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2015年12月1日
パテントトロール

特許を食い物にする怪物から自社を守るための特許戦略が必要

直訳すると「特許の怪物」を意味し、自らは製品の製造販売やサービスの提供を行って いないにも関わらず、第三者から特許を買収し、その特許権を侵害している疑いのある者 に対して特許権を行使して巨額の賠償金やライセンス料を得ようとする個人や団体のこと を指します。より中立的な表現として、「特許不実施主体」(Non-Practicing Entity; NPE) と呼ばれることもあります。トロール自身は事業を行っていないため、特許訴訟において 通常の企業間での解決手段として用いられるクロスライセンスでの決着を図ることは困難 です。 日本ではなじみの薄い言葉ですが、米国では近年トロールが急増し、深刻な問題となっ ています。米国では産業を活性化させる目的で 1980 年代からプロパテント(特許重視)政 策を進めた結果、技術革新と引き換えにトロールという副産物が急増しました。米国で 2014 年に起きた特許訴訟のうち、63%がトロールによるものと報告されており、特に多様な技術 を組み合わせる IT(情報技術)サービスが標的にされています。また、米国に進出する日本 企業も攻撃の対象となっています。 日本においては、米国をモデルに 2002 年以降プロパテント政策を進め、知財立国の実現 を目指していますが、パテントトロールの危険性を十分に認識した上で、適切な特許戦略 や管理体制を構築することが求められています。

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