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2008年5月7日
日本経済に求められる生産性向上
-カギを握るサービス産業の動向とクラスターの構築-
シニアエコノミスト
福田 佳之

・国内外で生産性に注目が集まっている。欧州連合が生産性関連統計を集めた産業別データベース「EUKLEMS」を公開したことで、生産性向上に関する政策論議は一層高まるものと見られる。 ・EUKLEMSデータベースによると、日本、欧州と米国の間で生産性上昇率に差があることが明らかになった。米国はIT投資の拡大と普及に伴い、IT関連産業だけでなくサービス産業においても労働生産性や全要素生産性が上昇しているが、日本や欧州ではIT投資が米国ほど強くなく、また、普及も弱いために両生産性ともに低迷している。 ・日本の生産性を改善するためには、サービス産業の生産性向上が不可欠である。こうした認識のもとで、最近ようやくサービス産業の生産性向上への取り組みが見られる。 ・サービス産業の生産性向上は、サービス産業だけでなく製造業にも恩恵をもたらすと考えられ、官民挙げて取り組む必要がある。 ・近年叫ばれている地域格差是正には、地域の生産性向上が重要であり、そのためには本格的なクラスターの形成に向けた取り組みを推進することも考えられる。

【キーワード】

生産性、労働生産性、全要素生産性(TFP)、成長会計、EUKLEMS、IT投資、サービス産業生産性協議会、ハイ・サービス300選、製造業のサービス化、クラスター、シリコンバレー、オウル

PDF : TBR産業経済の論点 No.08-04(396KB)