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2017年2月24日
「ポスト京」が開く“最先端の先”に広がる世界
―指数関数的な進歩を続けるスーパーコンピュータ開発がもたらすもの―
主席研究員(市場調査担当)
岩谷 俊之

【要点】
(1)
2011年にスーパーコンピュータ(スパコン)性能ランキングで世界一の座を獲得したわが国の「京」だが、その座を守ったのはほぼ1年。現在のトップは中国製であり、スパコンの世界は今や米中2強時代の様相を呈している。
(2)
現在わが国では「京」の100倍の性能を持つ「ポスト京」の開発が進められている。これが完成すればスパコンの性能はさらに進化し、計算速度を表す指標で「エクサ」という新しい単位に突入することが予想される。
(3)
「ポスト京」が運用開始されれば創薬や新素材開発などのための分子レベルのシミュレーションから地球レベルのマクロな気候変動予測まで、これまで手が届かなかった新たな研究開発フィールドが拓かれると期待される。
(4)
他国ではスパコンが軍事用途に用いられる例もあるとみられるが、わが国は「ポスト京」を民生技術開発や学術研究でほぼ“独占”できる。「ポスト京」の登場がスパコンの性能単位だけではなく、我が国の科学技術レベルそのものを新しいステージに導くことが期待される。

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