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2012年8月1日
浮体式洋上風力発電の将来性を検証する
―海洋国・日本が「風力エネルギー大国」になることは可能か?―
主席研究員(市場調査担当)
岩谷 俊之

【要点(Point)】
(1)洋上風力発電といえばこれまで海底に基礎を作る「着床式」のみであったが、ここ数年、「浮体式」に対する注目が急速に高まり、わが国でも実証実験が始まろうとしている。
(2)浮体式風力は深い海域でも設置できることから、遠浅海域の少ないわが国の条件に合致。しかも日本周辺海域の“浮体式風力エネルギーポテンシャル”は国内電力10社の発電設備容量トータルよりはるかに大きいとされる。
(3)現在の技術でも浮体式風力の建設は可能である。しかし低コスト化の壁は厚く、漁業との共存という難問も横たわる。そんな浮体式風力に「原発に代わる電力」や「エネルギー自給自足」といった役割を期待するのはまだ現実的ではない。
(4)しかし長期的に見れば大きな可能性を秘めた技術であるだけに、国家プロジェクトとして積極的に実証試験を進め、世界の先頭グループの一員として国際標準化検討などでのアドバンテージを獲得しておくことが重要。

PDF : 詳細(PDF:1,514KB)