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2008年1月1日
繊維トレンド1・2月号 2008 No.68

■新春対談

2008年 新春対談 中国市場へのアプローチ ―実ビジネスに繋げるためには人脈の発掘と活用が近道― 中国百貨商業協会 副秘書長 范艶茹(FanYanru)氏に聞く

株式会社東レ経営研究所 代表取締役社長 佐々木常夫 中国百貨商業協会副秘書長 范艶茹(FanYanru)氏

今回の対談では、中国内販を考える上で、核チャネルとなる中国百貨店の実態や日中のミスマッチの実情について、北京にある中国百貨商業協会を訪問し、実務担当責任者である范副秘書長(日本の副理事長職に相当)にお話をうかがった。

【要点(Point)】
(1)百貨店市場の開拓を主眼とするなら、「CHIC」ではなく「百貨店フォーラム」に出展すべき。
(2)展示会への出展も必要だが、実商売に結びつけるには、中国百貨店企業トップとのパイプ作りが重要。
(3)自販・直営店戦略だけでなく、代理商活用のメリットを研究すべき。
(4)韓国アパレルに比べて、日系企業の商品やMDは中国市場とのミスマッチに加えて、対応のスピードに欠けるという指摘。

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■海外動向

2007年の回顧と2008年の市況展望 ―アジア主要国の合繊需給―

向川利和 特別研究員 繊維産業アナリスト

【要点(Point)】
(1)世界経済に減速懸念が出ている。米国のサブプライムローン問題が実体経済に影響を与え、原油・商品高も懸念材料となっている。
A. 日本は、02年2月に始まった今回の景気拡大局面がなお続くが、その持続に試練の時を迎えつつある。
B. アジアは、中国とインドの息の長い高成長が全体水準を底上げ、5年連続7%以上の成長を達成してきたが、今年は欧米景気の減速懸念で影響を受けそうだ。
C. アメリカ経済における金融・住宅の不安は根強く、原油・商品高の懸念も浮上、景気減速(腰折れ)のリスクは高い。
D. EUは、米国のサブプライム問題に加えて、ユーロ高で成長減速は避けられない。
(2)WTOの多角的通商交渉(ドーハラウンド)の凍結を受け、FTA・EPAの交渉が加速している。日本も新しい段階に入った。
(3)原油価格と金価格の上昇が止まらない。投機が加速して高値の連鎖が続いている。原油90$/バレル台、ナフサ800$/kt台など基礎物資の高騰に歯止めがかからず、合繊業界は新価格体系の構築が喫緊の課題となっている

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「中国マーケティングチーム」創設のすすめ ―中国アパレル企業へのソリューションサービス提供―

坂口昌章 客員研究員 有限会社シナジープランニング 代表取締役

【要点(Point)】
(1)大量生産した商品を大量販売するために、消費者とどのようなコミュニケーションを持つかがマーケティングの大きなテーマである。中国生産ビジネスにマーケティングは必要なかったが、中国市場参入にはマーケティングが不可欠である。
(2)日本では、かつて大手原糸メーカーがアパレルや小売店と連携して、消費者に訴求するためにマーケティング活動を展開した。マスプロモーション全盛の時代には有効に機能したマーケティング活動も、時代の変化と共にポジションが低下していった。
(3)ファッションビジネスの主導権が川上から川下へ移るにつれ、抽象的なマーケティングよりも、合理化や低コストを実現する海外生産や情報システム導入へと企業の軸足は移っていった。
(4)中国はマスプロモーション全盛の時代であり、中国アパレルは様々な問題や課題に直面している。彼らの直面している問題を解決するようなソリューションサービスが求められている。
(5)社内だけでなく、アウトソーシングを含めた「中国マーケティングチーム」を創設し、中国市場に参入する企業はチームでプロモーションを行い、チームで営業活動を進めることを提案したい。

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中国におけるJ-SOX対応プロジェクト推進過程で予測される問題の傾向及び対策

公認内部監査人 プライスウォーターハウスクーパース中国:普華永道上海事務所 シニアマネージャー 須原 誠

【要点(Point)】
(1)中国子会社においてJ-SOX注対応プロジェクトを推進する際に、日本人経営者及び中国人経営者(または従業員)間の日中の文化的価値観の相違に起因する誠実性や倫理観の違いが、大きな障害となる傾向が強い。
(2)中国ビジネス環境における経営目標の達成を阻害するリスクの識別、分析及び評価、その適切な対策が十分に検討されないまま、J-SOX対応プロジェクトが進んでいる傾向が強い。
(3)J-SOX対応の文書化作業は進んでいるが、その後の中国子会社の内部統制の評価及び継続的改善をどのように進めていくべきか、その方針と具体案がまだ確定していない傾向が強い。

China News チャイナファッションウィーク ―2008春夏コレクション―

横川 美都 研究員

2007年11月2日から12日までの11日間、北京にて中国国際時装週CHINAFASHIONWEEK2008S/S(以下CFW)が開催されました。スタート当時は、参加者が足りず“WEEK”ではなく“DAY”だったそうです。11年目となる今回は参加希望者が多く7日間から11日間にスケジュールを延長するほど。それでも、15のブランドやデザイナーが参加できなかったそうです。今回もいくつかのショーを見学する機会に恵まれたので、その様子をお届けします。 なお今回掲載し切れなかった写真を、弊社中国ビジネス研究会のHP上『中国ビジネスレポート』にもアップしています。

■国内動向

衣料品市場の低迷と北陸産地織物業界の今年の課題 ― コストアップ対策とグローバルマーケットの開拓が緊要―

小山 英之 特別研究員

【要点(Point)】
(1)北陸産地は、国内衣料品市場が天候不順で低調を余儀なくされている中で、超細番高密度織物の開発と産業資材分野の拡大によって、昨年は久々に好況になった。
(2)今年は、原油価格高騰に伴うコストアップが一段と進むと予想され、価格転嫁問題が正念場を迎える。また、東アジア地域の高密度織物の増産から需給問題が心配され、産地業界は先行き危機感を強めている。

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大きく変わるミセスマーケット 第2回

東京ファッションプランニング株式会社 デザイン・企画カンパニー 社長 山田 桂子

【要点(Point)】
(1)百貨店でミセスフロアの中核を占めていた従来のミセスブランドは、主要顧客も商品内容も高齢化が著しい。
(2)団塊ミセスと新世代ミセスでは、ファッション感覚が大きく異なる。新世代ミセスは、トレンド感覚、ヤングマインドが強い。
(3)90年代後半から登場してきた新大人服。ミセスフロアを活性化すべく、大手アパレル中心に開発が盛んになる。

■新市場・新製品・新技術動向

シリーズ 無店舗販売の可能性を探る マルチチャネル化する通販業界のトップ企業「千趣会」

フリージャーナリスト 土井 弘美

【要点(Point)】
(1)千趣会はオフィスのOLを対象にした「頒布会」事業からスタートし、カタログ事業によって大きく成長を遂げた。現在では年商1,481億円を上げており、通販業界のトップ企業である。
(2)2000年代に入ってからはネット事業に力を入れ、この分野だけで650億円の売上となっている。実店舗も7店舗展開し、販売チャネルはマルチ化してきている。
(3)オリジナル商品が多く、生産体制はSPA型企業とほぼ同じ。
(4)「モノよりコトを売る」方針で、販路を拡大していく計画。

■知りたかった繊維ビジネスのキーポイント

中国富裕層

坂口昌章 客員研究員 有限会社シナジープランニング 代表取締役

■『中国ビジネス研究会』インフォメーション

「中国ビジネス研究会」新年のごあいさつ

「中国ビジネス研究会」主幹 坂口昌章

 

■図表解説

トピックスチャート ―衣料品売上高―

ユニクロ、セレクトショップが伸びて、大型スーパー・百貨店とも売上げダウン

■統計・資料

Ⅰ.日本の合繊各社の主要海外繊維生産拠点リスト(2008年1月)

東レ/帝人/旭化成/三菱レイヨン/東洋紡/ユニチカ/クラレ/東邦テナックス

Ⅱ.日本の紡績各社の主要海外繊維生産拠点リスト(2008年1月)

ダイワボウ/シキボウ/クラボウ/富士紡アパレル/日清紡/日東紡/近藤紡績所/トーア紡