close

2016年4月1日
経営センサー4月号 2016 No.181

■今月のピックアップちゃーと

音楽産業も"モノからコトへ" ~所有ではなく「利用」「体験」を求める消費者~

■今月の<特別講演会抄録>

日本産業復活の処方箋 ─企業に求められるリーダーシップ─ 

(株)経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO 元(株)産業再生機構専務取締役COO 冨山 和彦 氏

東レ経営研究所では、2015年10月30日、日本橋三井ホールにて「日本の産業競争力復活に向けて─企業、人材、リーダーシップのあり方─」と題した、2015年度特別講演会を開催しました。株式会社 経営共創基盤(IGPI) 代表取締役CEO 冨山和彦氏の講演をご紹介します。 今日のテーマは、「日本産業復活の処方箋─企業に求められるリーダーシップ─」です。安倍政権になってから、環境面での逆風はだいぶ少なくなりました。ここから先は企業自身の責任で、やっていく力があるのか、やる気があるのかということが問われる時代になっています。まず、時代認識を共有しておきましょう。

 

日本産業復活の処方箋 ─成長を続ける企業はここが違う─ 

シンクタンク・ソフィアバンク 代表 藤沢 久美 氏

東レ経営研究所では、2015年10月30日、日本橋三井ホールにて「日本の産業競争力復活に向けて─企業、人材、リーダーシップのあり方─」と題した、2015年度特別講演会を開催しました。シンクタンク・ソフィアバンク 代表 藤沢久美氏の講演をご紹介します。 世界が直面する「続けること」の難しさ 初めに、世界が直面する「続けること」の難しさについてお話しさせていただきます。2007年に、世界経済フォーラムより「ヤング・グローバル・リーダー」に選出され、年次総会であるダボス会議をはじめとした、さまざまな国際会議へ参加する機会をいただいております。 

■経済・産業

標準化を活用したグローバル市場開拓 ―欧米にみる標準化戦略― 

独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ) 知的財産・イノベーション部 貿易制度課 安東 利華

【要点】
(1)
グローバル市場において他国企業との競争に打ち勝つためには、「良いものを作って売る」から「売れるためのルールを作る」戦略を採ることが重要。その戦略遂行のための選択肢として「標準化の活用」が挙げられる。
(2)
制度化されたルール形成プロセスを重視する欧州ではデジュール標準、ステークホルダーの利権を重視する米国ではフォーラム標準といったように、それぞれの地域が特性や強みを活かした標準化戦略を採る。
(3)
「Industrie4.0」や「インダストリアル・インターネット」などIoTを活用した分野では、欧米企業が標準化戦略を通じて産業界を主導している。
(4)
日本企業にとっては、自社製品の特性や市場のニーズに合わせ、デジュール、フォーラムの両標準化手法をうまく選択し、ビジネスにつなげていくことが重要。

■アジア・新興国

政治危機で増幅するブラジルの経済不振

公益財団法人 国際金融情報センター 中南米部長 桑原 小百合

【要点】
(1)
ブラジル経済の不振が長期化している。背景には、労働者党政権の経済政策がもたらしたマクロ経済不均衡、1次産品価格の下落、汚職事件に端を発した政治危機といった複合的要因がある。
(2)
景気回復には、内政の安定化と財政再建が必要だが、退陣の可能性があるルセフ大統領の下では実現困難である。
(3)
ただし、外国企業の事業存続に関わるほどの政治危機や国際収支危機に発展する可能性は小さい。
(4)
政治危機のプラス面もある。腐敗・汚職の蔓延を許してきたブラジルの政治・社会風土を変え、透明性の高い社会へと改革する好機である。

■視点・論点

アジアと企業 ―社会的課題解決への取り組み―

浦上アジア経営研究所 代表 浦上 清

アジアにおける日本企業の最近の動向 「事業拡大意欲に一服感」―2015年秋、日本貿易振興機構(以下、ジェトロ)が、アジア・オセアニアに進出している日本企業の経営実態調査(2015年度) 1 を行い、調査結果のサマリーで用いたキーフレーズである。4,635社を対象にした大規模な企業実態調査の結果、全体として、今後1~2年の事業展開の方向性を「拡大」と答えた企業の割合は51%と、前年度調査(2014年度)から5ポイント低下した。特に、中国では「拡大」と回答した企業が38%となり、前年度調査から8ポイント低下し、「現状維持」が51%と過半を占めたことが特筆される。

PDF : 詳細(1097KB)

■マネジメント

[連載] すり合わせ技術で仕事を進める「6つの道具」 第2回 ドイツから弱電メーカーは消えた! ―日本の「すり合わせ技術」は世界を変える―

株式会社ロゴ 代表取締役副社長 酒井 昌昭 株式会社ロゴ 上席テクノロジスト 岡田 英彦

【要点】
(1)
かつてのドイツは技術大国だった。伝統的な自動車産業は今も強いが、弱電メーカーは消えた。
(2)
「インダストリー4.0」(第4次産業革命)を国策として推進するドイツは、効率を高め、顧客ニーズに迅速に応え、多品種でも多量な生産を実現させる。が、国家的な技術戦略の切り札になり得るのか?
(3)
科学(サイエンス)と技術(テクノロジー)をうまく融合させる、この日本の強みを活かせるのは、タテの階層とヨコの業際領域をつなぐ「すり合わせ技術」であろう。

PDF : 詳細(1393KB)

■環境・エネルギー

大幅下落後の原油相場の展望 

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 調査部 主任研究員 芥田 知至

【要点】
(1)
原油相場は2014年後半の大幅下落後、やや反発していたが、2015年夏場以降再下落した。
(2)
再下落の背景には、シェールオイル企業の動向、産油国の増産、石油在庫の急増、中国など新興国経済への懸念などがあった。
(3)
今後、「増産凍結」もあって、原油相場は上昇に向かうが、供給過剰は継続し、2018年時点で50ドル台程度にとどまるだろう。

■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワード

産業経済調査部門

「メガFTA」 「地理的表示(GI)保護制度」

■お薦め名著

『真実の人間』 ―旺盛な探究心が大胆な構想を打ち出す―

エドワード・ホフマン 著 上田 吉一 訳

■ズーム・アイ

今どき子どもの能力開発? 

経営センサー編集部 石川 裕子

4月から新年度が始まりました。習い事など新しいことを始める季節です。親としては、子どもの才能や可能性を伸ばしてあげたいといろいろな習い事をさせる人も多いと思います。今どきの小学生は、放課後も毎日習い事や塾で忙しいと聞きます。リクルートライフスタイル2015年の調査によると、小学生が習っている習い事1位は水泳、2位英語・英会話、3位ピアノ、4位体操、5位学習塾と続きます。英語が上位に来るのは、グローバル社会となった今、小学校から必修化されたことに伴い早期教育で自然と聞く耳を育てたい、自分のように大人になってから苦労させたくないという親の気持ちの表れでしょうか? 一つでも得意分野ができて、自信をつけることは大事ですが、友達と競うようにあれも、これもと加えていくと、家計に占める教育費の割合が日に日に増えて、われわれの老後の生活資金を圧迫する恐れもあります。子どもと相談しながら、本当に続けたいものだけに絞っていくことも必要ではないでしょうか。