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2008年12月1日
経営センサー12月号 2008 No.108

■特別レポート

2008 年秋への視座 -世界潮流と日本の進路を考える-

■経済・産業

ミッション重視経営が会社・社会を変える -会社は何のために、誰のために存在するのか-

福田佳之 産業経済調査部 シニアエコノミスト

常務理事 特別上席エコノミスト 高橋 健治

【要点(Point)】
(1)企業の存在意義は利益を上げるだけではなく、社会的な使命(ミッション)を持って業務を遂行することにある。企業理念も日々の行動で実践すべきである。
(2)ヤマト運輸は人を「人財」と考え、長期間にわたり従業員を増加させており、いわば「雇用創出」企業である。
(3)日本理化学工業は、障害者を積極的に受け入れ、全従業員の7割以上に達している。
(4)J & J は、企業理念を日々の行動に生かし、かつ定期的に見直している。

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2009 年世界経済を読み解く10のキーワード -低成長時代に突入、構造変化の兆しに注意-

産業経済調査部 シニアエコノミスト 福田 佳之

【要点(Point)】
(1)2009 年世界経済は、米国発金融危機を受けて低迷し、低成長を続けると見られる。
(2)米国の金融危機は、金融機関がハイリスクの投資に傾斜したために発生した。厚みのあった金融市場の流動性も枯渇しており、資金確保のために資産を投げ売りせざるを得ない状況である。このように流動性が失われた背景として、時価会計の採用等が挙げられる。
(3)米国の金融危機は不良資産処理の進捗状況によってはいったん沈静化しても再燃する恐れがある。
米議会の対応も要注目である。
(4)中国経済も減速しており、当局は減速の行き過ぎに警戒している。また、ドルはしばらく現在の基軸通貨の座を維持するものと見られる。
(5)欧州経済は不動産関連の不良債権問題を抱えていて、更に景気が下振れするリスクがある。また、中東欧には経常収支の悪化などから通貨危機が発生する恐れもある。
(6)途上国は、経済発展を維持するために外需主導から内需主導の経済成長に転換しなければならない。だが、資源高で潤っていた国は資源価格の下落と経済の悪化という資源の呪いを経験するかもしれない。
(7)金融危機は「大きな政府」の再登場を予感させる。また、キャッシュをふんだんに持つ企業にとって、金融危機を企業買収の機会として利用できる。新興国優良企業にとって、事業拡大の絶好のチャンスとなるかもしれない。
(8)10 のキーワードは以下の通り。
(1)金融危機、(2)金融安定化法、(3)公的資金注入、(4)内需振興、(5)基軸通貨ドル、(6)中東欧の通貨危機、(7)「資源の呪い」、(8)クリーンテクノロジー、(9)「大きな政府」の再登場、(10)新興国優良企業

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薄型テレビ業界の現状と課題 -成長続くも視界不良、海外市場をどう攻略するか-

産業経済調査部 産業アナリスト 永井 知美

【要点(Point)】
(1)日本発で普及が始まった薄型テレビは、価格の急速な下落、画質向上、先進国におけるアナログ放送からデジタル放送への移行、新興国の生活水準向上に伴い市場が拡大してきた。中でも出荷台数を急激に伸ばし、薄型テレビの主役となっているのが液晶テレビである。現在、北米と欧州が、液晶テレビとプラズマテレビの世界の二大市場となっている。
(2)薄型テレビは、市場の急拡大にもかかわらず値下がりが激しく、セットメーカーとして同事業だけで利益を出すのは既に困難となっている。
(3)日本国内の薄型テレビ市場では、日本メーカーの存在感が圧倒的だが、海外ではサムスン電子、LG電子といった韓国メーカーも強い。設備投資の姿勢や収益面で強い存在感を見せているのは、サムスン電子、パナソニック、シャープ、LG 電子といった垂直統合型企業である。
(4)日本の薄型パネル業界では、資金負担の重さとパネル製造のリスク等を背景に、2007年以降、大規模な再編が進展した。
(5)今後、薄型テレビ市場としての日本の相対的地位低下が予想される中、海外市場開拓の重要性が高まっている。薄型テレビ業界で生き残りを図るには、価格下落に対応するとともに、海外展開に成功することが必須となるだろう。

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■視点・論点

企業経営と文化の効用(第3回) -企業の法人としての人格・人間性-

谷川ヒューマン・テクノ研究所 代表 谷川 孝博

■マネジメント

日本の企業が倒産したときの中国子会社への対応

望月コンサルティング(上海)有限公司 公認会計士 望月 一央 あかし法律事務所 パートナー 弁護士 曉 琢也

【要点(Point)】
(1)日本親会社の倒産は倒産法制の異なる中国における現地法人に対しても大きな影響を与える。
(2)中国現地法人の清算または存続を判断するに当たっては、実務的困難性は高いものの企業価値の判定が重要な要素となる。
(3)中国現地法人について清算または存続のいずれを選択する場合においても、経営権確保が前提となり、とりわけ合弁企業の場合には中国方の協力が不可欠である。

■人材

社員満足度調査から組織課題を読み取る

人材開発部 プランナー 川畑 由美

PDF : 詳細(PDF:317KB)

気付きから学びへ -人材開発の現場から-(第22回) 待ったなし、「ゆとり教育世代」社員の育成問題

特別研究員 沖田 浩

■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワード 「太陽電池用シリコン」「エコカー」

■お薦め名著

『コーチングがリーダーを育てる』 -有能な嫌われ者か、愛すべき愚か者か-

DIAMONDO ハーバード・ビジネス・レビュー編集部◎編・訳

■ズーム・アイ

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産業技術調査部 田辺 幸子

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■TBRの広場

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