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2016年8月5日
企業がIoT時代を生き残るために必要なこと
チーフエコノミスト
増田 貴司

・IoTは、これまでデジタル化されていなかったアナログプロセスをデジタル化するものである。 ・IoTの進展により、製造業の競争軸はモノの製造・販売にとどまらず、モノを介した顧客価値の提供全般へと広がる。競争力の源泉はハードウェアからソフトウェアに移行し、製造業はモノ自体の進化だけではなく、モノを取り巻くサービスやユーザー体験などを含めた広い視野からイノベーションの種を見つける必要が出てきた。 ・IoTを実現するには、自前主義を捨てて、他社との連携を進めることが必須となる。 ・IoT時代に大企業が取り組むべきは、「他社(異業種、新興・中小企業)が破壊的イノベーションを興した時の既存事業の防衛戦略」を先手を打って講じることである。 ・IoTでは先端技術力よりも課題発見力が競争力の源泉になることが多い。企業に必要とされる能力として、従来からの「考える」「試す」に加えて、「気づく」「伝える」能力が必要になった。 ・規制のあり方がIoTによる新市場創造の実現可能性に大きく影響する。 ・IoT時代には、新しい試みに迅速、果敢に挑戦し、トライ&エラーを繰り返し、時代を先取りするイノベーションを生み出す取り組みが必要である。これを実現するには、失敗を恐れずリスクをとって挑戦する企業風土の醸成が不可欠である。 ・こうしたIoT時代を生き残るための知恵は、IoTを推進する企業・担当者だけでなく、すべての企業・ビジネスパーソンが認識しておくべき事項である。

【キーワード】

IoT、センサー、ビッグデータ、人工知能(AI)、交換価値から使用価値へ、産業のサービス化、コラボレーション、大企業とスタートアップの連携、イノベーションのジレンマ、課題発見力、規制とイノベーション、企業文化の刷新、アジャイル開発、リーン・スタートアップ

PDF : TBR産業経済の論点 No.16-06(645K)