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2011年12月1日
「おとなの体型」になって考えていること
シニアコンサルタント
福田 貴一

 健康診断で行うメタボ健診。例年難なくクリアしていた私は、今回も儀式的に終わるものと思っていたのでしたが…。  巻尺を持った看護師さんの手が腰から下っ腹に回り、数値をメモします。ここまではいつもの流れ。しかし続けて、「あれ、測り間違いかしら…。福田さん、もう1 回測ってもいいですか?」  多少動揺しながら、私はズボンを直す手を止めました。そして再挑戦。いやそれは挑戦ではありません。次第に覚悟へと変わっていく悪い予感。「やっぱりそうですね、増えてますね。標準内ですけど増え方が急だったので…。最近、ウエストきつくなったりしていませんか???」  現実と向き合うまでのあいだ、「去年の数値が間違いだったんじゃないんですか?」と心の中で湧き起こる反論は単なる悪あがきに過ぎないことに気づきました。そう言われてみれば、身に覚えがないわけではありません。ここ数カ月の生活場面がグルグル~ッと頭の中をめぐり、心残りの複雑な気持ちのまま、後に続く心電図、採血、バリウムの工程へと進むことになったのです。  帰ってそのことを妻に話しました。すると、「“おとなの体型になってきた”ってことなのかもね!」と明るい返事。それなりの勇気を持って打ち明けた私にとって、この言葉は救いでした。「おとなの体型」とはなかなか上手い言い方するじゃないか、と妙に感心。  齢(とし)とともに変わる自然の成り行き。そうだ、それを受け入れたらいいんだ。これはおとなへのステップなんだ。仕事でも調子が出ることを「油が乗る」って言うし…。無理のあるポジティブな解釈も、つかの間。「本当にそれでいいのだろうか?」という天からの問いかけが聞こえてくるのでした。  生活習慣病の予防として「特定保健指導」というものを受けた人から、その様子を教えてもらったことがあります。管理栄養士との面接やメールでのチェックが定期的になされ、食事をはじめライフスタイルの指導がなされるとのこと。相当厳しいフォローアップのようですが、本人の健康を考えてのありがたいサービスじゃないか、と、そのときは全くの他人事で聞いていました。  いずれ私も…?? いやいや、その厳しくもありがたい指導を受けないで済むのであれば、それにこしたことはない。天の声はまさしく正しいのです。  今年は震災があり、夏には父が脳梗塞で入院するという出来事もありました。それにこのメタボ健診のことも重なって、健康について、生きるということについて考える機会を与えられた1 年でした。来年は40 歳の節目を迎えるわが身。命の尊さ、健康でいられることのありがたさに改めて思いを寄せ、家族のためにも自分のためにも、この教訓を新たな年につなげていきたいと思います。まずはできるところから。そうだ、お正月に食べるお餅の数をセーブするところから始めようかな、と考えている師走です。