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2016年3月1日
経営センサー3月号 2016 No.180

■今月のピックアップちゃーと

私の仕事ってなくなるの? コンピューターが業務代行する時代が到来か!

■経済・産業

2016年の日本産業を読み解く10のキーワード ―この底流変化を見逃すな(後編)― 

産業経済調査部門長 チーフエコノミスト 増田 貴司

【要点】
(1)
本稿では、前号に続き、2016年の日本産業を読み解く上で重要と思われるキーワードを筆者なりに選定し、解説してみたい。
(2)
キーワード選定に当たっては、個別セクターの動向よりも、幅広い業種の企業経営や産業全般にかかわるテーマを中心に選んでいる。また、巷でよくある「今年のトレンド予測」や株式市場で材料となる一過性のテーマ探しとは一線を画し、現在、世界の産業の底流で起こっていて、日本企業の経営に影響を与えそうな構造変化や質的変化を捉えることを重視している。
(3)
2016年のキーワードを10個挙げると、以下のとおりである。後編の本号では、これらのうち6~10を取り上げる。
1.IoT(Internet of Things)とインダストリー4.0
2.人工知能(AI)
3.次世代自動車(コネクテッドカー、自動運転車)
4.シェアリングエコノミー
5.メガFTA
*以上は前号(「経営センサー」2016年1・2月号)掲載
6.製造業の国内回帰
7.オープン&クローズ戦略
8.素材の軽量化
9.物流の進化
10.ものづくり中小企業と地域イノベーション

PDF : 詳細(1863KB)

■アジア・新興国

新生ミャンマー誕生へ:新政権の政策と課題

政策研究大学院大学(GRIPS) 教授 工藤 年博

【要点】
(1)
2015年ミャンマー総選挙の意義は、スーチー氏が代表する民主化勢力とタンシュエ元議長が代表する国軍との、四半世紀におよぶ激しい対立に終止符を打ったことである。ミャンマーは新時代に入る。
(2)
今回の総選挙の陰の主役は国軍であった。国軍が総選挙を経てスーチー政権の誕生を認めたことで、ミャンマーにおけるポスト軍政への移行は軟着陸に成功した。
(3)
国民民主連盟(NLD)新政権は、少数民族問題の解決、国軍支配を脱するための憲法改正、公正・平等な行政システムの確立、経済発展の実現を公約として掲げている。ただし、具体的な政策の立案・実施はこれからである。NLDの手腕が試される。
(4)
日本を含む国際社会は、テインセイン政権の時と同様に、新政権の改革努力を支援するべきである。

■業界展望

期待が集まるスマート農業の新展開 ―増加する企業の農業参入とビジネス展望―

産業経済調査部門 研究員 川野 茉莉子

【要点】
(1)
近年ICTやロボット技術を活用したスマート農業が注目を集めており、その国内市場規模は2020年には約300億円になると予想されている。スマート農業は生産性の向上や農作物の高品質化、高付加価値化をもたらす次世代型農業として高い期待が寄せられている。
(2)
スマート農業は産官学連携で開発や実用化実証実験が進められているが、特に近年は国内農業にビジネスチャンスを見いだした多様な業種の企業参入が増加しており、産業としての発展の萌芽が見られる。
(3)
本稿ではスマート農業のうち、近年大きな展開を見せている技術として①スマート農機、②農業クラウド、③植物工場について、各技術の開発状況と企業の参入状況、および日本農業の競争力強化に向けたスマート農業の今後の可能性について考察する。

PDF : 詳細(1726KB)

■産業技術

元気の良い「化学」たち

株式会社積水インテグレーテッドリサーチ 専務取締役 伏見 勝夫

【要点】
(1)
米国石油化学の利益改善がめざましい。シェール革命が原料コストダウンにフルに効いている。
(2)
一方、これまでバイオテクノロジーで農業市場を攻略してきた大手化学は、戦略の転換を迫られている。今後、再編が続くだろう。
(3)
実は、技術イノベーションが起きそうな産業は化学であり、それも日本の化学である可能性がある。 市場の変化を先取り、ねらいを絞ってスピード感ある研究開発を進められるメーカーが元気がいい!

■視点・論点

中国資源爆食バブル崩壊に直撃された日本経済

日鉄住金総研株式会社 経済産業調査部 チーフエコノミスト 北井 義久

中国失速と資源投資激減 日本経済は、15年初めには持ち直しの動きを見せていたが、春以降停滞を余儀なくされ続けている。個人消費はそれなりの水準を維持しているが、輸出減少とそれに伴う製造業における設備投資先送りが景気回復の重荷になっている。さらに16年に入り、世界的な株安と円高により不透明感が高まっている。

■マネジメント

海外子会社の"経営現地化"は道半ば ―東南アジアの日系子会社480社への調査から―

株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント 海外進出支援室 室長 佐原 賢治

【要点】
(1)
東南アジアの日系子会社で現地人材を役員以上に登用する計画があるのは約半数。
(2)
現地では、「人材獲得難」。教育研修体制も十分とはいえない。
(3)
経営現地化を進めるためには、本社による一層の関与と支援が必要。

PDF : 詳細(1268KB)

 

ライフサイエンス・イノベーションへの道、日本は勝てるのか!! ―外資系理化学・バイオ企業を35年生き抜いて日本企業へエールを送る― 第2回 20世紀後半バイオビジネスバトル

バイオディスカバリー株式会社 代表取締役 一般社団法人日本分析機器工業会(JAIMA) 先端診断イノベーション担当アドバイザー 岩瀬 壽

【要点】
(1)
生命科学の謎を解き明かす幕開けは理化学機器4種の神器から始まった。
(2)
日米バイオビジネスバトル時代。
(3)
20世紀後半、日本が勝てなかった根本的理由とは何か?

■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワード 

産業経済調査部門

「COP21パリ協定」 「インバウンド」

■お薦め名著

『第6の波』 ―第6の波の潮流は資源効率性の追求にあり―

ジェームス・B・ムーディ&ビアンカ・ノグレーディー 著 峯村 利哉 訳

■ズーム・アイ

成長の実感 

人材開発部 福田 貴一

もう間もなくで年度が替わります。学生の時は学年が上がることでステップアップを感じていましたが、この「一段上がる実感」は時の流れによって自然と湧くものではないことを社会人になって知りました。できなかったことができるようになったり、知らなかったこと知り分からなかったことが分かるようになったりすると、その変化は心を満たしそこに充実を感じます。そして、さらなる意欲を駆り立てます。時を重ねるだけで成長実感を得ることが難しくなったわれわれ大人にとって、活力を維持し心の健康を保つ意味でも内面で生じるこうした前向きな変化を自ら創っていくことは大切に思うのです。さて、そのヒントはどこにあるのでしょうか?