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2018年10月31日
世界のEV市場は中国がけん引
― EVシフトと石油需要について(2) ―
シニアエコノミスト
福田 佳之

・自動車メーカーの電気自動車やプラグインハイブリッド車の増産の動き(EVシフト)が急ピッチで進展している。その背景には大気汚染の悪化を背景とした環境規制の強化、エネルギー貿易収支の改善、EVによる産業立国、等がある。 ・今後、車載畜電池および車両価格の低下に伴ってEVが普及していく。IEAのメインシナリオによると、2030年のEV販売台数は2,150万台、累計台数は1.3億台に達するとしている。 ・地域別にみると、中国において補助金が充実していたこともあってEV販売拡大が顕著である。ただ2019年からのNEV規制導入や20年末での補助金終了で中国国内のEV販売が影響を受ける恐れがある。 ・EVの課題として、リチウムイオン電池のコスト高とエネルギー密度制約、畜電池原料の大量調達、充電設備の拡充と充電時間の短縮、畜電池のリサイクル、電力インフラへの負荷増、自動車税収の不足、等がある。 ・リチウムイオン電池の増産計画が内外電池メーカーによって実行されている。ただ、自動車メーカーにとって重要なのは、これらの電池のセルを搭載するためのバッテリーパックを開発・生産すること、クルマの性能維持のために車体を軽量化することにある。 ・車載畜電池のエネルギー密度向上について中期的には全固体電池など次世代畜電池の開発がカギを握る。

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PDF : TBR産業経済の論点 No.18-09(736K)