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2013年11月28日
IFRSをめぐる最近の動向
― 強制適用の判断は見送り、日本に四つ目の会計基準 -
チーフアナリスト
永井 知美

・2013年6月、金融庁企業会計審議会から「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関する当面の方針」が公表された。国際会計基準(以下IFRS)を上場企業に強制適用するか否かの判断は見送られた一方で、①IFRS任意適用要件の緩和、②エンドースメント(IFRSの基準を一つ一つ検討し、必要と考えた場合、一部基準を削除あるいは修正して採択する仕組み)されたIFRSの導入、③単体開示の簡素化の方向が打ち出されている。 ・現在、日本には日本基準、米国基準、IFRSの三つの会計基準が存在する。エンドースメントされたIFRSが導入されると、国内に四つの会計基準が存在することになる。 ・本稿では、IFRSをめぐる世界情勢の変化、IFRSの特徴を見たうえで、日本でIFRSの任意適用企業がなかなか増加しない理由、四つ目の会計基準が登場する背景を考えたい。 ・日本の会計制度は、混沌とした状況が続いている。金融庁は、どのようなスケジュールで何を判断基準にどうIFRSに対応するのか示していない。何か強い動機のある企業は別として、そうでない企業は慌てて任意適用に走る必要はなく、制度の全体像がもう少し明確になるまで様子を見たほうが無難と考える。

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PDF : TBR産業経済の論点 No.13-07(812KB)