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2015年11月2日
中国経済の「新常態」

中成長経済への移行には、抜本的な規制改革が必要

 これまで平均 10%程度であった中国経済の成長率が趨勢的に低下して 8%以下まで低下 した状態を指します(図)。中国経済の「ニューノーマル」とも呼ばれます。習近平総書記 が 2014 年 5 月に河南省を視察した際に中国経済の現状について説明したときに使われまし た。  中国経済の成長率が趨勢的に低下した背景に、先進国との格差が縮まり、後発国の優位 が薄れたことに加えて、農村部での余剰労働力の解消と一人っ子政策による生産年齢人口 の減少で、労働投入量が減少したことが挙げられます。また、高成長の前提であった資源 の大量消費と環境の破壊が許されなくなっていることもあります。  今後、中国経済が高成長に復帰することはもはや望めず、「新常態」のもとで 7%前後の中 成長をいかに維持していくかが課題となります。そのためには、供給最優先ではなく、効 率性を重視した経済構造を築かねばなりません。具体的には、需要の面では投資から消費 に、産業の面では工業からサービス業に、経済発展パータンでは生産要素投入型から生産 性上昇型に、経済の重心をシフトしていく必要があります。これを実現するには、これま で中国経済を支えていた国有企業にメスを入れるなど抜本的な規制改革が必要であり、紆 余曲折が予想されるでしょう。

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