15 秋冬物 糸展(フィレンツェ)

デザイナー 小川 健一

 私は物を作るのが大好きです。特に素材を見ると何を作ろうかとワクワクしてきます。7月イタリアのフィレンツェで開催された2014/15年秋冬物の糸展を見に行きましたのでご報告します。  テーマは「愛 AMORE」です。すごいタイトルを付けたと思いました。会場の中は至る所にハートのマークが見えました。トレンドのカラーカードもハート印でした。

■縫製/アパレル

中国業界動向:増え続ける中国セレクトショップの現状

事業開発研究所株式会社 代表取締役 島田 浩司

【要点(Point)】
(1)中国商売で、勝つ条件とは?
(2)たった3年で大きく変わったファッション・アパレル市場
(3)中国のセレクトショップと日系セレクトショップの進出
(4)収益の出る構造がなければ、セレクトショップは儲からない

■小売/消費市場

米国履物(シューズ)産業の現状

英字ファッション情報誌「NY Street Fashion: Multicultural Fashion & Lifestyle Magazine」 シニアエディター マヤ・カワムラ

【要点(Point)】
(1)米国履物産業は成熟期に入っているものの、リーマンショック後打撃を受け、当時890社を数えた製造会社は800社まで減少し、「ナイキ」「ニューバランス」といった大手履物製造業者は、中国やベトナムなど生産コストの低い国で下請けに依存しているのが現状だ。
(2)反面小売業では、スニーカーブームに支えられたフットロッカー社や、ドレスシューズのブランシューカンパニー社、ペイレスシューソース社などを含む大型履物専門チェーンストアが順調な成長を見せ、ウォール街アナリストからの期待感も高まる。
(3)市場の回復、拡張に不可欠な新たなトレンドは、他のファッション産業同様、メトロポリタン美術館服装研究所の展示会、FFaNY展などの合同産業展示会に頼る場合が少なくない。
(4)製造業側は、現状の改善対策としてベリー法案の修正により、米軍内で使用されるスニーカーを米国産の商品に改め、米韓FTAの成立後の履物輸出市場の一層の拡大、ベトナムからの関税率の現状維持等、根気よく政府側にも働きかけている。

アウトレットビジネス

東京ファッションプランニング株式会社 デザイン・企画カンパニー 社長 山田 桂子

【要点(Point)】
(1)現時点で、日本におけるアウトレットは39。推定される総市場規模7,000億円の7割を占めるのが、三井不動産の三井アウトレットパークと三菱地所・サイモンのプレミアム・アウトレットだ。
(2)業種としては、全体の4割強を占めるのがアパレル系ショップ。以下、雑貨ショップ、スポーツ&アウトドア系ショップとなる。最近では、「脱アパレル」の方向性が明確で、生活関連のショップ導入が増加傾向にある。
(3)出店しているファッション企業は、ジーンズ、アメカジ・ブランド、コスパ・カジュアル(低価格)、セレクトショップなど、日本企業が大勢を占める。

■新市場/新製品/新技術動向

グランフロント大阪にみるライフスタイルショップという市場機会のつくり方

フリージャーナリスト 土井 弘美

【要点(Point)】
(1)オーバーストアの指摘もある中で、グランフロント大阪の開発コンセプトは、新しい都市機能を付加することにある。
(2)商業施設は大きく、大型百貨店が一つ入るほどの規模。
(3)多くの見どころのなかで、「ライフスタイル提案型ショップ」の集積は圧巻である。
(4)それぞれの提案するスタイルを自在に組み合わせ、自分なりの新しいスタイルを持つことを楽しめる。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

一人当たり繊維消費量

日本化学繊維協会 理事  杉原 克

 2010年の世界の一人当たり繊維消費量は11kgであった。2000年は8.5kgで、その後、2007年の11.1kgまで順調に拡大を続けたが、リーマンショックの影響で2008年は10.5kgに落ち込み、2009年も10.4kgと振るわず、2010年でようやく回復軌道に戻った。

■統計・資料

主要合繊別・国別・メーカー別設備能力(現状及び増設計画) 合繊原料編 

・カプロラクタム ・テレフタル酸 ・DMT ・エチレングリコール ・アクリロニトリル

主要合繊編 

・ナイロンフィラメント ・ポリエステルフィラメント ・ポリエステルステープル ・アクリルステープル ・レーヨンステープル  ・スパンデックス ・スーパー繊維