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2001年4月1日
経営センサー4月号 2001 No.29

■経済・産業

巡航速度での景気回復が続く中国経済 -当面、積極財政などから景気堅調維持だが、WTO加盟後には試練も-

在中国日本国大使館 経済部 専門調査員 黒岩 達也 

踊り場を迎えた景気のその先は? -マインド冷え込みで景気下振れ、踊り場の先は下り階段に-

増田貴司 産業経済調査部主任研究員シニアエコノミスト

 日本経済は、景気悲観論が蔓延しマインドが悪化しているが、実体経済はマインドほど悪くはない。企業部門中心の回復トレンドは、かなり弱ったが、まだ生きている。しかし、下振れし過ぎたマインドに吸い寄せられるように、実体経済も悪化しつつあり、「悲観的予言の自己実現」が起こる兆しがある。  (1)設備投資と個人消費の推進力の鈍化、(2)米国経済のV字型回復シナリオの後退、(3)株価下落によるマインド悪化の影響、(4)「不良債権の抜本処理」によるデフレ圧力、等を考慮すれば、現在の踊り場の先が上り階段ではなく下り階段である可能性が高くなった。これまでの企業中心の回復の余熱がしばらく続くため、景気が直ちに失速することはない。しかし、年央以降、景気は下降方向となり、2001年度の実質成長率は1.0%程度と、2000年度見通しの1.5%程度から減速しよう。

わが国の財政赤字削減をどう進めるか

高橋 健治 産業経済調査部長チーフ・エコノミスト

 国債の格付けが引き下げられ、財政赤字削減は、ますます重要な政策課題になっている。しかし、財政赤字を減らすには、単に増税すればいいというものではなく、これまで景気を下支えしてきた点を考慮する必要がある。また、現在、景気が低迷している要因として個人消費の低迷があるが、これは、所得の伸び悩みに加え、将来不安による貯蓄選好の高まりが背景にある。このため、増税する前に、年金・医療制度改革など、将来不安を払拭するビジョンつくりが優先されるべきである。これが明確になって初めて国民は貯蓄を減らし、消費を増加し、財政再建のための増税も許容されよう。

自動車業界の動向  -市場は緩やかに回復の動き- 

トヨタ自動車株式会社 調査部 主査 山崎 信幸

知っていますか?「金庫株」

再生可能な地球資源バイオマス -見直されるエネルギーとしての活用-

綾 敏彦 産業経済調査部 主幹

 地球温暖化や化石資源枯渇の懸念から、中長期的には石油をベースとするエネルギー資源および化学原料資源の不足が深刻化すると予測されている中で、再生可能かつCO2ニュートラルな資源としてのバイオマスが世界的に注目されている。日本も世界有数の森林国であり、貴重な純国産資源としてのバイオマスを見直す時期にきている。  バイオマスの一種である有機系廃棄物の処理についても、リサイクルの主流として現在立ち上がりつつあるコンポスト(堆肥)化の市場も早晩飽和すると見られている。全世界的にエネルギー資源としての活用が活発化しているが、先行する欧米に比較して、日本ではその重要性がまだ一般的に周知されておらず、動きが鈍い。

■マネジメント

日本IBMの戦略的アウトソーシング -アウトソーシングで新ビジネスを打ち出す-

日本アイ・ビー・エム株式会社 人事・組織担当理事  兼日本アイ・ビー・エム人事サービス株式会社社長 斉藤紀夫氏に聞く

 ここ数年、日本でも企業戦略としてのアウトソーシングが活発化してきている。日本IBMは本社の共通機能を分社化し、グループ企業、外部企業からの受託業務を拡充する戦略的アウトソーシングを積極的に展開している。日本IBM株式会社人事・組織担当理事兼日本IBM人事サービス株式会社社長斉藤紀夫氏に現状、ご意見等をお伺いした。ここでは同社のアウトソーシングのねらい、導入の経緯、現状について以下ポイントを紹介する。

■人材

プロ人材を目指して -充実する社会人大学院-

川畑 由美 人材開発部 研究員

 社会人大学院の入学者数は、現在年間1万人を超えており、急速に人気が高まっている。社会人が大学院を選ぶ理由はさまざまであるが、専門知識の習得や資格取得を通じてプロフェッショナルを目指し、自らのキャリア形成の武器にしたいと考える人が増えている。  また、昼夜開講制の導入や1年制の修士課程の制度化といった大学側の取り組みも進みつつある。社会人が仕事を続けながら学習できる環境が少しずつ整ってきた。 社会人大学院に対する注目度はますます高まり、通学条件、カリキュラムなどに関するニーズがさらに多様化することが予測される。大学院が高度に専門的な教育を提供する場である以上、一定程度のレベルの維持が必要であろうが、大学側もこうした様々なニーズに応えようと努めている。

丸の内にビジネスマン向けの慶應義塾大 キャンパス(MCC)オープン

酒巻 洋行 人材開発部長

 東京駅丸の内の近代的な東京三菱銀行、三菱商事のビルの隣に古色蒼然とした伝統的な丸の内八重洲ビルがある。関東大震災の後もまもない昭和初期に建設され、柱一本が直径1メートル以上もある耐震構造のしっかりしたビルで、株式会社慶應学術事業会は、このビルの6階に今年4月に丸の内シティキャンパス(MCC)をオープンした。外からのイメージとは想像もできないような近代的な装備が施されたキャンパスが設置されており、来場者の目を奪う。本格的な開講を前にして、企業の人材開発担当者を対象にした内覧会が4回にわたって開催され多くの見学者が訪れた。内覧会で配布された資料からMCCの活動の方向につぃて抜粋紹介したい。

阪神大地震と生活復興への夢の提供

酒巻 洋行

■統計

国内主要産業動向(鉱工業生産/卸売物価/消費者物価/貿易/原油/為替/百貨店/量販店/自動車/VTR/カラーTV/パソコン/半導体/住宅着工/機械受注/公共工事着工) 完全失業率(全体、性別)/完全失業率(年齢別)/有効求人倍率/完全失業率(求職理由別) 

■TBRの広場

東レ経営研究所単社研修のご案内