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2015年12月1日
繊維トレンド11・12月号 2015 No.115

■ファイバー/テキスタイル

中国国際化繊会議

日本化学繊維協会 常務理事 杉原 克

【要点(Point)】
(1)中国国際会議は 1985 年にスタート。当初は海外の設備・技術導入を目的としたシンポジウムであったが、中国の化繊生産拡大にともない、第8回頃から総合的なシンポジウムに変身した。
(2)第21回は 2015年9月8日~9日に浙江省呉江で開催。テーマは「イノベーションとインテグレーション(創新と融合)、新常態のもとでの化繊産業の発展戦略」。
(3)会議の中で、中国紡織工業連合会の高副会長、中国化繊業協会の端会長から、繊維産業および化繊産業の第13次5カ年計画に関する報告があった。
(4)化繊産業の今後の方向性として、①合理的な総量バランス、②構造改革、③イノベーション、④環境対応・ 持続可能性、⑤グローバル展開・共同発展をあげている。

フィレンツェから2016/17年秋冬糸素材のトレンド バーバリーvs. ユニクロ グローバルな消費市場分析ツールを提供するWPP

株式会社インテグレード 代表取締役社長 欧州繊維専門月刊誌『Twist』 在日特派員 永松 道晴

【要点(Point)】
(1)フィレンツェで開催された2016/17年秋冬向けピッティイマジネフィラティは「Make It」をテーマに手工芸と紡績諸技術による価値の創造に主眼を置き、ドラマチックな色調と多様化したファンシー効果を組み合わせて、さながら欧州の伝統的紡績による饗宴に立ち会ったようだった。
(2)糸素材に関する次シーズンのトレンドセッターであるピッティフィラティは徹底的なラグジュリー指向で高価な天然繊維を多用しながらも、それに機能性を付与し、化合繊や異素材を巧妙にブレンドして斬新な表面効果と風合いを提案している。
(3)自然なラグジュリーへのあこがれに対応して、ミラノのFilo からフィレンツェのピッティフィラティまで、ファンシーで高価なモヘア糸やスーパーキッドモヘア製品がこのトレンドの中核となっている。
(4)ロンドンを本拠としたWPPがBrandZレポートを発行して、ブランドを持ったあらゆる商品が市場でよく売れる力があるかどうかを3 つの変数を基に分析し、それをブランド価値として数値化している。バーバリーとユニクロを比較しながら、今後のアパレル業界の方向と戦略策定のヒントとされたい。

レーヨン・セルローズ繊維の復活と多様化

テキスタイルジャーナリスト 米長 粲

【要点(Point)】
(1)レーヨン・セルローズ繊維の生産は、2000年までは世界的に停滞してきたが、その後、需要増で年平均10%を上回る生産増加に転じている。
(2)その背景には、優れた吸湿性、着心地など快適性が現代の消費者の趣向にあらためて適合してきたことがある。
(3)わが国や欧州のレーヨンメーカーの新素材開発が用途の拡大につながり増産に寄与している。
(4)今後は、リヨセル繊維の"テンセル"や強度に優れたCNFが期待される。

■縫製/アパレル

衣服サイズの国際標準化規格へ日本提案 -採択までの工程と、そのメリットを探る-

東レACS 株式会社 企画管理部 Web 企画グループ グループリーダー 久保 忠博

【要点(Point)】
(1)日本はISO:TC133(衣服サイズグループ)に三次元CAD の標準化規格を提案し、プロジェクトリーダーとして進めている。
(2)日本独自の衣服設計力は世界に認められている。日本の三次元CAD技術は10年以上の研究・開発・運用を行っており、今回の提案の基盤となっている。
(3)日本は、この規格制定後、ISO加盟国やそれ以外の国の人体データ(国、人種、性別、年齢、等)を入手できる環境になる。
(4)日本が持つ独自の優れた衣服設計力に三次元技術(およびデータ)を融合させ、新しい価値観を生み出し、日本が最高品質の衣服を世界に打ち出せるメリットが生まれる。

PDF : 詳細(PDF:2,087KB)

中国の紡織用繊維産業の動向

株式会社フランドル 上海事務所 所長 篠原 航平

【要点(Point)】
(1)中国(大陸)は世界最大の紡織用繊維の生産国であり、輸出国である。
(2)2014 年を中心に化学繊維、毛、綿、絹、麻の5つの産業に関してそれぞれの状況を見ていきたい。

■小売/消費市場

アパレル業界異変 

東京ファッションプランニング株式会社 デザイン・企画カンパニー 社長 山田 桂子

【要点(Point)】
(1)アパレル業界に大きな地殻変動が起きている。大手アパレルは相次いで、ブランドの廃止、店舗の閉鎖、事業からの撤退、希望退職者の募集などを行っている。
(2)バーバリーショックは、代替ブランドの「マッキントッシュロンドン」が7割強の売り場を確保できたことから、ひとまず落ち着きを見せている。
(3)5月に相次いで発表された、TSIホールディングスとワールドの巨大リストラは、アパレル業界に激震をもたらした。主要因は、増加するSC(ショッピングセンター)への過剰出店と旧来型のブランディング。
(4)「SC白書2015」は、物販テナントの減少、サービス比率上昇の傾向を示している。ファッション小売がSCの主役だった時代が終わろうとしている。

■新市場/新商品/新技術動向

「EN ROUTE(アンルート)」(ユナイテッドアローズ) ―洗練された空間の中で、ファッションとスポーツの二つのテイストを同時に提案する― 

フリージャーナリスト 土井 弘美

【要点(Point)】
(1)ファッションとスポーツを同時に、一人の人間の別のライフシーンとして提案する。
(2)ブランドの世界観にこだわり、高い天井を持つ店舗空間を構築。
(3)ランニングステーションを併設、顧客たちの拠点をつくる。
(4)「店頭起点」のモノづくりと同時に、作り手側が発信していくことも重要。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

Premium Textile Japan 展

繊維調査部

 世界市場で、日本製のテキスタイルが注目され、国内でもその価値が再評価される中、バイヤーを中心とした多くの来場者を獲得する、真剣な実ビジネスの場としてPremium Textile Japan 展(以下PTJ)がその存在感を高めている。  2015年11月25、26日にPremium Textile Japan2016 Autumn/Winterを開催する同展は、第10回を迎え、回数を重ねるごとに、出展社の質と量を向上させてきた。今回はその基本コンセプトと、展示会活性化のための仕掛けや仕組みについて紹介する。

■統計・資料

主要商品市況

1. 原油 2. ナフサ 3. PTA 4. EG 5. カプロラクタム 6. アクリロニトリル 7. ナイロンフィラメント、同織物 8. ポリエステルフィラメント、同織物 9. ポリエステルステープル 10. アクリルステープル、同紡績糸 11. 綿花 12. ポリエステル綿混(T/C)紡績糸および織物