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2015年6月1日
経営センサー6月号 2015 No.173

■今月のピックアップちゃーと

高齢者が働き続ける人口割合が高い国はどこ? ~日本は先進国で最も高齢者が働いている~

■繊維産業シンポジウム講演抄録

繊維産業シンポジウム講演抄録 「SKYACTIV」と「マツダ モノ造り革新」

マツダ株式会社 代表取締役会長 金井 誠 氏

2015年3月6日に開催した繊維産業シンポジウム「北陸産地が目指す新しい方向性」(東レとの共催)におけるマツダ株式会社 代表取締役 会長 金井誠太氏のご講演をご紹介します。なお、当日ご講演頂いた一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 研究科長 教授 一條和夫氏の講演内容は『経営センサー』5月号に、東レ株式会社 繊維事業本部 副本部長 テキスタイル事業部門長 首藤和彦取締役の講演内容は『繊維トレンド』5・6月号で紹介しています。

■経済・産業

「地方創生」の行方を考える ―地域活性化実現の鍵とビジネスチャンス―

産業経済調査部門長 チーフエコノミスト 増田 貴司

【要点】
(1)
安倍政権の最重要課題である「地方創生」が動き始めた。今後、地方創生に向けた対策が具現化するかどうかは、主役である地方側の動きにかかっている。
(2)
地方創生を図るには、地域に魅力ある就業機会を増やすことが鍵となる。地域活性化の方法には、(1)地域の内部資源を活用した内発的な産業活性化、(2)企業誘致、(3)財政依存、の3通りがあるが、地域が持続的発展を遂げるための王道は内発的な活性化である。
(3)
内発的な発展を遂げている地域の事例に学べば、成功の秘訣として、さまざまな主体の「連携」と地方創生の担い手となる「人材の育成」が挙げられる。
(4)
ICT(情報通信技術)の発展によって地方に立地することのハンディキャップは縮小している。ICTの進化に伴い、地方都市でも創造的人材を集めれば、地域を活性化させることが可能になりつつある。
(5)
近年、若い世代の間で「地元回帰」の兆しがあり、これをとらえてU・Iターンの受け皿づくりに注力して移住者獲得で成果をあげている自治体もある。
(6)
地域の内発的発展の方向性としては、(1)6次産業化を推進し新興国に輸出する方策、(2)訪日外国人旅行者(インバウンド)需要の取り込み、が有望である。
(7)
今後、企業にとっては地方創生絡みで多くのビジネスチャンスが発生する。各自治体が魅力を高めるためのアイデアを競い合う中で、地域の課題解決のための新しい事業展開や自治体関連ビジネスに商機を見いだす企業が増えると予想される。

PDF : 詳細(1423KB)

■アジア・新興国

前途多難な朴槿恵政権の経済運営 ―大統領選モードからの脱却と均衡財政原則緩和の模索―

亜細亜大学 アジア研究所 教授 奥田 聡

【要点】
(1)
2014年のセウォル号事故以後、韓国民の関心は外交から内政に移り、政権支持率が低下。朴大統領の意思疎通能力、側近が関係するスキャンダル、経済的実績の乏しさなどがクローズアップされる。朴政権は事実上の高齢者給付である基礎年金の拡充を強行したが、これは不十分な財源的裏づけ、政権公約への固執など、経済面での朴政権の失点を浮き彫りにした。
(2)
2014年7月に就任した新経済チームは、政策の軸足を理想論的な政権公約から足元の景気浮揚へと移しつつある。景気浮揚の焦点は国内消費。政府は利下げで不動産市場のてこ入れなどを図る。だが、2015年の成長見通しは3.3%で、足踏み状況が続く。
(3)
均衡財政原則は韓国経済の対外的信用を維持するのに役立ってきたが、経済政策の機動的展開を妨げる側面もある。財政当局の中では同原則の緩和を模索する動きも出ている。

■業界展望

第21回 建築・建材展2015 ―東レグループから7社が集結、自社開発の先進的な製品や工法をアピール―

フリージャーナリスト 土井 弘美 経営センサー編集部 石川 裕子

【要点】
(1)
3月に東京ビッグサイトで開催された「日経メッセ 街づくり・店づくり総合展」内の「建築・建材展2015」に、東レグループから7社が出展。
(2)
同グループは老朽化し、補修が必要となっている社会インフラが多いことを背景に、工期を短縮できる素材や工法を提案している。
(3)
また、少子高齢化による世帯数の減少という流れのなかで、リフォームニーズが高まっており、同グループからこの分野へのアプローチも見られた。
(4)
このほか、研究が進む光触媒分野では新たな商品の提案が多く見られた。

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■マネジメント

海外駐在員の育成と活用で"内なる国際化"を進める ―海外駐在員の転職動機に関する調査結果から―

株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント 海外進出支援室 室長 佐原 賢治

【要点】
(1)
国内における海外駐在要員の募集は増加傾向。社内には適切な候補者が不足。
(2)
"帰任したら辞める"と言われる海外駐在員、転職を考え始めるのは意外にも赴任初期。
(3)
初めての海外赴任には"イメージギャップ"が付き物。時として退職の引き金になることも。
(4)
"マルチタスク"が求められる海外駐在員、未体験職務に対し十分なサポートを。
(5)
本社として適切な打ち手を講じるためには"内なる国際化"が必要。海外経験者の活用を。

PDF : 詳細(1295KB)

■人材

人材育成の視点 2015年度新入社員研修を振り返る ―指導員のコメント力―

人材開発部長 小西 明子

【要点】
(1)
新入社員と指導員との日誌や週報等を通じたやりとりは重要なコミュニケーション手段である。
(2)
日誌や報告に記載すべき内容やルール、記載される内容から指導員が何を知りたいと思っているかを新入社員と共有し、合意することがコミュニケーションの重要な第一歩。
(3)
指導員は新入社員の意欲を引き出し、成長を促すコメント力を身につけたい。

PDF : 詳細(1144KB)

 

人材育成の視点 若手社員が企業内で活躍するために必要な能力とその習得

調査・研究コンサルティング部門 研究主幹 松井 滋樹

【要点】
(1)
今後国内の若年労働力の減少が予想される中、若手社員を企業内でいかに教育・育成していくかが課題である。
(2)
企業内で活躍するために特に必要な能力は、「コミュニケーション力」「仕事に対する積極性」「協調性、チームワーク力」「たくましさ、精神力」「真面目さや責任感」「自己管理能力」「自分の意見を明確に表現できる能力」といえるのではないか。
(3)
若手社員の能力取得にはワクワク・ドキドキできる仕組みや成長の実感と予感できる仕組みといったモチベーションを維持する仕掛けも併せて必要である。

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■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワード 

産業経済調査部門

「電力の自由化」「道の駅」

■お薦め名著

『錯覚の科学』 ―錯覚に潜む落とし穴―

クリストファー・チャブリス/ダニエル・シモンズ 著 木村 博江 訳

■ズーム・アイ

お持ち帰り願望の高まり

産業技術調査部門 川野 茉莉子

皆さんはドギーバッグを使ったことはありますか?ドギーバッグとは主にアメリカのレストラン等で用いられる、客の食べ残しを持ち帰るための容器です。もともとは「犬に食べさせる」という口実で食べ残した料理を持ち帰ったのが語源と言われていますが、実際には家で人間がもう一度味わうための合理的なシステムとしてアメリカでは広く浸透しています。