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2017年3月24日
経営センサー3月号 2017 No.190

■今月のピックアップちゃーと

中期的な事業立地先としてインドが3年連続ナンバーワンに!

産業経済調査部門

■特別講演会抄録

グローバル時代における日本のものづくりの新展開

東京大学大学院経済学研究科 教授 ものづくり経営研究センター 研究ディレクター 新宅 純二郎 氏

東レ経営研究所では、2016年9月26日、経団連会館にて「新たな産業革命時代における日本企業の競争力強化に向けて」と題した、2016年度特別講演会を開催しました。本号では、東京大学大学院経済学研究科 教授 ものづくり経営研究センター 研究ディレクター 新宅 純二郎 氏の講演をご紹介します。 ものづくり経営研究センターの活動紹介 私は東京大学経済学部の所属ですが、2003年に同僚の藤本と一緒に「ものづくり経営研究センター」という「統合型ものづくりシステム」の研究拠点を立ち上げました。最初の10年間は国の支援を受けてきましたが、3年前からは独自の予算で運営し、もう13年になります。

■経済・産業

2017年の日本産業を読み解く10のキーワード ―この底流変化を見逃すな(後編)―

理事 産業経済調査部長 チーフエコノミスト 増田 貴司

【要点】
(1)
本稿では、前号に続き、2017年の日本産業を読み解く上で重要と思われるキーワードを筆者なりに選定し、解説してみたい。
(2)
キーワード選定に当たっては、個別セクターの動向よりも、幅広い業種の企業経営や産業全般にかかわるテーマを中心に選んでいる。また、巷でよくある「今年のトレンド予測」や株式市場で材料となる一過性のテーマ探しとは一線を画し、現在、世界の産業の底流で起こっていて、日本企業の経営に影響を与えそうな構造変化や質的変化をとらえることを重視している。
(3)
2017年のキーワードを10個挙げると、以下のとおりである。後編の本号では、これらのうち6~10を取り上げる。
1.IoT・AI・第4次産業革命への対応
2.サイバーセキュリティ
3.コミュニケーションロボット
4.VR(仮想現実)・AR(拡張現実)
5.宇宙ビジネス
以上は前号(「経営センサー」2017年1・2月号)掲載
6.3Dプリンター
7.セルロースナノファイバー
8.インフラ投資
9.越境EC
10.反グローバリズム

PDF : 詳細(2,053K)

■アジア・新興国

中南米経済の現状と展望 ―4カ国を中心に―

公益財団法人 国際金融情報センター 中南米部長 桑原 小百合

【要点】
(1)
中南米の成長率は2017年に小幅なプラスに転ずる見通し。
(2)
ブラジル、アルゼンチン、コロンビアは緩やかな回復、メキシコは減速が見込まれる。
(3)
北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉の結果次第で日本の自動車関連企業が北米戦略の練り直しを迫られる可能性がある。ただし、長期的には、メキシコの自動車輸出拠点としての優位性は保たれよう。

■業界展望

海外有力ソフト企業に見るイノベーション ―独SAPと米セールスフォース・ドットコム―

チーフアナリスト(産業調査担当) 永井 知美

【要点】
(1)
イノベーションは、技術革新ととらえられることが多いが、本来の意味は、経済活動において生産手段や資源、労働力などを従来とは異なる方法で結び付け、価値を生み出すことである。本稿では、イノベーションの成功事例として海外有力ソフト企業の独SAPと米セールスフォース・ドットコムを取り上げる。
(2)
SAPは統合基幹業務システムで大成功を収めた。クラウドの波に乗り遅れ、一時、沈滞ムードが漂ったが、カリスマ創業者の指揮のもと画期的新技術でデータベースソフトに参入、イノベーションのジレンマを乗り越えた。
(3)
発想の転換で、創業20年弱で大手ソフト企業に急成長したのがセールスフォースである。企業向けソフトを「ネット経由で提供し、使った分だけ課金する」ビジネスモデルを構築した。販売方法を変えて成功した例と言える。
(4)
両社に共通するのは、①優れたリーダーの存在、②顧客志向の高さ、③成功に安住せず常に「次」を模索していること、である。

PDF : 詳細(1,497K)

■産業技術

頑張る「化学」たち

(株)積水インテグレーテッドリサーチ 専務取締役 伏見 勝夫

【要点】
(1)
米国の特殊化学品(塗料、業務用洗剤等)メーカーが安定成長を続けている。
(2)
売上高を伸ばしつつ、営業利益率を改善しているのは、日本の化学メーカーである。
(3)
今後、米国の経済成長を取り込むことと、ソリューションビジネスをはじめとする新しいビジネスモデルを強化することが必要となるだろう。

■視点・論点

トランプ大統領の経済政策

日鉄住金総研株式会社 ビジネスソリューション部 チーフエコノミスト 北井 義久

中国経済の持ち直しと資源投資激減の一巡により回復に転じた世界経済 1月20日トランプ新大統領が就任した。何かとお騒がせのトランプ大統領が、米国経済に与える影響について考えてみたい。

■マネジメント

【青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科 シリーズ④】 デジタルビジネス

青山学院大学大学院国際マネジメント研究科 教授 井田 昌之

【要点】
(1)
ITは効率向上のためのバックエンドとして導入され、次第に経営支援、そしてビジネスそのものに深く組み込まれるようになった。
(2)
このよく見られる歩みの中で、処理の仕組みとは離れて、デジタル化された情報そのものの重要性が認識されるようになった。
(3)
デジタル情報の流れが業務そのものとなる事例が現れだした。

PDF : 詳細(1,341K)

 

[連載]第2回(全3回) イノベーション創出の要件について考える ―新しい顧客価値を創造し、独自ビジネスモデルを構築する―

一般社団法人 企業研究会 顧問・MOT研究室長 浦川 卓也

【要点】
(1)
前回、イノベーション創出のカギは、新しい顧客価値創造に向けた「構想力」にあることを述べた。もう一つのカギは、「構想」を具現化する新規事業を創造し、経済社会に大きなインパクトをもたらすことにある。
(2)
IoT時代における顧客価値とは何かにつき考察。ハードよりもソフト・サービスさらにはシステム的発想が、また、それらを統合した顧客価値を最大化する「ソリューション型ビジネスモデル」が重視される。
(3)
「新しい顧客価値」の提供や独自ビジネスモデルの構築には、インフラ整備も含めてオープン・イノベーションが不可欠となる。産学官連携のあり方も問われる。

■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワー

「ディープラーニング」「仮想通貨」

■お薦め名著

『サイロ・エフェクト』 ―高度専門化社会の罠―

ジリアン・テット 著 土方 奈美 訳

■ズーム・アイ

今、求められる"イントラパーソナル ダイバーシティ"とは

ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部 永池 明日香

働き方改革の一つとして、副業が話題となっています。サイボウズ株式会社では、2012年から副業を可能としています。また、副業・兼業を積極的に認める大手企業も出てきており、2016年からロート製薬でも他社やNPO等で働ける「社外チャレンジワーク制度」を導入しました。視野の広い人材を育成するのが狙いとのことです。