close

2010年2月1日
繊維トレンド1・2月号 2010 No.80

■巻頭レポート

個人も会社も成長するワークライフバランス

佐々木 常夫 株式会社東レ経営研究所 代表取締役社長

 東レ経営研究所では、ワークライフバランス研究部を発足し、2009年から同分野での活動を開始しています。繊維・ファッション業界ではクリエイティブな業務など単純には業務効率化を図れない面もあり、ともすれば長時間労働が常態化していました。そういった状況を踏まえて、今回は、社長の佐々木からワークライフバランスの意義について改めてご紹介します。

PDF : 詳細(PDF:292KB)

■海外動向

2009年の回顧と2010年の展望 -景気、前半息切れ懸念-生産・消費・雇用に癒えぬ傷、本格回復は後半以降か-

向川 利和 特別研究員 繊維産業アナリスト

【要点(Point)】
(1)08年9月の米リーマンショックは想像を絶する速度と深度で世界の実体経済に波及。09年の日米欧先進国のGDP成長率は、戦後初めて揃ってマイナス成長となり、世界全体でもマイナスとなった。
(2)今年は、中国やインドなどアジアが世界経済をけん引する形でプラス成長に戻るが、回復のペースは弱く、前半に息切れする(二番底をつける)懸念がある。生産・消費・雇用の指標に危機潜む。
(3)上期の東南アジアの合繊市況はゆるやかに回復し、リーマンショック前8 ~9割の水準を目指す。実現には需要の回復が決め手になる。

PDF : 詳細(PDF:1,950KB)

日本・イタリア連携によるテキスタイル業界活性化と中国マーケティング -ハイテクの日本テキスタイルとハイタッチのイタリアテキスタイルの連携-

坂口 昌章 客員研究員 有限会社シナジープランニング 代表取締役

【要点(Point)】
(1)30年前に提唱された「流通革命」「問屋無用論」は、現在、中国生産により現実化しようとしている。しかも、同種の動きは世界的な波となり、ファッションビジネスを大きく変革しようとしている。
(2)イタリアは中小企業が中心だが、それぞれ自立している。中国製品との競合に勝つために、IT 化を進め、多品種少量短サイクル生産を可能にした。また、複合素材も扱えるようになった。
(3)日本の中小企業は、大手合繊メーカーや紡績の系列、問屋の下請けとして活動していたが、大手メーカーは海外進出を果たし、問屋は淘汰が進んでいる。そのため生産技術はあるものの、企画力が弱い。そのため、海外展示会等での商談ができない。
(4)欧州トレンドを把握した、欧州のディレクターと連携することで、欧州、日本、中国市場への参入の可能性が拡大する。日本の生機を欧州で整理、仕上げすることも視野に入れる。
(5)日本のリアルクローズのトレンドを生かし、アジア生産、日本を含むアジア市場販売というビジネスモデルも成立する。
(6)日本のハイテク&品質とイタリアのアート&デザインを融合させることで、新しい素材開発が可能になる。その新素材を元に、日本とイタリアが共同で中国マーケティングを展開することを提案したい。

PDF : 詳細(PDF:385KB)

チャイナファッションウィーク - 2010年春夏コレクション-

横川 美都 特別研究員(在上海)

 2009年11月1日から9日までの9日間にわたり北京にてチャイナファッションウィーク中国国際時装週(以下、CFW)2010 SS コレクションが開催されました。筆者は5 日から最終日まで滞在し、今回も多くのショーの様子を見学したので写真メインでのレポートをお届けします。  なお、11月8日に雑誌『ViVi 薇』とインターネットメディア「SINA Lady 新浪女性」の合同主催で行われたショー“北京女孩Beijing Girl”については、CFW の中では非常に特出した内容でしたので別途、弊社中国ビジネス研究会HP 上のビジネスレポート上で取り上げています。こちらも合わせてご覧ください。

PDF : 詳細(PDF:1,116KB)

ニューヨーク・アクセサリー合同展示会「Accessories TheShow」 -価格志向の強まる米国ファッション業界事情の中での戦略アイテムアクセサリー

英字ファッション情報誌 「NY Street Fashion: Multicultural Fashion & Lifestyle Magazine」 シニアエディター マヤ・カワムラ

 100年に一度の世界同時不況の中、単価の安さなどからアクセサリー(服飾雑貨)の重要性が見直されている。ここではニューヨークで開催されるレディースアクセサリーの見本市展示会Accessories TheShow について、現地でファッション情報誌のエディターを務めるカワムラ氏にご紹介いただく。

シリーズ テクニカル・テキスタイルの開発動向 第4回 テクニカル・テキスタイルの用途開発 -(その1)輸送機・工業資材、建築・土木、農業資材-

テキスタイルジャーナリスト 米長 粲

【要点(Point)】
(1)自動車用途は最近の世界的経済不況で自動車需要は一時的に低迷しているが、今後、経済回復と新興国の近代化による需要増強で、自動車需要は回復する。さらにエコカーの普及で車体の軽量化と電池セパレータなどで新たな繊維の需要が期待される。
(2)航空機では機体軽量化のための炭素繊維複合体の普及が一層進む。
(3)工業資材分野では環境対策と安全、快適性の観点からフィルター用繊維素材需要がマイクロ、ナノファイバーを中心に普及する。その他、建築や土木用途で繊維素材の補強需要が普及する。

■国内動向

シリーズ 日本ファッションアパレルの課題と今後の展開 第6回 スティリスタの一次設計を商品化するイタリアのCMT 工程(1) -アパレルメーカーの場合-

信州大学名誉教授 繊維学部 特任教授 大谷 毅 文化女子大学 服装学部 教授 正田 康博

【要点(Point)】
(1)“プレタポルテ”製造業態には少なくもアパレルメーカーとファブリカの2業態がある
(2)メゾンスティリスタの一次設計(クリエーション)の製品化が基本。同族・豊富な経験・非大規模・丁寧な仕事が共通、立地やドメイン設定は各様である。
(3)資金余力あるアパレルメーカーは発展途上メゾンと特有のライセンス契約を結ぶ。

PDF : 詳細(PDF:488KB)

ファストファッション狂想曲と主要ファストファッション企業の日本展開

東京ファッションプランニング株式会社 デザイン・企画カンパニー 社長 山田 桂子

【要点(Point)】
(1)2009 年はファストファッション、ユニクロ、激安ジーンズなど、低価格路線の話題が中心となった。
(2)ファストファッション企業の出店立地では、原宿、渋谷、銀座、新宿の4地区が特に重点地域となっている。
(3)ギャップはフラッグシップを2 店舗開店。ザラは渋谷での2店舗体制。H&M は渋谷、新宿と確実に店舗を拡大。フォーエバー21 は、来春3店舗開店予定。2010年も、ファストファッションの勢いは止まらない。

■新市場・新製品・新技術動向

機能を搭載したゴルフファッションの開発と販売 株式会社デサント

-インパクトのある機能と上手なキャンペーンが鍵- フリージャーナリスト 土井 弘美

【要点(Point)】
(1)スポーツウエアメーカー、デサントのゴルフブランド「マンシングウェア」は、ブランド独自に素材開発に熱心で、2009春夏シーズンには新素材「マナードW ニット」を開発。
(2)「マナードW ニット」はカラフルな商品づくりと店頭キャンペーンで成功をおさめた。
(3)同社のもうひとつのゴルフブランド「ルコックゴルフ」は、10年春夏シーズンから「動体裁断」技術を取り入れたパターンメイキングを打ち出す。
(4)混戦状態のゴルフウエア市場だが、デサントはあくまでスポーツウエアメーカーであることにこだわり続ける。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

ドルンビルン化繊会議に見る欧州繊維研究開発の現状

日本化学繊維協会 技術グループ 主任部員 大松沢 明宏

 

Spunbond 不織布の衛生材分野への発展について

東レセハン株式会社 SB 輸出チーム長 金 成燁

 東レセハン株式会社から、不織布に関する今後の市場展開について、レポートをいただきましたので、ここでご紹介します。

■統計・資料

Ⅰ.日本の合繊各社の主要海外繊維生産拠点リスト(2010年1月)

東レ/帝人/旭化成/三菱レイヨン/東洋紡/ユニチカ/セーレン/東邦テナックス

Ⅱ.日本の紡績各社の主要海外繊維生産拠点リスト(2010年1月)

ダイワボウ/シキボウ/クラボウ/ニッケ/日清紡/近藤紡績所/トーア紡コーポレーション