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2014年4月1日
繊維トレンド3・4月号 2014 No.105

■特別レポート

日本繊維産業連盟 役員総会について

繊維調査部

 日本繊維産業連盟は、2014 年1 月14 日、東京プリンスホテルにて平成26年日本繊維産業連盟役員総会を開催した。ここでは、当日の下村会長挨拶と、平成26 年活動方針を紹介する。

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■ファイバー/テキスタイル

2013 年の世界の化繊生産動向

日本化学繊維協会 業務調査グループ 主任部員 戸円 真弓

【要点(Point)】
(1)2013年の世界の主要繊維生産(推定)は前年比2%増の8,449万トンで、 史上最高を更新。このうち化繊生産は同6% 増の5,762 万トン。
(2)化繊生産の内訳でみると、合繊が5%増の5,271万トン、セルロース繊維が13%増の491万トンとなり、セルロース繊維はこの10 年間で生産が倍 増した。
(3)主要国・地域別では、最大生産国の中国が7%増と増加が継続した他、インド、ASEAN、米国が増加した。その一方、西欧、韓国、日本は減少した。

欧州のテクニカル・テキスタイル最前線(その2) ―デンケンドルフ繊維研究所―

東レ株式会社 繊維加工技術部 塩谷 隆

【要点(Point)】
(1)今回は、欧州で盛んなテクニカル・テキスタイル開発において、産官学連携・異業種連携の核となっているデンケンドルフ繊維研究所(DITF)について紹介する。
(2)DITF は1921 年に設立されたドイツを代表する公設研究所であり、基礎研究主体のITCF、応用・プロセス研究主体のITV が中核組織である。また、地元のシュトゥットガルト大学との連携が極めて強固である。
(3)DITF は、自動車、宇宙・航空、環境・エネルギー、医療、防護、スポーツなどを標的市場と想定し、繊維製造の化学・物理・基礎技術、仕上げ加工技術、バイオメディカル材料、軽量コンポジット、スマートテキスタイルなどに重点を置いて、研究を進めている。
(4)テクテキスタイル展(フランクフルト)、ドルンビルン会議など、世界的な展示会・学会においても、DITFはアーヘンテキスタイル研究所(ITA)などと並んで非常に存在感がある。

ミラノFilo に見る2015 春夏向け糸素材のトレンドと グリーン化にまつわる基本的な問題

株式会社インテグレード 代表取締役社長 欧州繊維専門月刊誌『Twist』在日特派員 永松 道晴

【要点(Point)】
(1)従来よりももう少し若い世代を市場対象にアーバンな感覚を前面に出して、高品質を維持しつつフォーマル からカジュアルに商品イメージを切り替えたプレゼンテーションが欧米市場だけでなく中国など新興市場からも歓迎された。
(2)色・柄や風合いは 2014/15 秋冬の流れを継承しているが、ビスコースレーヨンなどをたくみにブレンドして軽くソフトでありながら、しっかりした素地にシルクやラメ糸でアクセントをつけて魅力的な春夏生地に仕上げる糸を提案している。
(3)欧州の紡績は超長綿など天然素材をオーガニックでサステナブルなサプライチェーンを通じて生産管理する ことでラグジュアリー市場に新風を吹き込む戦略を推し進めている。
(4)国際的に素材から製品までグリーン化する動きが加速する中で、グリーンと称して環境に配慮しているように装いごまかすうわべだけの欺瞞的な行動がグリーンウォッシング(greenwashing)として問題視されつつあり、その問題の本質を考える時に来ている。

第74 回 PITTI IMMAGINE FILATI 2015年春夏物の糸の展示会

デザイナー 小川 健一

 私はデザイナーで、ものを作るのが大好きです。今回もFIRENZE で開催された2015S/S PITTI IMMAGINE FILATI を見て来ました。今回で74回目の開催になり、積み重ねた回数に改めて驚きました。その糸の展示会を見ての感想を以下にご報告します。

■縫製/アパレル

中国アパレル企業の目指すSPA 型ビジネスモデル

事業開発研究所株式会社 代表取締役 島田 浩司

日本/韓国/台湾/アメリカ/中国/インドネシア/タイ/インド

【要点(Point)】
(1)なぜ、今、SPA アパレルを目指すのか?
(2)市場では、低価格 × 高感度 × 小ロット が求められている
(3)売れているモノを見つけてからでは間に合わない市場の変化
(4)中国におけるブランドビジネスの考え方

中国のアウトドア市場

株式会社フランドル 上海事務所 所長 篠原 航平

【要点(Point)】
(1)全体として低成長の中国のアパレル市場を尻目に、まだ規模は小さいが、好調なのがアウトドアのカテゴリーである。
(2)アウトドア市場の販売チャネルとしては百貨店が主体。しかし小規模ながら成長著しいのがEC である。
(3)アウトドアブランドは相対的に値段が高く、ここ数年支持されるブランドは同じ顔ぶれ。長い歴史を持つ海外ブランドは人気が高い。
(4)支持されるブランドは、都市の規模や場所など地域によって異なる。
(5)アウトドア市場には、競合するカテゴリーの不調や政策による追い風が吹く。しかし今後、より激しい競争が展開されると考えられる。

■小売/消費市場

ファッションイベント総括

東京ファッションプランニング株式会社 デザイン・企画カンパニー社長 山田 桂子

【要点(Point)】
(1)現在の一般の若者にとって「コレクション」といえば「、東京ガールズコレクション」のことを指す。コレクションも含めて、昨今は消費者参加型のファッションイベントが主流となっている。
(2)2009年に始まった「FASHION'S NIGHT OUT」(ファッションズ・ナイト・アウト)は、青山・表参道・原宿で開催されるショッピングイベント。
2011 年に始まった「銀座ファッションウィーク」は、百貨店主導の消費者参加型業界イベント、2012 年に始まった「新宿スタイル・コレクション」は、「新宿」から発信するファッションイベント。このように、ファッションイベントも多様化。
(3)ファッションショーを有料のイベントとして定着させたTGCの功績は大きいが、旬のタレントやモデルが主役のイベントに消費者の「飽き」がきている。

NYマディソンアベニュー発 広告・PR の勧め

英字ファッション情報誌「NY Street Fashion: Multicultural Fashion& Lifestyle Magazine」 シニアエディター マヤ・カワムラ

【要点(Point)】
(1)世界大手総合広告代理店のオムニグループとパブリシスグループの合弁は、広告産業が経済産業界で注目を受け、特に米国では人口分布図の急速な変化もあり、マーケティング戦略の見直しも含め対応が迫られている。
(2)広告媒体も従来の四大媒体のみならず、デジタル媒体の発展も視野にいれ複雑化される中、総合広告代理店から専門代理店まで産業も多様化し、特に一般消費財の分野では製造開発販売を目指す企業は、市場調査が必修となる。
(3)コスト面のメリットもありフェイスブック、グーグル等は新デジタル媒体として成長。ウォール街からも注目される。スーパーボウルのように、確実に高視聴率も取れ、商品ユーザーにリーチできるテレビ媒体も見逃せない。

■新市場/新製品/新技術動向

ライフスタイルショップを読み解く -雑貨から衣料を取り込むアプローチ 東急ハンズ「ワークハンズ」の事例を中心に-

フリージャーナリスト 土井 弘美

【要点(Point)】
(1)ライフスタイル業態は、やがて成熟化へと向かう
(2)課題は数量のある雑貨の運営と大面積
(3)ビームスと東急ハンズがコラボレートした「ワークハンズ」ショップは理想形
(4)ライフスタイルショップは、数年のうちに主要タイプが分岐し、グループをつくっていくと思われる

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

北陸産地・考 -“生き残り” から“成長戦略”へ-

ダイセン株式会社 「繊維ニュース」記者 溝川 彰

 「北陸産地は傾斜45 度の下り坂にある。何もしなければ坂道を転がっていくばかり」。筆者が取材・執筆活動を続けている日刊繊維専門紙『繊維ニュース』は2013 年4 月から12 月にかけて、全国の織布企業―いわゆる機屋をルポする企画「日本モノ作り紀行」を連載した。訪れた機業は60社。  企業規模はさまざまだが、モノ作りにかける熱意はそれぞれ強く、規模が小さくなったとはいえ、「機屋健在」を思わせた。筆者はこの連載の中で北陸産地を担当した。冒頭の言葉は、訪れたある機業オーナーの産地を俯瞰した正直な感想である。激しい淘汰の歴史を生き抜き、そして成長していこうとする機業の次の一手は…

■統計・資料

主要商品市況

1. 原油  2. ナフサ  3. PTA  4. EG  5. カプロラクタム  6. アクリロニトリル  7. ナイロンフィラメント、同織物  8. ポリエステルフィラメント、同織物  9. ポリエステルステープル  10. アクリルステープル、同紡績糸  11. 綿花  12. ポリエステル綿混(T/C)紡績糸および織物