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2007年10月31日
鉄鋼業界の現状と課題
―「中国」と「再編」が波乱要因―
チーフアナリスト
永井 知美

・世界の鉄鋼需要は、中国等新興国の需要急増と世界同時好況を背景に順調に拡大している。日本の大手鉄鋼メーカーの業績も、得意とする高級鋼需要増大を受け好調である。 ・足元は好調の鉄鋼業界も、1973年のオイルショック以降、長い需要不振期があった。日本の鉄鋼メーカーは、リストラや業界再編、高級鋼への注力で競争力を向上させた。 ・日本の大手鉄鋼メーカーの技術は、研究開発に対する熱心な取り組み、一貫作り込みやユーザーとの連携により、世界最高水準にある。 ・だが、日本の鉄鋼メーカーにも懸念材料はある。中国の大増産による汎用材需給緩和、世界的な業界再編の過程で買収のターゲットになる恐れがあること等である。 ・長年「量より質」路線をとってきた日本の大手鉄鋼メーカーにも、設備投資拡大や企業連携による増産など、量的拡大を指向する動きが見られる。

【キーワード】

新興国需要急増、高級鋼需要増大、一貫作り込み、産業連携、二極化する鋼材市場、高い技術力、中国、グローバル再編、アルセロール・ミタル、敵対的買収

PDF : TBR産業経済の論点 No.07-07(469KB)