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2020年1月21日
経営センサー1・2月号 2020 No.219

■今月のピックアップちゃーと

「2020年に4,000万人、2030年に6,000万人」は可能か ~日韓関係悪化で伸び悩む訪日外国人~

産業経済調査チーム

■特別企画

年頭所感 新年のご挨拶 ―2020年代の幕開けにあたって―

代表取締役社長 神山 健次郎

新年あけましておめでとうございます。 旧年中は弊社事業活動に対し格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。新春にあたり、昨今思うところを記し、ご挨拶とさせていただきます。

  新春対談 社員と創る強い組織

株式会社日本レーザー 代表取締役会長 近藤 宣之 氏 東レ経営研究所 代表取締役社長 神山 健次郎

どれだけITやAIが進歩しても、社員一人ひとりが力を発揮することの重要性はなんら変わりません。今年の新春対談では、「社員を大事にする会社」として有名で、長年にわたり業績拡大を継続してきた株式会社日本レーザー代表取締役会長の近藤宣之氏に、「社員と創る強い組織」についてお話をうかがいしました。

■産業経済

2020年の日本産業を読み解く10のキーワード ―この底流変化を見逃すな(前編)―

取締役 エグゼクティブエコノミスト 増田 貴司(担当:1、3、5) 産業経済調査部 研究員 山口 智也(担当:2、4)

Point
(1)本稿では、年頭にあたり、2020年の日本産業を読み解く上で重要と思われるキーワードを筆者なりに選定し、解説してみたい。
(2)キーワード選定にあたっては、個別セクターの動向よりも、幅広い業種の企業経営や産業全般にかかわるテーマを中心に選んでいる。また、巷でよくある「今年のトレンド予測」や株式市場で材料となる一過性のテーマ探しとは一線を画し、現在、世界の産業の底流で起こっていて、日本企業の経営に影響を与えそうな構造変化や質的変化を捉えることを重視している。
(3)2020年のキーワードを10個挙げると、以下の通りである。本号では1~5を取り上げ、次号(「経営センサー」2020年3月号)で6~10を取り上げる。
1.デジタルトランスフォーメーション(DX)
2.5G(第5世代移動通信システム)
3.デジタルヘルス(ヘルステック)
4.3Dプリンター、AM(アディティブ・マニュファクチャリング)
5.グローバル・バリューチェーン
<以下、次号>
6.VR(仮想現実)/AR(拡張現実)/MR(複合現実)
7.スマートシティ
8.水素社会
9.脱炭素化とエネルギー転換
10.新興国イノベーション

■世界情勢

低迷するロシア経済 ―国家プロジェクトと対ロ制裁の現状―

公立小松大学 国際文化交流学部 准教授 一ノ渡 忠之

Point
(1)2018年のロシアの実質GDP成長率(前年比)は予測を上回る+2.3%の成長を遂げた。その後、19年上半期には成長率(前年同期比)が1%を下回る水準にとどまったものの、第3四半期は+1.7%とやや持ち直した。
(2)足もとの動向をみると、実質賃金が上昇に向かい、減少した実質可処分所得がプラスに転じたことにより、民間消費に回復の兆しがみられているが、高成長を牽引するには至らないであろう。投資もプラスの伸びを示しているものの、依然として振るわない。
(3)今後は、「2024年までの国家プロジェクト」の実施とそれがもたらす投資、消費への波及効果が期待されているが、プロジェクトの実施は進んでおらず、課題も残る。米国からの対ロ制裁強化の影響は今のところ限定的だが、今後の成長の阻害要因となる可能性は払拭できない。

■視点・論点

2020年代と□△○の記号

一般財団法人 日本経済研究所 チーフエコノミスト 鍋山 徹

2019年の秋、関東でインフルエンザが流行した。冬じゃあるまいし…と思い、医療の専門家に聞くと、ラグビーのワールドカップ開催が原因の一つだという。たしかに、ラグビーは南半球の国々が強い。冬の寒い地域から保菌者がやってきたためだ。2020年夏は、東京オリンピック・パラリンピックの祭典である。インフルエンザなどの保菌者への迅速な対応や手洗いなど衛生面には十分な注意が必要だ。その一方で、世界の多くの人に日本をよく知ってもらうことは、消費単価の高い欧米の観光客の誘致につながる。インバウンド(訪日外国人)の視点が量から質へ転換するきっかけになれば、と思っている。さて、今回は、2020年を迎えて、これからの10年間、経済、産業、社会で関心の高いテーマについて、□△○の三つの記号で読み解いてみよう。

■マネジメント

人生100年時代にも通用する日本的人事を考える 日本型人事制度は本当に終わったのか? ―採用から終身雇用まで―

リロ・パナソニックエクセルインターナショナル株式会社 顧問 EQパートナー株式会社 シニアコンサルタント 早稲田大学トランスナショナルHRM研究所 招聘研究員 日本労務学会員 東北大学大学院経済学研究科・東海大学経営学科 非常勤講師 異文化経営学会 監事 中村 好伸

Point
(1)経団連会長「採用協定廃止発言」から終身雇用、年功序列など、日本型人事制度の見直し議論が活発化している。
(2)日本的経営の三種の神器といわれる、終身雇用、年功序列、企業別労働組合、また労働市場と企業との構造的関係の日本的特徴とは何か?
(3)高度成長を支えた、優れた日本型人事制度も日本経済の成熟化と社会構造の変化が急速な変化に、対応が難しくなってきている。
(4)欧米型人事制度へ移行すれば全て解決できるという幻想を捨てて日本型人事の良いところを活かす、不易流行・複線型人事制度を作り出すことが求められている。

■ヒューマン・ディベロップメント

採用にセオリーはあるか? ―悩める採用担当者を救う一冊―

人材開発部長 小西 明子

Point
(1)合計15年の採用業務を卒業して10年を経て、採用のセオリーを明確にすることの重要性を改めて認識する一冊に出会ったので、本稿に紹介する。
(2)単なるノウハウ本にとどまらず、採用現場での経験を踏まえた選択肢を示しており、採用業務経験者ならば共感できる一冊。
(3)自社の採用の方向性を実現するために社内ステークホルダーの理解を得るためにも、担当者は自社の採用のセオリーを明確にすべき。

■ちょっと教えて!現代のキーワード

「テレワーク」 「グローバル・ストックテイク(気候変動対策進捗管理)」

産業経済調査部門

■お薦め名著

『2枚目の名刺 未来を変える働き方』 ─答えは過去にある─

米倉 誠一郎 著

■ズーム・アイ

南部アフリカはリッチ&ゴージャス!?

チーフアナリスト(産業経済担当) 永井 知美

数年前、ギリシャを観光したとき、ツアーで同行したご夫婦がアフリカを激賞していました。「アフリカ? 危険ではないですか」という私の問いを2人は一笑に付され、「それは個人で貧乏旅行した場合ですよ。植民地だった国が多いので、欧米の富裕層向け観光地やホテルが山ほどあります。ツアーでいけば何の問題もありません」との答えが返ってきました。