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2012年8月1日
ファブライト

自社工場を最小限に

 ファブライトとは、自社では大規模な設備投資を行わずに最小限の製造規模にとどめ、 生産の大部分を外部企業に委託することです。半導体、薄型テレビなどでよく見られる動 きですが、いずれの分野も設備投資に莫大な資金が必要で、有力生産受託会社が存在し、 技術の進歩や売れ筋商品の移り変わりが著しいという特徴があります。  かつて日本の半導体メーカーや電機メーカーは、開発設計から製造まで一貫して行う垂 直統合型を強みに世界を席巻していました。ところが、設備投資の巨額化、韓国のサムス ン電子等新興国メーカーの台頭、下げ止まらない製品価格を背景に、日本メーカーの存在 感は低下傾向にあります。サムスン電子も垂直統合型の色彩が強い企業ですが、オーナー 企業の決断の早さを武器に、売れ筋商品を巧みに投入し続けて業績を伸ばしています。  半導体の場合、最先端工場を 1 つ作るのに 50 億ドル必要と言われています。パナソニッ クはプラズマディスプレイパネルの尼崎第 3 工場に 2100 億円、液晶パネルの姫路工場に 2350 億円の巨費を投じましたが、予想を上回る製品価格の下落、競争激化で事業の大幅縮 小に踏み切りました。  生産を 100%外部委託し開発設計だけを自社で行うファブレスと違い、ファブライトは、 製造の一部を自社に残しますが、何を次の成長エンジンにするかを明確にしないと、縮小 均衡に終わってしまう恐れもあります。 (

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