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2007年4月17日
注目されるITを活用した材料メーカーによる最終財メーカーの研究開発支援の動き
シニアエコノミスト
福田 佳之

・現在、企業は企業間競争の激化や消費者ニーズの多様化からスピーディーな研究開発等が求められており、企業外部に資源を求めるオープンイノベーションを志向する動きが見られる。 ・日本の最終財メーカーは研究開発の視野を材料分野にまで広げ、材料メーカーと連携する動きがみられる。松下電器産業と東レの連携によるプラズマディスプレイパネルの量産化やソニー、岩崎精機、新日本製鐵の連携による新型ICレコーダーの開発がその典型であろう。 ・材料メーカー側でも、取引のオープン化から最終財メーカーからのニーズ関連情報の入手ルートが減少するなか、ITを利用して積極的に情報ルートを開拓する動きが見られる。日本軽金属の「Shisaku.com」や三井化学の「三井化学機能性ポリマーズWebフォーラム」が代表例として挙げられよう。 ・日本軽金属の「Shisaku.com」プロジェクトでは、ITを使って試作ビジネスをオープン化することで潜在的な試作ニーズの刈り取りを意図している。 ・三井化学の「三井化学機能性ポリマーズWebフォーラム」は、ウェブサイトを製品群のプライベートショールーム化することでニーズ関連情報の取り込みを図っている。 ・両社の取り組みは、情報の効果的な収集・共有・取捨選択という点で優れている。今後、材料メーカーはこのような潜在的なニーズ関連情報に対応した事業化の仕掛けを構築することが重要であろう。

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PDF : TBR産業経済の論点 No.07-02(703KB)